はじめての生成AI
【業務活用】顧客への電話対応の台本を作成する
受話器を持ってから、何を言うか考えている
電話が苦手な人の多くは、話すこと自体が苦手なのではありません。相手が出てから話す内容を組み立てているから、頭が真っ白になるのです。メールなら書きながら考え直せますが、電話には考える時間がありません。
だから、準備がそのまま結果になります。最初の一言、用件の伝え方、切り上げ方。この 3 つが手元にあるだけで、緊張の質が変わります。台本を作る手間が惜しくて毎回ぶっつけ本番になっている人ほど、生成 AI の効果が大きい領域です。
ゴールを書くと、台本の終わり方が決まる
「営業の電話をかけるので台本を作って」と頼むと、当たり障りのない挨拶文が返ってきます。足りないのはゴールです。その電話を切るとき、何が手に入っていれば成功なのか。これが決まらないと、台本の終わり方が決まりません。
伝えるのは次の 4 つです。自分の役割と状況、電話のゴール、相手の属性、そして話し方の調子。
プレーンテキスト
あなたは熟練の営業コンサルタントです。
IT 企業の営業として、新規のお客様に「AI 業務自動化ツール」を
紹介する電話をかけるための台本を作成してください。
- 相手: 総務部の担当者。面識はない
- ゴール: まずは資料送付の許可をもらい、メールアドレスを聞き出す
- 制約: 3 分以内で終わる簡潔な内容にする
- 調子: 押し売りにならないよう、誠実で落ち着いたトーンゴールを「アポイントを取る」ではなく「資料送付の許可をもらう」まで下げているところが、この依頼の勘所です。相手にとってのハードルが低いゴールを設定すると、AI が作る台本もそこへ向かって短く収束します。
断られたときと、不在だったときも先に書かせる
台本どおりに進む電話は、ほとんどありません。本番でフリーズするのは、想定していない反応が返ってきた瞬間です。だから、分岐も一緒に作らせておきます。
依頼に「断られた場合の切り返しを 1 パターン含めてください」「担当者が不在だった場合の伝言も用意してください」と足すだけです。お詫びの電話なら、「相手が強く怒っている場合を想定して、クッション言葉を多めに入れてください」と条件を変えます。
返ってきた台本は、そのまま読まないでください。文字で読むと自然でも、声に出すと「〜でございます」が言いにくい、といったことが必ず起きます。一度声に出して、自分が言える言葉に直してください。 慣れてきたら全文を持たず、「挨拶」「用件」「質問」「次の約束」といったキーワードだけをメモにして、それを見ながら話す方が自然に聞こえます。
AI を相手に、一度しゃべってみる
台本作りより効果が大きいかもしれないのが、練習相手としての使い方です。
プレーンテキスト
今から私が電話をかける練習をします。
あなたは少し気難しい総務部の担当者を演じてください。
私の話に対して、リアルな反応を返してください。
最後に、私の対応について改善点を 3 つ指摘してください。音声モードが使える環境なら、実際に声を出して練習できます。テキストでも十分効果があります。何度失敗しても誰にも迷惑がかからない練習場を持てるというのは、電話が苦手な人にとってかなり大きなことです。
なお、練習であっても、実在の顧客名や取引の具体的な金額は入れないでください。「製造業の部長」「A 社」といった置き換えで、練習の効果は変わりません。
復習ミニクイズ
生成AIを使って、より実戦で役立つ精度の高い電話台本を作成するための方法として、最も適切なものはどれでしょうか?