G検定 機械学習と数理・統計 問題

ゆめさくが作った練習問題です。本試験の問題ではありません。

機械学習と数理・統計の問題を1⁠3問、小分野ごとにまとめました。選ぶと、その場で正誤と解説が出ます。

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この分野の小分野

  • 機械学習の概要(11問)
  • AIに必要な数理・統計知識(2問)

機械学習と数理・統計の問題

13 問

選ぶと、すぐに正誤と解説が出ます。選んだ答えは変えられません。

  1. 機械学習の概要

    問 1ある商品の毎日の売上を、その商品自身の過去数日分の売上に重みを掛けて足し合わせた値で予測する時系列のモデルはどれですか。

  2. 問 2バギングで個々のモデルに渡す学習データを作るときに使う、ブートストラップサンプリングの説明として最も適切なものはどれですか。

  3. 問 3店舗の売上を、広告費、気温、駅からの距離といった複数の説明変数を使った一次式で予測する手法はどれですか。

  4. 問 4階層的クラスタリングのうち、2つのクラスタを併合したときのクラスタ内の偏差平方和の増え方が最も小さい組から順にまとめていく手法はどれですか。

  5. 問 5通販サイトの推薦で、発売されたばかりでまだ誰にも購入や評価をされていない商品が推薦されにくいという問題があります。この問題を和らげるのに向く手法はどれですか。

  6. 問 6高次元のデータを2次元や3次元に写して可視化するとき、もとの空間で近いデータどうしの近さを保つことを重視する非線形の次元削減の手法はどれですか。

  7. 問 7強化学習で将来の報酬を現在の価値に換算する割引率を 0 に近づけたとき、エージェントの振る舞いの説明として最も適切なものはどれですか。

  8. 問 8強化学習の Actor-Critic の説明として最も適切なものはどれですか。

  9. 問 9ある2値分類モデルの結果を混同行列にまとめると、真陽性が30件、偽陽性が10件、偽陰性が30件でした。このモデルの F 値はどれですか。

  10. 問 10ROC 曲線の下側の面積である AUC が 0.5 の分類モデルについて言えることとして、最も適切なものはどれですか。

  11. 問 11手元のラベル付きデータが200件しかなく、学習と評価の両方に使いたいとき、汎化性能の見積もり方として最も適切なものはどれですか。

  12. AIに必要な数理・統計知識

    問 12ある病気の有病率は2パーセントです。検査は、病気の人の90パーセントを陽性と判定し、病気でない人の5パーセントを誤って陽性と判定します。検査で陽性と出た人が実際に病気である確率に最も近いものはどれですか。

  13. 問 132つのベクトル (1, 2, 2) と (2, 1, 2) のコサイン類似度に最も近いものはどれですか。

13 問中 0 問に答えました

解説の一覧

解いたあとに読み返せるよう、全問の解説を並べています。問いを開くと解説が出ます。

機械学習の概要

問1ある商品の毎日の売上を、その商品自身の過去数日分の売上に重みを掛けて足し合わせた値で予測する時系列のモデルはどれですか。

正解は自己回帰モデル (AR モデル) です。AR モデルは、ある時点の値を同じ系列の過去の値の線形結合と誤差で表し、時系列の予測に使います。ベクトル自己回帰モデル (VAR モデル) は、売上と広告費のように複数の系列をまとめて扱い、互いの過去の値も使って予測する拡張です。ロジスティック回帰は、入力からあるクラスに属する確率を出す分類のモデルです。k-⁠means 法はデータを指定した数のクラスタに分ける教師なし学習の手法で、未来の値は予測しません。

問2バギングで個々のモデルに渡す学習データを作るときに使う、ブートストラップサンプリングの説明として最も適切なものはどれですか。

正解は元のデータから重複を許して無作為に取り出し、同じ大きさの標本を何組も作ることです。復元抽出なので同じデータが何度も入ったり一度も選ばれなかったりし、標本ごとに少しずつ違うモデルが育ちます。その予測を多数決や平均でまとめるのがバギングです。重複なく k 個に分けて順に検証に回すのは k-分割交差検証です。誤ったデータの重みを上げるのはブースティングの考え方です。特徴量で二つに分け続けるのは決定木を育てる手順です。

