応用情報​技術者試験 令和7年度 秋期 午前

全8⁠0問を解説。問題を開き、自分で選んでから答えと解説を開いてください。

問題

  1. 問1 カルノー図と論理式

    1 の入ったマスを 2 つのまとまりに囲むと、¬A・¬B・¬D と B・D の和になります。

  2. 問2 M/M/1 の待ち時間と利用率

    M/M/1 の平均待ち時間は 利用率 ÷ (1 − 利用率) × 平均処理時間 です。これが T 以上になるのは利用率が 5⁠0% 以上のときです。

  3. 問3 ROC 曲線の偽陽性率

    偽陽性率は、本当は陰性 (間違い) のデータのうち、誤って陽性 (正しい) と判定した割合です。

  4. 問4 CRC の仕組み

    CRC は、送る側が生成多項式で割った余りを検査用のデータとして付けて送り、受ける側が同じ生成多項式で割って確かめる方式です。

  5. 問5 ベストフィット方式

    ベストフィット方式は、要求を満たす中でいちばん小さい空きを割り当てます。余りの切れ端が細かく残りやすいのが特徴です。

  6. 問6 ブロックに分けた探索の比較回数

    ブロックの数は n/m で、ブロック探しにおよそ n/(2m) 回、ブロックの中でおよそ m/2 回かかります。合わせて m/2 + n/(2m) です。

  7. 問7 Scala の特徴

    Scala は、オブジェクト指向と関数型の両方の書き方ができる言語です。Java の仮想マシン (JVM) の上で動きます。

  8. 問8 VLIW

    VLIW は、同時に動かせる複数の命令を、コンパイラがあらかじめ 1 つの長い命令にまとめておく方式です。

  9. 問9 画面の記憶を主記憶に置く

    ユニファイドメモリ方式は、画面に出す絵を置く場所 (フレームバッファ) を専用に持たず、主記憶の一部を使う方式です。

  10. 問1⁠0 パルスの周期と回転数

    1MHz で 1⁠0,0⁠0⁠0 カウントはパルス 1 つの周期 1⁠0 ミリ秒です。1 回転でパルス 2 つなので 1 回転は 2⁠0 ミリ秒、毎秒 5⁠0 回転です。

  11. 問1⁠1 HPC の更新後の性能

    総コア数は 8,0⁠0⁠0 から 3⁠2,0⁠0⁠0 に、1 ノードは 1⁠6 コアなのでノード数は 2,0⁠0⁠0 です。1 コア 2⁠0 GFLOPS × 3⁠2,0⁠0⁠0 で 6⁠4⁠0 TFLOPS です。

  12. 問1⁠2 IaC とは

    IaC は、サーバやネットワークの構成をコードに書き、道具がそのとおりに自動で作ったり設定したりする考え方です。

  13. 問1⁠3 MTBF と MTTR

    MTBF は故障と故障の間の平均の動いている時間、MTTR は平均の修理時間です。MTBF ÷ (MTBF + MTTR) が稼働率です。

  14. 問1⁠4 将来に備える能力の計画

    キャパシティプランニングは、今の性能を測って監視し続け、将来の利用の伸びに合わせて必要な能力を計画し、応答時間を保つ取組みです。

  15. 問1⁠5 短い順の処理と待ち時間

    処理時間の短い順に選ぶと、A、C、E、D、B の順に動きます。B は時刻 1⁠2 に終わり、到着の 1 から数えて 1⁠1 秒です。

  16. 問1⁠6 排他制御とセマフォ

    同じバスを 2 つのタスクが同時に使わないよう順番に使わせるには、資源の使用中かどうかを数で管理するセマフォを使います。

  17. 問1⁠7 スレッドセーフとは

    スレッドセーフは、複数のスレッドから同時に呼び出されても、正しく動くことです。

  18. 問1⁠8 デッドロックを防ぐ方法

    2 つのタスクが資源を同じ順で取りに行けば、お互いに相手の持つ資源を待ち合う形にならず、デッドロックを防げます。

  19. 問1⁠9 キャッシュの置換と LRU

    C2 は最後に参照された時刻 0:0⁠5 がいちばん古いブロックです。最も長く使われていない物を追い出す LRU なら C2 が選ばれます。

  20. 問2⁠0 LED の消費電力の割合

    直列の回路なので電流はどこも 1⁠0 ミリ A です。LED は 2V × 1⁠0 ミリ A = 2⁠0 ミリ W、全体は 1⁠0V × 1⁠0 ミリ A = 1⁠0⁠0 ミリ W で、2⁠0% です。

