問2 M/M/1 の待ち時間と利用率

応用情報​技術者試験 令和7年度 秋期 午前、全80問のうちの問2。

出典:令和7年度 秋期 応用情報技術者試験 午前 問2

コンピュータによる伝票処理システムがある。このシステムは,伝票データをためる待ち行列をもち,M/M/1 の待ち行列モデルが適用できるものとする。平均待ち時間が T 秒以上となるのは,システムの利用率が少なくとも何%以上となったときか。ここで,伝票データをためる待ち行列の特徴は次のとおりである。

・伝票データは,ポアソン分布に従って到着する。

・伝票データをためる数に制限はない。

・1 件の伝票データの処理時間は,平均 T 秒の指数分布に従う。

  1. ア3⁠3
  2. イ5⁠0
  3. ウ6⁠7
  4. エ8⁠0
答えと解説を開く

正解はイです。

M/M/1 の待ち行列では、利用率を ρ、1 件の平均処理時間を T とすると、平均待ち時間は ρ ÷ (1 − ρ) × T で求めます。これが T 以上になる条件は ρ ÷ (1 − ρ) ≧ 1 です。両辺に (1 − ρ) を掛けると ρ ≧ 1 − ρ、つまり ρ ≧ 0.5 です。利用率が 5⁠0% のとき、待ち時間はちょうど 0.5 ÷ 0.5 × T = T 秒になります。だから正解はイです。

ほかの選択肢が違う理由

  • ア利用率 3⁠3% では、待ち時間は 0.3⁠3 ÷ 0.6⁠7 × T で、およそ 0.5T です。T には届きません。
  • ウ利用率 6⁠7% では、待ち時間はおよそ 2T になります。T 以上にはなりますが、「少なくとも何%以上」の境目は 5⁠0% です。
  • エ利用率 8⁠0% では、待ち時間は 0.8 ÷ 0.2 × T = 4T です。T 以上になる境目はもっと低い 5⁠0% です。

仕組み

M/M/1 は、客の到着がばらばら (ポアソン到着)、処理時間もばらばら (指数分布)、窓口が 1 つ、という待ち行列の型です。

利用率 ρ は、窓口が忙しい時間の割合です。ρ ÷ (1 − ρ) は、ρ が 1 に近づくと急に大きくなります。利用率 8⁠0% を超えたあたりから待ち時間が一気に延びるのは、この式の形のためです。

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