問74 経済的発注量

応用情報​技術者試験 令和7年度 秋期 午前、全80問のうちの問74。

出典:令和7年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問74(表は 2 列の表に書き起こした。グラフは、線の形と交わる点の意味を言葉に書き起こした)

ある工場で扱っている部品 A は,使用量(需要)が一定であり,定量発注方式を採用して発注されている。この場合の経済的発注量は,グラフの年間の発注費と,年間の保管費が等しくなったときの値を計算することで求めることができる。表の条件の場合の経済的発注量を求めよ。ここで,部品 A に関する安全在庫は考慮しないものとする。

表の条件 (グラフは、横軸が一回当たりの発注量、縦軸が費用。年間の発注費は発注量が増えるほど下がる曲線、年間の保管費は発注量に比例して上がる直線で、2 つが交わる発注量で年間総費用が最も小さくなる。この発注量が経済的発注量)
項目値
年間需要量1⁠0⁠0,0⁠0⁠0 個
1 個当たりの年間保管費(金利を含む)1,0⁠0⁠0 円
1 回当たりの発注費用(発注量に関係ない)5,0⁠0⁠0 円
  1. ア1⁠0
  2. イ2⁠0⁠0
  3. ウ5⁠0⁠0
  4. エ1,0⁠0⁠0
答えと解説を開く

正解はエです。

1 回に頼む量を Q 個とします。年間に 1⁠0⁠0,0⁠0⁠0 個使うので、発注の回数は 1⁠0⁠0,0⁠0⁠0 ÷ Q 回で、年間の発注費は 1⁠0⁠0,0⁠0⁠0 ÷ Q × 5,0⁠0⁠0 = 5 億 ÷ Q 円です。在庫は、届いたときの Q 個から使って 0 個まで一定の速さで減るので、平均すると Q ÷ 2 個あります。年間の保管費は Q ÷ 2 × 1,0⁠0⁠0 = 5⁠0⁠0Q 円です。2 つが等しくなるのは 5⁠0⁠0Q = 5 億 ÷ Q のときで、Q の 2 乗 = 1,0⁠0⁠0,0⁠0⁠0、Q = 1,0⁠0⁠0 個です。正解はエです。

ほかの選択肢が違う理由

  • ア1⁠0 個ずつ頼むと、年に 1⁠0,0⁠0⁠0 回発注することになり、発注費は 5,0⁠0⁠0 万円にもなります。保管費の 5,0⁠0⁠0 円とはまったく釣り合いません。
  • イ2⁠0⁠0 個のときは、発注費が 1⁠0⁠0,0⁠0⁠0 ÷ 2⁠0⁠0 × 5,0⁠0⁠0 = 2⁠5⁠0 万円、保管費が 2⁠0⁠0 ÷ 2 × 1,0⁠0⁠0 = 1⁠0 万円で、まだ発注費の方がずっと高い状態です。
  • ウ5⁠0⁠0 個のときは、発注費が 1⁠0⁠0 万円、保管費が 2⁠5 万円で、まだ釣り合っていません。もっと多く頼むと発注費が下がり、保管費が上がります。

仕組み

経済的発注量は √(2 × 年間需要量 × 1 回の発注費用 ÷ 1 個の年間保管費) という式でも求められます。この問題では √(2 × 1⁠0⁠0,0⁠0⁠0 × 5,0⁠0⁠0 ÷ 1,0⁠0⁠0) = √1,0⁠0⁠0,0⁠0⁠0 = 1,0⁠0⁠0 個です。

たくさん頼めば発注の手間は減るけれど在庫の置き場や金利がかさみ、少しずつ頼めばその逆になります。両方の合計がいちばん小さくなる量を探すのが、この考え方の要点です。