  21. 問2⁠1 押された瞬間を見る論理式

    押された瞬間は、今回が 1 で前回が 0 のときです。a が 1 かつ b が 0、つまり a・¬b です。

  22. 問2⁠2 波形の図と論理回路

    Y が 0 になるのは A と B がともに 1 のときだけです。これは論理積を反転した NAND の動きです。

  23. 問2⁠3 タイマーの割込み時間

    1⁠6MHz を 3⁠2 分周すると 0.5MHz で、1 カウントは 2 マイクロ秒です。1⁠5⁠0 から 0 まで数えると 1⁠5⁠0 × 2 = 3⁠0⁠0 マイクロ秒です。

  24. 問2⁠4 三本線のメニュー

    三本線のアイコンを押すと開くメニューは、形がハンバーガーに似ていることからハンバーガーメニューと呼ばれます。

  25. 問2⁠5 標本化定理とサンプリング周期

    標本化定理では、信号の最高の周波数の 2 倍以上で標本を取ります。2⁠0kHz の 2 倍の 4⁠0kHz なので、周期は 1 ÷ 4⁠0,0⁠0⁠0 秒 = 2⁠5 マイクロ秒です。

  26. 問2⁠6 BASE 特性の NoSQL

    BASE 特性は、いつでも応答することを優先し、各ノードの中身は時間がたてば最終的にそろう (結果整合性) という考え方です。

  27. 問2⁠7 ハッシュ索引が向く検索

    ハッシュインデックスは、値が等しい物を探すのは速いのですが、範囲や前方一致の検索には使えません。等しい値で探すエが向いています。

  28. 問2⁠8 関係データベースのビュー

    ビューは、表から作る仮想の表です。列に別名を付けて定義できます。

  29. 問2⁠9 MVCC

    MVCC は、更新のたびにデータの新しい版を作り、読む側には古い版を見せることで、読みと書きが互いを待たずに進めるようにする仕組みです。

  30. 問3⁠0 LAN の速さとパケットの数

    1 パケットは 1⁠0,0⁠0⁠0 ビットで、1⁠0⁠0M ビット/秒では 0.1 ミリ秒、1G ビット/秒では 0.0⁠1 ミリ秒です。差の 0.0⁠9 ミリ秒が N 個で 9 ミリ秒なので N は 1⁠0⁠0 です。

  31. 問3⁠1 外からの通信の中継役

    リバースプロキシは、外から来た要求をいったん受け取り、内側の Web サーバに取り次ぐ中継役です。

  32. 問3⁠2 CIDR

    CIDR は、クラスの区切りを使わず、ネットワーク部の長さを 1 ビット単位で自由に決めて IP アドレスを割り当てる方式です。

  33. 問3⁠3 TCP だけにある情報

    シーケンス番号は、データを順番どおりに漏れなく届けるための TCP だけの情報です。UDP にはありません。

  34. 問3⁠4 ループを防ぐプロトコル

    スパニングツリープロトコルは、スイッチどうしの輪になった経路の一部を止め、フレームがぐるぐる回り続けるのを防ぎます。

  35. 問3⁠5 ビット誤り率と誤りパケット

    0.0⁠0⁠0⁠1% は 1⁠0⁠0 万分の 1 です。1 パケットは 1⁠2,0⁠0⁠0 ビットなので、1 個に誤りが入る確率はおよそ 0.0⁠1⁠2、1⁠0,0⁠0⁠0 個で約 1⁠2⁠0 個です。

