お客様が「○○を作ってほしい」⁠と言うとき、その裏にある本当の課題を、どう見つけますか

言われた解決策をいったん脇に置き、何のためかへ遡る。業務を横で見て、件数と時間を数え、「なぜ」を重ねて課題を確かめる。作らずに運用を替えて済む道も選択肢に入れる、と答える問い。

まず 4 択で考える

2 問

答えに入れるべき考えを選びます。選ぶと、すぐに正誤と解説が出ます。そのあと下の欄で、自分の言葉で答えてみます。

  1. 問 1お客様に「AI のチャットを作ってほしい」と言われたとき、最初の動きとしていちばん合うのはどれか

  2. 問 2課題が分かったあと、解決の案の出し方としていちばん合うのはどれか

2 問中 0 問に答えました

答えてみる

面接官に「お客様が「○○を作ってほしい」と言うとき、その裏にある本当の課題を、どう見つけますか」と聞かれたつもりで、答えを見る前に自分の言葉で、声に出して答えてみます。

解説を読む

聞かれ方から関連するコースまで、この問いの解説を全部ここに置いています。

こう聞かれます

  • 「お客様が『AI のチャットを作ってほしい』と言ってきたら、まず何をしますか」
  • 「言われた物を作ったのに使われなかった、ということを防ぐには、どうしますか」
  • 「お客様の本当の課題は、どうやって見つけますか」

面接官が見ている点

  • 言われた解決策をそのまま受け取らず、目的へ遡れるか
  • 聞き取りだけでなく、業務を見て、件数と時間を数えて確かめられるか
  • 作らないで済む道 (運用を替える、今ある物を使う) を、選択肢として出せるか

短い答え

  • 言われた解決策をいったん脇に置き、それで何を良くしたいのかへ遡ります。
  • 聞き取りだけで決めず、業務を横で見て、件数と時間を数え、「なぜ」を重ねて課題を確かめます。
  • 課題が分かったら、作る案だけでなく、運用を替えて済む案も並べて、お客様と選びます。

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少し詳しい答え

解決策から目的へ遡る

お客様の「○○を作ってほしい」は、課題そのものではなく、お客様が考えた解決策であることがあります。解決策が合っていることもありますが、課題を確かめないまま作ると、作ったのに使われない物になりがちです。

まず、その物ができたら、だれの、どの作業の、何が良くなるのかを聞きます。たとえば「社内の問い合わせに答える AI のチャットがほしい」と言われたら、「それができると、だれの何が楽になりますか」と聞きます。答えが「総務の担当者が同じ質問に何度も答えていて、本来の仕事が進まない」なら、課題は「総務の担当者の時間が、くり返しの質問に取られている」です。

業務を横で見て、数える

聞き取りの話は、思い出しや印象がまじります。課題を確かめるには、担当者の横で実際の作業を見て、件数と時間を数えます。

見ること数え方
問い合わせの件数1 週間の受付の記録を数える
1 件にかかる時間横で見て、いくつか計る
質問の中身多い順に並べ、上の 5 つで全体の何割か

数えてみると、「問い合わせの半分近くが、同じ 3 つの質問だった」のように、課題の形がはっきりすることがあります。ここまで分かると、作る物の大きさも決めやすくなります。

「なぜ」を重ねる

見つけた困りごとに「なぜそうなるのか」を何回か重ねると、根にある原因に近づけます。

  • なぜ同じ質問が多いのか、社内の手順書が見つけにくいから
  • なぜ見つけにくいのか、手順書が部署ごとにばらばらの場所にあるから
  • なぜばらばらなのか、置き場所の決まりがだれの持ち物でもないから

ただし、「なぜ」を責める問いにしないよう気をつけます。人ではなく、仕組みや手順に向けて聞きます。

作らないで済む道も並べる

課題が分かったら、解決の案を作る物と作らない物の両方で並べます。

  • 運用を替える手順書の置き場所を 1 つにまとめ、よくある質問の答えを 1 枚にする
  • 今ある物を使う社内ですでに使っている検索の機能や、問い合わせの受付の仕組みを使う
  • 小さく作るよくある 3 つの質問だけに答える試作を作り、件数が減るかを見る

作らないで済むなら、お客様の費用も、あとの手入れの手間も少なくて済みます。FDE が作らない案を出すと、お客様の側で「この人は売り込みでなく、こちらの課題を見ている」と伝わり、信頼にもつながります。

トレードオフ

課題を深く確かめるほど、作る物は的を外しにくくなりますが、そのぶん手を動かすまでの時間が延び、お客様からは「早く作ってほしい」と見られます。言われた物をすぐ作れば早く見せられますが、使われない危うさが残ります。数日で見て数える期限を区切り、その間に画面の下書きを見せて、確かめている間も前に進んでいることを示します。

よくある間違い

  • 言われた物をそのまま作る課題とずれていると、作ったのに使われない物になります
  • 聞き取りだけで課題を決める印象と実際の件数が違うことがあり、的を外します
  • 作る案しか出さない運用を替えるだけで済む課題に、高い仕組みを作ることになります

深掘りの問い

  • 「お客様が、とにかくそれを作ってほしいと譲らないときは」数えた件数と時間を見せ、言われた物を小さく作る案と、課題に直接効く案を並べて、効き目を比べて選んでもらう、と答えます
  • 「業務を横で見る時間がもらえないときは」受付の記録や問い合わせの履歴など、すでにある記録から件数を数え、足りない所だけ短い時間で見せてもらう、と答えます
  • 「作らない案を出すと、仕事が減りませんか」目先の作る量は減っても、課題に効いたという信頼が次の相談につながる、と答えます

確認日 2026年10月30日書き手 小尾 知希 (講師)

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