G検定 人工知能の定義と動向 問題

ゆめさくが作った練習問題です。本試験の問題ではありません。

人工知能の定義と動向の問題を1⁠1問、小分野ごとにまとめました。選ぶと、その場で正誤と解説が出ます。

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この分野の小分野

  • 人工知能とは(3問)
  • 人工知能をめぐる動向(8問)

人工知能の定義と動向の問題

11 問

選ぶと、すぐに正誤と解説が出ます。選んだ答えは変えられません。

  1. 人工知能とは

    問 1ある技術が実現され、その仕組みが知られると「それは単なる自動化で、知能ではない」と見なされるようになる現象を表す言葉はどれですか。

  2. 問 2人工知能をそのレベルによって「単純な制御プログラム」「古典的な人工知能」「機械学習」「深層学習」の4つに分けたとき、「機械学習」に当たるものの説明として最も適切なものはどれですか。

  3. 問 3中国語を理解しない人が部屋の中で規則書に従って中国語の記号を操作すると、外からは正しく受け答えしているように見えるという思考実験があります。この思考実験が主張したことはどれですか。

  4. 人工知能をめぐる動向

    問 4二人で交互に指すゲームの先読みで、Mini-Max 法の探索に αβ 法を組み合わせる目的として最も適切なものはどれですか。

  5. 問 5意味ネットワークで「犬は哺乳類である」「哺乳類は動物である」を結び、上位の概念の性質を下位の概念に受け継がせるときに使う関係はどれですか。

  6. 問 61970年代にスタンフォード大学で開発されたエキスパートシステム MYCIN の説明として最も適切なものはどれですか。

  7. 問 7迷惑メールを判定するスパムフィルタを、人が書いた規則ではなく機械学習で作る利点として最も適切なものはどれですか。

  8. 問 8大量の文章の集まり (コーパス) から単語の並び方の出現確率などを学び、翻訳や文の解析を行う考え方はどれですか。

  9. 問 9次の業務のうち、人が規則を書くよりも機械学習を使うほうが向いているものはどれですか。

  10. 問 10ネオコグニトロンと LeNet は、どちらも畳み込みニューラルネットワークの源流とされます。両者の学習の違いの説明として最も適切なものはどれですか。

  11. 問 112016年に論文が発表された囲碁プログラム AlphaGo の仕組みの説明として最も適切なものはどれですか。

11 問中 0 問に答えました

解説の一覧

解いたあとに読み返せるよう、全問の解説を並べています。問いを開くと解説が出ます。

人工知能とは

問1ある技術が実現され、その仕組みが知られると「それは単なる自動化で、知能ではない」と見なされるようになる現象を表す言葉はどれですか。

正解は AI 効果です。新しい技術が実現して原理が分かると、人々はそれを知能ではなく単なる自動化だとみなし、人工知能の範囲から外してしまいます。このため人工知能と呼ばれるものの範囲は時代とともに動きます。フレーム問題は、課題に関係のある事柄だけを選び出して考えることが難しいという問題です。シンギュラリティは、人工知能が人間の知能を超えて社会が大きく変わるとされる転換点を指します。知識獲得のボトルネックは、専門家の知識を聞き出して規則に書き起こす作業に大きな手間がかかる問題です。

問2人工知能をそのレベルによって「単純な制御プログラム」「古典的な人工知能」「機械学習」「深層学習」の4つに分けたとき、「機械学習」に当たるものの説明として最も適切なものはどれですか。

正解はデータから入力と出力の関係を学ぶが、特徴量は人が設計するものです。機械学習のレベルでは、データのどこに注目するかという特徴量を人が決め、その上で判断の規則をデータから学びます。特徴量までデータから学び取るのは深層学習のレベルです。探索や推論、知識ベースで多様な振る舞いをするのは古典的な人工知能のレベルで、規則は人が与えます。決めた通りに動作を切り替えるだけのものは単純な制御プログラムのレベルで、温度に応じて動くエアコンなどが例です。

問3中国語を理解しない人が部屋の中で規則書に従って中国語の記号を操作すると、外からは正しく受け答えしているように見えるという思考実験があります。この思考実験が主張したことはどれですか。

正解はプログラムを実行して正しく応答できても、それで理解が生じたとは言えないという主張です。哲学者サールが1⁠9⁠8⁠0年の論文で示した中国語の部屋の議論で、プログラムを正しく動かせば心が宿るとする強い AI の考えを批判しました。区別できなければ知能があるとみなすのはチューリングテストの発想で、この思考実験はそれに疑問を投げかけました。関係する事柄を選べないという話はフレーム問題です。部屋全体なら理解しているという見方は、プログラムだけでは理解に足りないとするこの議論の結論と逆の立場です。出典はサールの論文です。

人工知能をめぐる動向

問4二人で交互に指すゲームの先読みで、Mini-⁠Max 法の探索に αβ 法を組み合わせる目的として最も適切なものはどれですか。

正解は手の選択に影響しない枝の評価を省き、探索の量を減らすことです。Mini-⁠Max 法は、自分は評価値を最大に、相手は最小にする手を選ぶと仮定して先読みします。αβ 法はその途中で、これ以上調べても結論が変わらない枝を打ち切り、同じ答えをより少ない計算で得ます。評価値を乱数で決めると局面の良し悪しを表さず、先読みの意味がなくなります。乱数を使うモンテカルロ法も、ランダムな手で終局まで打った勝敗から評価を見積もる方法で、評価値そのものを乱数で決めるわけではありません。相手の手番でも自分の評価値を最大にするという説明は、Mini-⁠Max 法の前提と逆です。浅い順に一段ずつ調べるのは幅優先探索です。