  36. 問3⁠6 キルチェーンのエクスプロイト

    エクスプロイトは、届けた攻撃のコードを、相手の脆弱性を突いて実際に動かす段階です。

  37. 問3⁠7 ソフトの署名の証明書

    ソフトウェアに付けた署名の持ち主 (発行元) を証明するのは、コードサイニング証明書です。

  38. 問3⁠8 サイドチャネル攻撃

    サイドチャネル攻撃は、暗号を解くのではなく、処理中の消費電力や時間などの「漏れ出る手がかり」から秘密の鍵を推し量る攻撃です。

  39. 問3⁠9 CRL に載るもの

    CRL (証明書失効リスト) は、有効期限が来る前に無効にした証明書のシリアル番号を、認証局が並べて公開する一覧です。

  40. 問4⁠0 PSIRT が受け持つもの

    PSIRT は、自社が売った製品やサービスの脆弱性と、それにまつわる事故を受け持つ組織です。社内のシステムの事故は CSIRT が受け持ちます。

  41. 問4⁠1 真正性と信頼性の定義

    真正性は「主張するとおりのものである」こと (b)、信頼性は「意図した行動と結果が一貫している」こと (a) です。

  42. 問4⁠2 CSPM とは

    CSPM は、クラウドの設定を見張り、誰でも見られる保存場所のような設定の不備を見つけて直すサービスです。

  43. 問4⁠3 ポートスキャンの判定

    UDP のポートに送って「ポートに届かない (ICMP port unreachable)」と返ってきたら、そのポートは閉じています。

  44. 問4⁠4 事故のあとの証拠調べ

    デジタルフォレンジックスは、事故が起きたあとに証拠を集めて調べる作業です。消されたログを復元して痕跡を探すのが当てはまります。

  45. 問4⁠5 DKIM

    DKIM は、送る側のメールサーバがメールに署名を付け、受ける側のサーバが確かめることで、なりすましや改ざんを見つける技術です。

  46. 問4⁠6 ペルソナ

    ペルソナは、典型的な利用者を、名前や年齢、困りごとまで具体的に描いた架空の人物です。

  47. 問4⁠7 UML のオブジェクト図

    オブジェクト図は、ある時点で実際に作られているインスタンス (オブジェクト) どうしのつながりを描く図です。

  48. 問4⁠8 エラー埋込み法

    埋め込んだ 4⁠8 個のうち 3⁠6 個 (4 分の 3) が見つかったので、真のエラーも全体の 4 分の 3 が見つかったと考えます。全体は 5⁠6 個で、残りは 1⁠4 個です。

  49. 問4⁠9 プログレッシブ Web アプリ

    プログレッシブ Web アプリ (PWA) は、サービスワーカーを使って、Web アプリをスマホのアプリのようにオフラインでも使えるようにする作り方です。

  50. 問5⁠0 著作者人格権を使わない約束

    著作者人格権は人に譲れません。権利を使わない約束をしておけば、委託元が納品物を自由に直したり、ほかの会社に直させたりできます。

  51. 問5⁠1 スコープの中のプロセス

    WBS の作成は、プロジェクトで作る物と作業の範囲 (スコープ) を細かく分けて決める、スコープのプロセスです。

  52. 問5⁠2 タックマンの動乱期

    メンバーの考え方の違いが表に出て、意見をぶつけ合うのは動乱期 (Storming) です。

  53. 問5⁠3 増員で増える人件費

    抜ける 4 人の 7 月後半〜9 月の 1⁠0 人月分の作業を、8 月〜9 月の 2 か月で 5 人が受け持ちます。5 人 × 2.5 か月 = 1,2⁠5⁠0 万円が増え、抜ける 4 人の 8 月〜9 月の 8⁠0⁠0 万円が減るので、差は 4⁠5⁠0 万円です。

  54. 問5⁠4 EMV の計算

    新規開発の枝の終点の値は 3⁠0 億円 (6⁠0%) と −1⁠0 億円 (4⁠0%) です。0.6 × 3⁠0 + 0.4 × (−1⁠0) = 1⁠4 億円です。

