問4 退職者による内部不正の対策

情報セキュリティ​マネジメント試験 令和元年度 秋期 午前、全50問のうちの問4。

出典:令和元年度 秋期 情報セキュリティマネジメント試験 午前 問4

退職する従業員による不正を防ぐための対策のうち,IPA“組織における内部不正防止ガイドライン(第 4 版)”に照らして,適切なものはどれか。

  1. ア在職中に知り得た重要情報を退職後に公開しないように,退職予定者に提出させる秘密保持誓約書には,秘密保持の対象を明示せず,重要情報を客観的に特定できないようにしておく。
  2. イ退職後,同業他社に転職して重要情報を漏らすということがないように,職業選択の自由を行使しないことを明記した上で,具体的な範囲を設定しない包括的な競業避止義務契約を入社時に締結する。
  3. ウ退職者による重要情報の持出しなどの不正行為を調査できるように,従業員に付与した利用者 ID や権限は退職後も有効にしておく。
  4. エ退職間際に重要情報の不正な持出しが行われやすいので,退職予定者に対する重要情報へのアクセスや媒体の持出しの監視を強化する。
答えと解説を開く

正解はエです。

退職が決まった従業員は、転職先で使うために、顧客の一覧や技術の資料などを持ち出そうとすることがあります。そこで、退職が近い人については、重要情報へのアクセスの記録や、USB メモリなどの媒体への書き出しを、いつもより注意して見ます。監視していることを知らせておくと、持ち出そうとする気持ちを抑える効果もあります。エはこの対策です。正解はエです。

ほかの選択肢が違う理由

  • ア秘密保持の対象をはっきり書かないと、何を漏らしてはいけないのかが分からず、守らせることも、違反を問うこともできません。誓約書には対象を具体的に書きます。
  • イ職業選択の自由を行使させず、範囲を決めない包括的な競業避止の契約は、行き過ぎた制限で、有効と認められないおそれがあります。競業避止義務を課すなら、期間や地域、職種などを具体的に決めます。
  • ウ退職後も利用者 ID や権限を有効にしておくと、退職者がそのまま社内の情報にアクセスできてしまいます。ID や権限は退職に合わせて速やかに無効にします。

仕組み

内部不正の対策は、不正をしにくくする (アクセスの権限を必要な分に絞る)、見つかりやすくする (記録と監視)、やる気を起こさせない (ルールの周知と誓約) の組合せです。

退職のときの手続には、ID や権限の削除、貸し出した機器や媒体の返却、秘密保持の誓約の確認を入れておき、漏れなく行います。

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