問5意味ネットワークで「犬は哺乳類である」「哺乳類は動物である」を結び、上位の概念の性質を下位の概念に受け継がせるときに使う関係はどれですか。

正解は is-⁠a の関係です。is-⁠a は「A は B の一種である」という上位と下位の概念のつながりを表し、推移律が成り立つため「犬は動物である」も導けます。上位の概念が持つ性質を下位の概念に受け継がせる継承にも使われます。part-⁠of の関係は「タイヤは自動車の一部である」のような全体と部分のつながりです。has-⁠a の関係は「自動車はタイヤを持つ」のように、あるものが別のものを持つことを表します。原因と結果の関係は出来事どうしの因果を表すもので、概念の上下は表しません。

問61⁠9⁠7⁠0年代にスタンフォード大学で開発されたエキスパートシステム MYCIN の説明として最も適切なものはどれですか。

正解は感染症の患者について、診断と抗菌薬の選択を規則に基づいて助言するシステムです。MYCIN は「もし〜ならば〜」の形の規則をつないで推論し、医師に治療の助言をしました。分子の構造を推定するのは、MYCIN の先行研究にあたる DENDRAL です。語に反応して問い返すのは対話プログラムの ELIZA で、文の意味を理解していたわけではありません。積み木の世界で英語の指示に従うのは SHRDLU です。出典は MYCIN の研究をまとめた書籍と、ELIZA と SHRDLU の原論文です。

問7迷惑メールを判定するスパムフィルタを、人が書いた規則ではなく機械学習で作る利点として最も適切なものはどれですか。

正解は手口が変わっても、新しい例で学び直せば、人が規則を書き足さずに済むことです。機械学習は迷惑メールと通常のメールの例から判定の傾向を学ぶため、規則を人が考え尽くす必要がありません。学習に使う例がなければ機械学習は傾向を学べず、データが要ることはむしろ弱みです。判定の理由を必ず規則の形で示せるのは、人が規則を書くルールベースの強みです。データの傾向が変わると精度は下がりうるので、学び直しを続ける運用が要ります。

問8大量の文章の集まり (コーパス) から単語の並び方の出現確率などを学び、翻訳や文の解析を行う考え方はどれですか。

正解は統計的自然言語処理です。人が文法や辞書の規則を書き込む代わりに、大量の文書から語の並びや対訳の対応がどれくらいの確率で現れるかを学び、最も確からしい訳や解析を選びます。ルールベース機械翻訳は、人が書いた文法と辞書の規則で訳す方法で、規則の作成と保守に手間がかかります。意味ネットワークは概念どうしの関係を網の目の形で表す知識表現です。エキスパートシステムは専門家の知識を規則にして推論する仕組みで、確率を学ぶ方法ではありません。

問9次の業務のうち、人が規則を書くよりも機械学習を使うほうが向いているものはどれですか。

正解は過去の問い合わせ文と担当部署の大量の組から、新しい問い合わせの宛先を選ぶことです。文章の言い回しは多様で振り分けの規則を人が書き尽くすのは難しい一方、正解の付いた例は大量にあるため、機械学習が力を発揮します。税込み価格の計算は式が決まっており、規則どおりに計算すれば誤りなく求まります。規程で順番が決まった申請書の回付も、手順をそのまま書けば足ります。曜日を求める処理も暦の計算で答えが一つに決まるため、データから学ぶ必要がありません。

問10ネオコグニトロンと LeNet は、どちらも畳み込みニューラルネットワークの源流とされます。両者の学習の違いの説明として最も適切なものはどれですか。

正解は LeNet は誤差逆伝播法で重みを学び、ネオコグニトロンは教師なしの自己組織化で学んだという違いです。福島邦彦が1⁠9⁠8⁠0年に発表したネオコグニトロンは、S細胞とC細胞の層を交互に重ね、教師なしで学習しました。LeCun らは1⁠9⁠8⁠9年に、誤差逆伝播法で学ぶネットワークで手書きの郵便番号を認識しました。学習方法を逆にした説明は誤りです。ネオコグニトロンは視覚の神経系の階層モデルを手本にしています。LeNet は手書き数字の認識で成果を上げました。出典は両者の原論文です。

問112⁠0⁠1⁠6年に論文が発表された囲碁プログラム AlphaGo の仕組みの説明として最も適切なものはどれですか。

正解は方策と価値の2種類の深いネットワークを、モンテカルロ木探索と組み合わせたことです。方策ネットワークが有望な手を選び、価値ネットワークが局面の有利さを見積もり、それを木探索に組み込みました。ネットワークは人間の棋譜による教師あり学習と、自己対戦による強化学習で鍛えられました。定石の規則だけで決めるのは古いルールベースの考え方です。囲碁は手順の数が膨大で、総当たりで読み切ることはできません。人間の棋譜を使わなかったとする説明は論文の方法と合いません。出典は AlphaGo の論文です。

ほかの分野

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