問3店舗の売上を、広告費、気温、駅からの距離といった複数の説明変数を使った一次式で予測する手法はどれですか。

正解は重回帰分析です。重回帰分析は、複数の説明変数にそれぞれ係数を掛けて足し合わせた一次式で、売上のような連続した値を予測します。単回帰分析は説明変数が1つだけの場合で、広告費だけで売上を予測するような形です。多クラス分類は、3つ以上のカテゴリのどれに当たるかを当てる問題で、連続した数値を予測する回帰とは種類が違います。主成分分析は教師なし学習で行う次元削減の手法で、目的変数を予測するものではありません。

問4階層的クラスタリングのうち、2つのクラスタを併合したときのクラスタ内の偏差平方和の増え方が最も小さい組から順にまとめていく手法はどれですか。

正解はウォード法です。ウォード法は、併合によるクラスタ内のばらつきの増加が最小になる組を選んでまとめるため、大きさのそろったクラスタができやすい手法です。併合の過程はデンドログラム (樹形図) で表せ、どの高さで切るかでクラスタ数を後から選べます。最短距離法は、2つのクラスタで最も近いデータどうしの距離で併合を決める階層的な手法です。k-⁠means 法は階層を作らず、あらかじめ決めた数のクラスタに分けます。多次元尺度構成法 (MDS) はデータ間の距離を保って低い次元に配置する手法です。

問5通販サイトの推薦で、発売されたばかりでまだ誰にも購入や評価をされていない商品が推薦されにくいという問題があります。この問題を和らげるのに向く手法はどれですか。

正解は商品の説明文や分類の属性を使うコンテンツベースフィルタリングです。商品そのものの属性で似た商品を探すため、まだ誰も買っていない新商品でも推薦の候補にできます。協調フィルタリングはほかの利用者の購入や評価の履歴を手がかりにするため、履歴のない新商品を扱えず、これをコールドスタート問題と呼びます。評価の表を特異値分解する手法も、評価が一つもない商品の隠れた要因は見積もれません。売れた数の順に並べると、まだ売れていない新商品はかえって下に沈みます。

問6高次元のデータを2次元や3次元に写して可視化するとき、もとの空間で近いデータどうしの近さを保つことを重視する非線形の次元削減の手法はどれですか。

正解は t-⁠SNE です。t-⁠SNE は、近いデータどうしが低い次元でも近くに並ぶように配置を調整する非線形の手法で、まとまりを目で確かめる可視化によく使われます。主成分分析 (PCA) は、分散が大きい向きの軸を順に取り出す線形の次元削減で、局所的な近さを保つことを目的にしてはいません。k-⁠means 法はデータをクラスタに分ける手法で、次元は減らしません。潜在的ディリクレ配分法 (LDA) は、文書を複数のトピックの混ざり合いとして捉えるトピックモデルです。

問7強化学習で将来の報酬を現在の価値に換算する割引率を 0 に近づけたとき、エージェントの振る舞いの説明として最も適切なものはどれですか。

正解はすぐ得られる報酬を重んじ、先の報酬をほとんど考えなくなることです。割引率は0から1の値で、k 手先の報酬には割引率の k 乗が掛かるため、0 に近いほど先の報酬は小さく見積もられます。遠い将来の報酬まで同じ重さで扱うのは、割引率を 1 に近づけたときです。行動をランダムに選ぶ度合いは ε-greedy 方策の ε のような探索の設定で決まり、割引率とは別です。割引率を変えても状態の数は変わらず、マルコフ決定過程の枠組みもそのままです。

問8強化学習の Actor-⁠Critic の説明として最も適切なものはどれですか。

正解は行動を選ぶ方策と、その良さを見積もる価値関数を、別々の部分として同時に学ぶ手法です。Actor が方策に従って行動を選び、Critic が価値を見積もってその行動の良し悪しを伝えることで、方策勾配法の更新のばらつきを抑えます。価値関数だけを学んで行動価値が最大の行動を選ぶのは、Q 学習のような価値ベースの手法です。方策だけを学び試行の収益で更新するのは REINFORCE です。正解の行動との差を小さくするのは教師あり学習の考え方です。

