技術的負債とどう向き合いますか

放っておいたときの費用を言葉と数字にして共有し、機能を作る仕事の中で少しずつ返すか、決まった枠を取って返す、と答える問い。全部を返そうとしない判断まで話します。

答えてみる

面接官に「技術的負債とどう向き合いますか」と聞かれたつもりで、答えを見る前に自分の言葉で答えます。

声に出して答えた人は「書かずに答えを見る」で開けます。

解説を読む

聞かれ方から関連するコースまで、この問いの解説を全部ここに置いています。

こう聞かれます

  • 「技術的負債とどう向き合いますか」
  • 「古くて触りにくいコードを直したい、と上の人に伝えるとき、どう説明しますか」
  • 「負債を返す時間がもらえないときは、どうしますか」

面接官が見ている点

  • 負債を、自分の好みではなく、事業の費用として説明できるか
  • 返し方を、機能を作る仕事と両立する形で持っているか
  • 全部を返すのではなく、どれを返すか選べるか

短い答え

  • 技術的負債は、早く出すために後回しにした作りの粗さで、あとから利息のように手間を生みます。放っておくと何が困るか (作るのが遅くなる、障害が増える) を、言葉と数字にして共有します。
  • 返し方は、機能を作るときにその周りを少しずつ直すか、決まった枠 (週の一部や、数回の区切りに 1 回など) を取って返すかです。
  • よく触る所や障害の元になっている所から返し、ほとんど触らない所は残す、と選びます。

少し詳しい答え

費用を言葉と数字にする

「コードが汚いので直したい」では、作り手の好みに聞こえます。事業の言葉に置き換えます。

  • 作るのが遅くなる「この画面に項目を 1 つ足すのに、似たコードを何か所も直す必要がある」
  • 障害が増える「同じ所から何度も不具合が出ていて、そのたびに直す時間を取られている」
  • 人が入りにくい「新しく入った人が、この部分を触れるまでに時間がかかる」

数字は、自分のチームで測れる物を使います。似た変更にかかった時間、その部分から出た不具合の件数、レビューで戻された回数などです。測った数字があると、直したあとに効いたかも確かめられます。

返し方

  1. 機能を作る仕事の中で返す触る所の周りだけを、少しきれいにしてから機能を足します。別の時間を取らずに済み、よく触る所から自然に直ります
  2. 枠を取って返す週の一部や、何回かの区切りに 1 回を、負債を返す時間に決めます。大きな直しは、この枠で計画して進めます
  3. 直す前に自動テストを置く動きが変わっていないことを確かめられるよう、先に試験を書きます。変えたつもりの無い所が壊れる (回帰) のを防ぎます

全部を返さない (トレードオフ)

負債は悪とは限りません。早く出して確かめたい段階では、粗さを承知で出すのが正しい判断のこともあります。大事なのは、借りたことを記録しておくことです。何をなぜ後回しにしたかを残しておくと、あとで返すかどうかを選べます。

返すのにも時間がかかるので、全部は返しません。よく変わる所、障害の元になっている所、これから大きく育てる所を先にします。ほとんど触らず安定している古いコードは、きれいでなくても残す判断があります。一度に作り直すより、小さく分けて少しずつ置き換えるほうが、途中で止めても損が少なくなります。

話すときは、自分が関わったコードで、何が負債で、どう説明し、どう返したかの例を、測った数字と一緒に 1 つ用意します。

よくある間違い

  • 「汚いから直したい」とだけ言う好みに聞こえ、時間をもらえません。遅さや障害の数で説明します
  • 一度に全部を作り直そうとする終わるまで機能が止まり、途中で止めると何も残りません。小さく分けて置き換えます
  • 試験の無いまま直す直したつもりで別の所を壊します。先に試験を置きます

深掘りの問い

  • 「どの負債から返すかは、どう決めますか」よく変わる所と、不具合が多く出ている所を、変更の履歴と障害の記録から探して決める、と答えます
  • 「負債が新しく増えるのを、どう防ぎますか」 レビューで後回しにした所を記録に残す、自動の検査で決まりを守らせる、と答えます
  • 「作り直しと少しずつの直し、どちらを選びますか」原則は少しずつで、土台の技術がもう保守されない、などのときだけ作り直しを考え、その場合も新旧を並べて少しずつ移す、と答えます

確認日 2026年10月24日

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