問8 VDI による Web 閲覧の分離

情報セキュリティ​マネジメント試験 令和元年度 秋期 午前、全50問のうちの問8。

出典:令和元年度 秋期 情報セキュリティマネジメント試験 午前 問8

A 社では現在,インターネット上の Web サイトを内部ネットワークの PC 上の Web ブラウザから参照している。新たなシステムを導入し,DMZ 上に用意した VDI(Virtual Desktop Infrastructure)サーバに PC からログインし,インターネット上の Web サイトを VDI サーバ上の仮想デスクトップの Web ブラウザから参照するように変更する。この変更によって期待できるセキュリティ上の効果はどれか。

  1. アインターネット上の Web サイトから,内部ネットワークの PC へのマルウェアのダウンロードを防ぐ。
  2. イインターネット上の Web サイト利用時に,MITB 攻撃による送信データの改ざんを防ぐ。
  3. ウ内部ネットワークの PC 及び仮想デスクトップの OS がボットに感染しなくなり,C&C サーバにコントロールされることを防ぐ。
  4. エ内部ネットワークの PC にマルウェアが侵入したとしても,他の PC に感染するのを防ぐ。
答えと解説を開く

正解はアです。

変更前は、内部ネットワークの PC のブラウザがインターネットの Web サイトを直接見ていました。悪意のある Web サイトからマルウェアがダウンロードされると、そのまま内部の PC に入り込みます。変更後は、PC は DMZ の VDI サーバにログインし、画面を受け取って操作するだけになります。Web サイトの閲覧やファイルのダウンロードは VDI サーバ上の仮想デスクトップで行われ、PC に届くのは画面の情報です。そのため、マルウェアがダウンロードされる先は VDI サーバになり、内部の PC には届きません。正解はアです。

ほかの選択肢が違う理由

  • イMITB 攻撃は、ブラウザに入り込んだマルウェアが送信データを書き換える攻撃です。仮想デスクトップのブラウザが感染すれば同じように改ざんされるので、VDI にしても防げません。
  • ウ仮想デスクトップの OS もインターネットの Web サイトを閲覧するので、ボットに感染するおそれは残ります。「感染しなくなる」とは言えません。
  • エ内部の PC どうしで感染が広がるのは、Web の閲覧の場所を VDI に移しても防げません。PC の間の通信を制限するなどの別の対策が要ります。

仕組み

この方式は、危ない作業 (インターネットの閲覧) を、内部と切り離した場所で行わせる考え方です。インターネット分離と呼ばれます。

VDI では、利用者の PC は画面を映し、キーボードやマウスの操作を送るだけです。ダウンロードしたファイルは仮想デスクトップ側に残るので、内部のネットワークへ持ち込まれにくくなります。