はじめての生成AI
生成AIの種類:テキスト、画像、動画、音声AIの違い
プレゼン資料に載せる図がない。解説動画にナレーションを入れたいが録音機材もナレーターもいない。こうした場面でチャットAIに相談しても答えは返ってきません。生成AIをチャットだけだと思っていると、手が止まる場所がここです。
生成AIは扱うデータで四つに分かれる
生成AIは、扱うデータの種類(モダリティ)によってテキスト、画像、音声、動画の四つに分かれます。チャットAIはこのうちテキストの一つにすぎません。地図を頭に入れておくと、困ったときに探す先が決まります。
| 種類 | 得意なこと | 代表的なツール | 最初の一歩 |
|---|---|---|---|
| テキストAI | 文章作成、要約、相談 | ChatGPT, Claude | メールの下書き |
| 画像AI | 頭の中のイメージを絵にする | Midjourney, DALL-E 3 | 資料に使う挿絵 |
| 音声AI | ナレーション、楽曲制作 | ElevenLabs, Suno | 記事の読み上げ |
| 動画AI | 動きのある演出、デモ | Runway, Sora | SNS用の短いPR動画 |
それぞれが人の手を置き換えた場所
テキストAIは大規模言語モデルと呼ばれる系統で、メールや記事の下書き、長い議事録の要約、コードの記述、企画のネーミング案出しまでを担います。単なる文章作成ではなく、思考の整理と情報処理の道具だと考えると使い道が広がります。
画像AIは、言葉で説明するだけでイラストや写真を数秒で作ります。プレゼン資料やブログの挿絵、商品開発の初期段階でイメージを共有するコンセプトアート、ロゴやWebデザインの下敷きに使われています。絵を描くスキルが必要だった仕事が、説明するスキルに置き換わりました。一方で、著作権の扱いやAI生成であることの明示には配慮が要ります。
音声AIは、テキストを自然な話し声に変える音声合成、歌詞とジャンルから曲を作る楽曲制作、声を別人に変えるボイスチェンジャーに分かれます。録音機材もナレーターの手配もなしに解説動画のナレーションが作れますし、テキスト記事の音声配信や、店舗で流す著作権フリーのBGM制作にも使われます。自分の声を学習させてクローンを作る技術もありますが、なりすましへの悪用が問題になっており、扱いには注意が必要です。
動画AIは、テキストや静止画から映像を生成します。複雑な物理法則の再現などにはまだ課題がありますが、絵コンテの動画化、SNS広告の量産、文字では伝わりにくい概念のアニメーション解説では実用段階に入りつつあります。これまで膨大な時間とコストがかかっていた工程が、数分に縮む場面が出てきました。
組み合わせると一人で最後まで作れる
いま起きているのは、これらが一つの窓口に統合されていく動きです。チャットAIに写真を見せて中身を説明させる、テキストから画像を作りその画像を動かして動画にする、といった橋渡しが普通になりました。これをマルチモーダルと呼びます。
四つ全部を使いこなす必要はありません。いま自分が抱えている困りごと、たとえば「文章を書くのが面倒」「資料に良い画像がない」に一致するものを一つだけ選んで、今日触ってみてください。
復習ミニクイズ
企画の立案から実行までの流れで、まず「新商品のキャッチコピー案を50個出し」、次に「そのコピーに合ったポスター用の独創的なイラストを作成」したいと考えています。レッスンの内容に基づき、最も適切なAIの種類とツールの組み合わせはどれでしょうか?