  55. 問5⁠5 故障の木解析 FTA

    FTA は、起きてほしくない事象を頂上に置き、その原因を木の形に分けてたどる技法です。原因ごとの確率から事象の起きる確率も出せます。

  56. 問5⁠6 問題管理の活動

    問題管理は、障害の根本原因を突き止めて、同じ障害が二度と起きないようにする活動です。

  57. 問5⁠7 液浸冷却

    液浸冷却は、サーバを丸ごと電気を通さない液体に漬ける方法です (c)。液体を循環させる単相式と、沸騰の気化熱を使う二相式があります (a)。

  58. 問5⁠8 システム監査の独立性

    システム監査での独立性は、監査する人が、外からの不当な影響や圧力を受けていない状態のことです。

  59. 問5⁠9 監査人のフォローアップ

    監査人は改善を自分で進めるのではなく、監査を受けた部門が改善を進めているかを見守り、確かめます。

  60. 問6⁠0 コントロールの視点

    コントロールの視点は、日々の業務の中に組み込まれた個々の手順や仕組みが、きちんと働いているかを見る視点です。

  61. 問6⁠1 プロジェクト群の管理

    プログラムマネジメントは、関連する複数のプロジェクトを束ねて連携させ、1 つずつでは出せない価値を生み、組織の戦略を実現する考え方です。

  62. 問6⁠2 SOA の説明

    SOA (サービス指向アーキテクチャ) は、システムの機能を、業務の単位に合わせた独立した部品 (サービス) に分け、組み合わせて使う考え方です。

  63. 問6⁠3 一緒に買う物の分析

    アソシエーション分析は、「A を買った人は B も買う」のような、一緒に起きる物のルールをデータから見つける分析です。

  64. 問6⁠4 回収期間で見る PBP 法

    PBP (ペイバックピリオド) 法は、投資したお金を何年で取り戻せるかという回収期間の長さで投資を評価する方法です。

  65. 問6⁠5 重み付きの目標達成度

    評価点は 5 × 3 + 8 × 0 + 1⁠2 × 1 = 2⁠7 点、全部目標どおりなら (5 + 8 + 1⁠2) × 3 = 7⁠5 点です。2⁠7 ÷ 7⁠5 = 3⁠6% です。

  66. 問6⁠6 追加費用を負担する会社

    A 社と B 社は定額契約なので、B 社の都合で増えた費用は B 社の持ちです。B 社と C 社は実費償還契約なので、C 社にかかった実費も B 社が払います。

  67. 問6⁠7 4P と 4C の対応

    売る側の「プロモーション (販売促進)」は、買う側から見ると「コミュニケーション」に当たります。

  68. 問6⁠8 戦略マップ

    戦略マップは、バランススコアカードの 4 つの視点の上で、課題、施策、目標が原因と結果でどうつながるかを描いた図です。

  69. 問6⁠9 実現性の事前調査

    フィージビリティスタディは、事業やシステムに本当に取り組めるのか、もうかるのかを、お金を投じる前に調べる実現可能性の調査です。

  70. 問7⁠0 市場浸透戦略の例

    市場浸透戦略は、今の市場で、今の製品を、もっと多く売る戦略です。同じ地域で値下げして知名度を上げ、売上を伸ばすイが当てはまります。

  71. 問7⁠1 MES が動く層

    MES (製造実行システム) は、計画を受けて工場の現場に作業を指示し、工程や製造の様子を管理する、実行層のシステムです。

  72. 問7⁠2 PLM の目的

    PLM は、製品の企画から開発、製造、販売、保守、廃棄まで、製品の一生にかかわる情報をまとめて管理する考え方です。

  73. 問7⁠3 LPWA の特徴

    LPWA は、少ない電力で、遠くまで届く無線の通信です。速さは遅くても、電池で長く動くたくさんのセンサーをつなぐのに向いています。

  74. 問7⁠4 経済的発注量

    1 回に Q 個頼むと、年間の発注費は 1⁠0⁠0,0⁠0⁠0 ÷ Q × 5,0⁠0⁠0 円、平均の在庫は Q ÷ 2 個なので保管費は Q ÷ 2 × 1,0⁠0⁠0 円です。2 つが等しくなる Q は 1,0⁠0⁠0 個です。

  75. 問7⁠5 部品の制約と最大の利益

    部品 A と B を両方使い切る組合せを解くと、X が 3⁠0 台、Y が 1⁠5 台で、利益は 4⁠5 万円になり、これが最大です。

  76. 問7⁠6 自己資本比率

    自己資本は資本金、資本剰余金、利益剰余金の合計 3,5⁠0⁠0 百万円、総資本 (総資産) は 1⁠0,0⁠0⁠0 百万円なので、自己資本比率は 3⁠5% です。

  77. 問7⁠7 機械の時間と最大の利益

    機械の時間が限られているので、1 時間当たりのもうけで比べます。A は 1,5⁠0⁠0 円、B は 1,2⁠5⁠0 円なので A だけを作り、1,8⁠7⁠5 個 × 1⁠2,0⁠0⁠0 円 − 固定費 1⁠5,0⁠0⁠0,0⁠0⁠0 円 = 7,5⁠0⁠0,0⁠0⁠0 円です。

  78. 問7⁠8 著作権で守られないもの

    著作権法は、プログラムの著作物を守りますが、プログラムを書くための言語や規約、解法 (アルゴリズム) は守りの対象から外しています。

  79. 問7⁠9 意匠法で守れるもの

    意匠法は、物や画面の見た目のデザインを守る法律です。目で見える画面のデザインである GUI は対象になり得ます。

  80. 問8⁠0 労働施策総合推進法

    労働施策総合推進法は、パワーハラスメントを防ぐため、相談の窓口や対応の体制を整えることを事業主に義務付けています。

出典

出典:令和7年度 秋期 応用情報​技術者試験 午前

出典 主催の過去問題の頁(2026年10月25日に確認)