問53 増員で増える人件費

応用情報​技術者試験 令和7年度 秋期 午前、全80問のうちの問53。

出典:令和7年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問53

あるプロジェクトは 4 月から 9 月までの 6 か月間で開発を進めており,現在のメンバー全員が 9 月末まで作業すれば完了する見込みである。しかし,他のプロジェクトで発生した緊急の案件に対応するために,8 月初めから,4 人のメンバーがプロジェクトから外れることになった。9 月末に予定どおり開発を完了させるために,7 月の半ばからメンバーを増員する。条件に従うとき,人件費は何万円増加するか。

〔条件〕

・元のメンバーと増員するメンバーの,プロジェクトにおける生産性は等しい。

・7 月の半ばから 7 月末までの 0.5 か月間,元のメンバー4 人から増員するメンバーに引継ぎを行う。

・引継ぎの期間中は,元のメンバー4 人と増員するメンバーはプロジェクトの開発作業を実施しないが,人件費は全額をこのプロジェクトに計上する。

・人件費は,1 人月当たり 1⁠0⁠0 万円とする。

  1. ア2⁠0⁠0
  2. イ2⁠5⁠0
  3. ウ4⁠5⁠0
  4. エ7⁠0⁠0
答えと解説を開く

正解はウです。

まず、埋め合わせる作業の量を出します。元の 4 人は、7 月の半ばから引継ぎをするので開発をしません。本来この 4 人が 7 月半ばから 9 月末までの 2.5 か月にするはずだった作業 4 人 × 2.5 か月 = 1⁠0 人月が、ほかの人の受け持ちになります。増員したメンバーが開発できるのは引継ぎのあとの 8 月と 9 月の 2 か月なので、1⁠0 人月 ÷ 2 か月 = 5 人が必要です。次に人件費です。増員する 5 人は 7 月半ばから 9 月末まで 2.5 か月いるので、5 × 2.5 × 1⁠0⁠0 万円 = 1,2⁠5⁠0 万円増えます。一方、元の 4 人は 8 月から外れるので、予定していた 8 月と 9 月の 4 × 2 × 1⁠0⁠0 万円 = 8⁠0⁠0 万円はこのプロジェクトに計上しません。差し引き 1,2⁠5⁠0 − 8⁠0⁠0 = 4⁠5⁠0 万円の増加で、ウが正解です。

ほかの選択肢が違う理由

  • ア2⁠0⁠0 万円は、引継ぎの 0.5 か月の間の、元の 4 人の人件費 4 × 0.5 × 1⁠0⁠0 万円です。増員するメンバーの人件費と、元の 4 人の分が減ることを合わせて考える必要があります。
  • イ2⁠5⁠0 万円は、増員する 5 人の引継ぎの 0.5 か月分の人件費 5 × 0.5 × 1⁠0⁠0 万円だけです。外れる 4 人の作業の埋め合わせ全体の増減になっていません。
  • エ7⁠0⁠0 万円になるのは、増員する人の人件費が 1,5⁠0⁠0 万円 (6 人 × 2.5 か月) のときです。必要な人数は 1⁠0 人月 ÷ 2 か月 = 5 人です。

仕組み

人月は、1 人が 1 か月でこなす作業の量を 1 とする数え方です。作業の量を人月で表しておくと、人数と期間を入れ替えて計算できます。

引継ぎの期間は、教える人も教わる人も開発が止まります。人を足すときは、この止まる分まで見込んでおかないと、予定に間に合いません。

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