はじめての生成AI
ChatGPTの「カスタム指示」機能の使い方
「私はプログラミング初心者なので、分かりやすく説明してください」。新しいチャットを開くたびに、この一文を書いていませんか。会話のたびに前提を説明し直すのは、毎朝はじめて会う人に自己紹介をするようなものです。
カスタム指示(Custom Instructions)は、その前提を一度だけ登録しておく機能です。設定の「ChatGPT をカスタマイズする」を開くと、入力欄が 2 つ並んでいます。
2 つの欄は、役割がはっきり分かれている
1 つ目は「ChatGPT にあなたのことについて何を伝えておきたいですか」です。ここには自分のことを書きます。職業、いま学んでいること、抱えている課題。「中小企業でマーケティングを担当しています」「JavaScript を勉強中で、専門用語はまだ分かりません」といった具合です。
2 つ目は「ChatGPT にどのように回答してほしいですか」です。ここには答え方を書きます。口調、長さ、やってほしくないこと。「結論から書いてください」「専門用語を使うときは必ず説明を添えてください」のような指定が入ります。
分け方の目安は、1 つ目が自分は何者か、2 つ目がどう答えるかです。1 つ目の欄に「箇条書きで」と書いても効きが悪いのは、そこが自己紹介の欄だからです。
具体的に書くほど、答えが変わる
書き方に迷ったら、抽象的な言葉を疑ってください。「分かりやすく」「丁寧に」は、人によって意味が違います。AI にとっても同じです。
避けたい例
Markdown
- 分かりやすく教えてください。 - よろしくお願いします。
良い例
Markdown
- 結論を最初に書き、そのあとに理由を補足してください。 - 専門用語を使うときは、かっこ書きで意味を添えてください。 - 「承知いたしました」のような前置きは不要です。
たとえば 1 つ目の欄に「専門用語はまだ分かりません」と書いておくと、「Python について教えて」というひと言の質問に対して、歴史やインストール手順から始まる長文ではなく、身近なたとえと最初の一歩が返ってくるようになります。質問の文は変えていないのに、返事だけが変わります。
効きすぎたら、そのつど外せる
設定したあとに「今日は違う書き方がいい」と思う日もあります。そのときは、個別のチャットで「今回だけは硬い文体で書いてください」と伝えれば、そちらが優先されます。カスタム指示の画面には、新しいチャットに適用するかどうかのスイッチもあるので、丸ごと止めることもできます。
むしろ困るのは、書いた内容が古くなったときです。「JavaScript を勉強中です」と登録したまま半年たつと、もう分かっている話を毎回やさしく説明されることになります。学ぶ内容や仕事が変わったら、そのタイミングで書き換えてください。
一度で完成させようとしないでください。使っていて引っかかったところを 1 行ずつ足していくのが、いちばん早く自分に合う形にたどり着きます。まずは職業と、好きな答え方を 1 つずつ書いて保存してみましょう。
復習ミニクイズ
ChatGPTの「カスタム指示」機能に関する説明として、最も適切なものはどれですか?