応用情報​技術者試験 令和7年度 秋期 午前、全80問のうちの問54。

出典:令和7年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問54(デシジョンツリーの図は、枝ごとの値の表に書き起こした)

自動生産システムの増強に関する次のデシジョンツリーにおいて,新規にシステムを開発する場合の期待金額価値(EMV)は何億円か。

デシジョンツリー (決定ノード「自動生産システムを増強する」から分かれる 2 つの案)
案需要確率収益分岐の終点の値
新規システム開発 (投資額 5⁠0 億円)需要が大きい6⁠0%8⁠0 億円3⁠0 億円
新規システム開発 (投資額 5⁠0 億円)需要が小さい4⁠0%4⁠0 億円−1⁠0 億円
既存システム改修 (投資額 2⁠0 億円)需要が大きい6⁠0%4⁠0 億円2⁠0 億円
既存システム改修 (投資額 2⁠0 億円)需要が小さい4⁠0%2⁠0 億円0 億円

表は横に送ると続きが見えます。

  1. ア1⁠4
  2. イ2⁠0
  3. ウ2⁠6
  4. エ6⁠4
答えと解説を開く

正解はアです。

期待金額価値 (EMV) は、起こりうる結果の金額に、その確率を掛けて足し合わせた値です。新規システム開発の枝では、需要が大きいと収益 8⁠0 億円から投資 5⁠0 億円を引いた 3⁠0 億円、需要が小さいと 4⁠0 − 5⁠0 = −1⁠0 億円が残ります。これに確率を掛けて足すと、0.6 × 3⁠0 + 0.4 × (−1⁠0) = 1⁠8 − 4 = 1⁠4 億円です。正解はアです。

ほかの選択肢が違う理由

  • イ2⁠0 億円は、需要が大きいときの既存システム改修の終点の値です。新規開発の期待金額価値ではありません。
  • ウ2⁠6 億円は、需要が小さいときの値を −1⁠0 億円ではなく 2⁠0 億円として計算した値です (0.6 × 3⁠0 + 0.4 × 2⁠0)。新規開発で需要が小さいときは、収益 4⁠0 億円から投資 5⁠0 億円を引いて −1⁠0 億円です。
  • エ6⁠4 億円は、収益の期待値 0.6 × 8⁠0 + 0.4 × 4⁠0 です。投資額の 5⁠0 億円を引いていません。

仕組み

デシジョンツリーでは、四角の決定ノードは自分で選ぶ分かれ道、丸の機会ノードは確率で決まる分かれ道です。右の終点から左へ、期待値を計算しながら戻っていきます。

この問題の既存システム改修は 0.6 × 2⁠0 + 0.4 × 0 = 1⁠2 億円なので、期待値だけで比べると新規開発の 1⁠4 億円の方が有利です。ただし新規開発は損をする可能性もある点を合わせて判断します。

この問に出る言葉