問9ある2値分類モデルの結果を混同行列にまとめると、真陽性が3⁠0件、偽陽性が1⁠0件、偽陰性が3⁠0件でした。このモデルの F 値はどれですか。

正解は 0.6⁠0⁠0 です。適合率は真陽性を陽性と予測した件数で割った値で、3⁠0を4⁠0で割って0.7⁠5です。再現率は真陽性を実際に陽性の件数で割った値で、3⁠0を6⁠0で割って0.5です。F 値は適合率と再現率の調和平均なので、2×0.7⁠5×0.5を0.7⁠5と0.5の和の1.2⁠5で割って0.6になります。0.6⁠2⁠5は二つの値を単純に平均した値で、調和平均ではありません。0.5⁠0⁠0は再現率、0.7⁠5⁠0は適合率そのもので、片方の指標だけを見ています。

問10ROC 曲線の下側の面積である AUC が 0.5 の分類モデルについて言えることとして、最も適切なものはどれですか。

正解は陽性と陰性を見分ける力が、でたらめに判定する場合と同じ程度であることです。ROC 曲線は、しきい値を動かしたときの偽陽性率を横軸、真陽性率を縦軸に描いたもので、AUC は 1 に近いほど見分ける力が高く、ランダムな判定では 0.5 になります。誤りなく完全に見分けられるのは AUC が 1 のときです。AUC は正解率とは別の指標で、0.5 でも正解率が5⁠0パーセントになるとは限りません。AUC が 0.5 を下回るモデルは判定を逆にすると良くなるので、0.5 は最低の値ではありません。

問11手元のラベル付きデータが2⁠0⁠0件しかなく、学習と評価の両方に使いたいとき、汎化性能の見積もり方として最も適切なものはどれですか。

正解はデータを5つに分け、1つを検証に回す学習と評価を5通り行い結果を平均することです。これは k-分割交差検証で、すべてのデータが一度ずつ検証に使われるため、データが少なくても分け方の偶然に左右されにくい見積もりになります。学習に使ったデータで測る精度は訓練誤差に当たり、未知のデータへの性能を高く見積もりすぎます。一度だけ分けるホールドアウト検証は、データが少ないと分け方で結果が大きく揺れます。検証の値を見て調整を重ねると検証データに合わせすぎ、その最良の値は楽観的になります。

AIに必要な数理・統計知識

問12ある病気の有病率は2パーセントです。検査は、病気の人の9⁠0パーセントを陽性と判定し、病気でない人の5パーセントを誤って陽性と判定します。検査で陽性と出た人が実際に病気である確率に最も近いものはどれですか。

正解は約2⁠7パーセントです。陽性になるのは、病気で陽性の人の割合 0.0⁠2×0.9=0.0⁠1⁠8 と、病気でないのに陽性の人の割合 0.9⁠8×0.0⁠5=0.0⁠4⁠9 の合計 0.0⁠6⁠7 です。陽性という条件の下での確率なので、0.0⁠1⁠8 を 0.0⁠6⁠7 で割って約0.2⁠7になります。約9⁠0パーセントは病気の人が陽性になる確率で、条件の向きが逆です。約9⁠5パーセントは病気でない人が陰性になる確率で、問いとは別の値です。約1.8パーセントは病気でありかつ陽性である確率で、陽性という条件で割っていません。

問132つのベクトル (1, 2, 2) と (2, 1, 2) のコサイン類似度に最も近いものはどれですか。

正解は約0.8⁠9です。コサイン類似度は2つのベクトルの内積を、それぞれの大きさの積で割った値です。内積は1×2+2×1+2×2で8、どちらのベクトルも大きさは3なので、8を9で割って約0.8⁠9になります。8は内積そのもので、大きさで割っていません。約1.4⁠1は2点の差の二乗和の平方根であるユークリッド距離で、似ている度合いではなく離れ具合を表します。約0.1⁠1は1から類似度を引いた値で、向きの違いの大きさに当たります。

ほかの分野

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