基本情報技術者(FE)対策

稼働率の計算

稼働率は「動いていた時間の割合」

システムがどれだけ止まらずに動いていたかを 0 から 1 の値で表したものが稼働率です。科目Aでは毎回のように出るうえ、公式が 3 つしかないので、確実に取りたい問題です。

まず用語を押さえます。MTBF は平均故障間隔で、故障から次の故障までの平均稼働時間です。MTTR は平均修理時間で、故障してから直るまでの平均時間です。頭文字の B が between、R が repair だと思うと取り違えません。

稼働率は、動いていた時間を全体の時間で割った値なので、次の式になります。

稼働率 = MTBF / (MTBF + MTTR)

MTBF が 480 時間、MTTR が 20 時間の装置で計算してみます。分母は 480 + 20 で 500 時間、分子は 480 時間なので、480 / 500 = 0.96 です。1000 時間のうち 960 時間は動いていた、という読み方ができます。

直列は掛け算

装置を直列につないだ構成は、どれか 1 台でも止まると全体が止まります。全部が同時に動いている確率なので、稼働率を掛け合わせます。

稼働率 0.9 の装置と 0.8 の装置を直列につなぐと、0.9 × 0.8 = 0.72 です。1 台のときより必ず下がります。この「直列は必ず下がる」という向きを覚えておくと、計算を間違えたときに気づけます。

並列は「両方止まる確率」から引く

並列につないだ構成は、1 台でも動いていれば全体が動きます。これを正面から数えると場合分けが増えるので、裏返して「全部止まる確率」を求め、1 から引きます。

並列の稼働率 = 1 - (1 - 稼働率A) × (1 - 稼働率B)

同じ 0.9 と 0.8 で計算します。止まる確率はそれぞれ 0.1 と 0.2 なので、両方止まる確率は 0.1 × 0.2 = 0.02 です。1 から引いて 0.98 になります。直列の 0.72 と比べると、つなぎ方だけで大きく変わることが分かります。

混ざった構成は内側から潰す

本試験でよく出るのは、直列と並列が混ざった図です。手順は 1 つで、内側のまとまりを 1 台の装置に置き換えていきます。

稼働率 0.9 の装置 2 台を直列にした系統が、2 系統並列になっている構成を考えます。

  1. 直列部分をまとめる。0.9 × 0.9 = 0.81
  2. 0.81 の装置が 2 台並列だと見なす
  3. 1 - (1 - 0.81) × (1 - 0.81) = 1 - 0.19 × 0.19 = 1 - 0.0361 = 0.9639

図の上でまとめた部分を丸で囲み、その中の値を書き込んでから次へ進むと、計算の取り違えがなくなります。

関連して問われること

稼働率と合わせて、故障率という言い方も出ます。故障率は MTBF の逆数で、1 時間あたり何回壊れるかを表します。MTBF が 500 時間なら故障率は 1 / 500 で、0.002 回毎時です。

また、稼働率を上げる手立てとして、装置を二重化する冗長構成が問われます。並列の式が示すとおり、稼働率 0.9 の装置でも 2 台並べれば 0.99 まで上がります。1 台あたりの品質を上げるより、並べるほうが効きやすいという点が、そのまま出題の狙いになっています。

生田 陸人
ゆめさくエンジニア / 現役ソフトウェアエンジニア
編集 LuaGate編集部