SLO とエラーバジェットを、どう決めてチームで使いますか

設計と品質

SLO は事業の側と一緒に利用者の目線で決め、100% から引いた残りを「失敗してよい量 (エラーバジェット)」として扱う、と答える問い。残りが減ったら新しい機能より安定を先にする決まりを先に合意し、速さと安定の言い争いを数字で決める形まで話します。

まず 4 択で考える

2 問

答えに入れるべき考えを選びます。選ぶと、すぐに正誤と解説が出ます。そのあと下の欄で、自分の言葉で答えてみます。

  1. 問 1事業の側から「SLO は 100% にしてほしい」と言われた。良い答え方はどれか

  2. 問 2エラーバジェットのチームでの使い方として、良いものはどれか

2 問中 0 問に答えました

答えてみる

面接官に「SLO とエラーバジェットを、どう決めてチームで使いますか」と聞かれたつもりで、答えを見る前に自分の言葉で、声に出して答えてみます。

解説を読む

聞かれ方から関連するコースまで、この問いの解説を全部ここに置いています。

こう聞かれます

  • 「SLO とエラーバジェットを、どう決めてチームで使いますか」
  • 「SLO を 100% にしてほしい、と事業の側から言われました。どう答えますか」
  • 「エラーバジェットを使い切ったら、チームは何をしますか」

面接官が見ている点

  • SLO を技術の側だけで決めず、事業の側と一緒に利用者の目線で決めようとしているか
  • エラーバジェットを、新しい機能と安定のどちらを先にするかを決める物差しとして使えるか
  • 使い切ったときの動きを、揉める前にチームと事業の側で合意しているか

短い答え

  • SLO は「利用者が困らない水準」を事業の側と一緒に決め、100% にはしません。100% から引いた残りが、失敗してよい量 (エラーバジェット) です。
  • 残りがあるうちは新しい機能を速く出し、残りが減ってきたら安定のための仕事を先にする、という使い方を先に合意します。
  • 使い切ったときに何を止め、何を先にするか、だれが決めるかを文書にし、振り返りで目標の値も見直します。

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少し詳しい答え

目標は事業の側と決める

SLO は「どこまでなら良しとするか」の目標です。何を測るかの決め方と警報の出し方は監視の話なので、ここでは目標の決め方と使い方に絞ります。

目標は技術の側だけで決めません。利用者がどれだけの失敗や遅さで困り始めるか、止まったときに事業がどれだけ損をするかを、事業の側と一緒に考えます。100% は目指しません。利用者の回線や端末も失敗するので 100% は感じ取れず、近づくほど費用が大きく増えるからです。

残りを「失敗してよい量」として使う

架空の目標で考えます。

SLO          30 日の間で、要求の 99.9% が成功する
エラーバジェット  30 日の間で、要求の 0.1% までは失敗してよい

30 日に 100 万件の要求があれば、1000 件までは失敗してよい、という意味です。

この残りは、使ってよい予算です。新しい機能を出す、大きな変更を入れる、のように失敗の危なさを伴う動きは、予算を使って行います。予算が十分に残っていれば、速く出すほうを選びます。予算が速く減っているなら、出す速さを落とし、安定のための仕事を先にします。

「速く出したい事業の側」と「止めたくない運用の側」の言い争いを、気持ちではなく残りの数字で決められるのが、いちばんの良さです。

使い切ったときの決まりを先に合意する

使い切ってから話し合うと、揉めます。次のような決まりを、先に文書にして事業の側と合意します。

  • 何を止めるか安全の直しと障害の直し以外の、新しい機能の公開を止める
  • 何を先にするか予算を大きく使った原因の直しと、戻す仕組みや試しの強化
  • だれが決めるか例外を認めるときにだれが決めるか

目標の値は、一度決めて終わりではありません。目標を守っていても利用者から不満が来るなら厳しくし、守るための費用が大きすぎるなら緩める、と定期的に見直します。

話す例は、架空の例で構いません。「予算を使い切った月に新しい機能の公開を 2 週間止め、配備の試しを強めた結果、翌月から予算が残るようになった」のような流れを 1 つ用意します。

よくある間違い

  • 目標を 100% にする感じ取れない差のために費用が大きく増え、何も変えられなくなります
  • 目標を技術の側だけで決める事業の側が納得せず、使い切っても新しい機能を止められません
  • 使い切ったときの決まりを決めていない使い切ってから話し合うことになり、揉めて何も変わりません

深掘りの問い

  • 「外のサービスの障害で予算を使ったら」利用者から見れば同じ失敗なので数え、頼り方 (やり直し、切り替え) を見直す仕事にする、と答えます
  • 「予算が毎月大きく余っていたら」目標が緩すぎるか、慎重すぎるかを見て、出す速さを上げる余地として使う、と答えます
  • 「サービスが多いとき、全部に SLO を置きますか」利用者に近い大事な流れから置き、裏の部品は利用者の流れの目標から逆に決める、と答えます

確認日 2026年10月30日書き手 小尾 知希 (講師)

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