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IPアドレス (IPv4 / IPv6)

生田 陸人
LuaGate エンジニア / 現役エンジニア
編集 LuaGate編集部

IPアドレス (IPv4 / IPv6)

このレッスンで分かること

  • IP アドレスはネットワーク上の住所で、IPv4 は 32 ビット、IPv6 は 128 ビットの番号です
  • IPv4 ではアドレス枯渇を補うため、プライベート IP + NAT という構造が定着しています
  • 127.0.0.1 (localhost)、0.0.0.0 (全インターフェース)、169.254.x.x (リンクローカル) など特殊用途も決まっています

IPアドレス とは

IPv4 / IPv6 の構造、グローバル/プライベートの違いを理解します。本レッスンでは、IPアドレス の基本から実際の使いどころまでを整理し、現場で迷わず使える形に落とし込みます。

この章のポイント

IP アドレスとは (要約)

ネットワーク上のノードを 一意に識別する番号

  • IPv4 = 32 ビット (192.168.0.1)、約 43 億個
  • IPv6 = 128 ビット (2001:db8::1)、事実上無限
  • 用途で グローバル IPプライベート IP に分かれる

IPv4 vs IPv6 比較

観点IPv4IPv6
ビット長32128
アドレス総数約 43 億約 340 澗 (3.4 × 10^38)
表記192.168.0.12001:0db8:85a3::8a2e:0370:7334
区切り. (10進4ブロック): (16進8ブロック)
NAT 前提はい (プライベート IP + NAT)原則不要
ヘッダー可変長 (20-60B)固定 40B
普及率 (2026年・Google)約 55%約 45%

このレッスンで学ぶこと

ネットワーク上の住所である IP アドレスを学びます。IPv4 と IPv6 の違い、グローバル IP とプライベート IP の使い分けまで整理しましょう。

IP アドレスとは

IP アドレスは、ネットワーク上のノードを一意に識別する番号です。Web アクセスでは、URL から DNS で IP アドレスを引き、その IP に向けてパケットを送ります。電話番号と同じ役割と考えるとイメージしやすいです。

IP アドレスには大きく 2 種類のバージョンがあります。

  • IPv4 — 32 ビットの番号。192.168.0.1 のように 8 ビットずつ 4 つに区切って 10 進で書く。
  • IPv6 — 128 ビットの番号。2001:0db8:85a3::8a2e:0370:7334 のように 16 ビットずつ 8 つに区切って 16 進で書く。

IPv4 の構造

IPv4 は 32 ビットなので、表現できるアドレスは 2^32 = 約 43 億個です。1980 年代当初は十分でしたが、スマホ・IoT 時代にはまったく足りません。

192.168.0.1 のような 4 ブロック表記の各部分は「オクテット」と呼ばれ、0-255 の範囲を取ります。歴史的にはクラス A/B/C という分類がありましたが、現在は CIDR 表記で柔軟にネットワーク部とホスト部を分けます (次のレッスンで詳しく扱います)。

IPv6 の特徴

IPv6 は 128 ビットあるので、アドレスの総数は 2^128 = 約 340 澗 (10^36 オーダー) という天文学的な数字です。地球上の砂粒すべてに割り振っても余ります。

IPv6 アドレスは 16 進数 4 桁を 8 ブロック並べた形 (2001:0db8:85a3:0000:0000:8a2e:0370:7334) で表しますが、連続する 0 は :: に省略可能なので、実用上は短く書けます。

この章のポイント

IPv6 が普及しない/する理由

IPv6 は規格としては 1998 年からありますが、置き換えが必要な機器の多さや NAT で延命できる事情から、長い間置き換わりませんでした。最近はモバイル・クラウドの後押しで導入が進み、Google 統計では世界の Google アクセスのうち約 45% が IPv6 経由まで来ています (2026 年時点)。

グローバル IP とプライベート IP

IPv4 のアドレスは、用途で 2 種類に分かれます。

  • グローバル IP — インターネット上で一意なアドレス。プロバイダから割り当てられるアドレスや、Web サーバーに固定で振られるアドレスがこれ。
  • プライベート IP — 組織内 LAN だけで使う、自由に使えるアドレス。

プライベート IP は次の範囲が予約されています。

  • 10.0.0.0 - 10.255.255.255 (10/8)
  • 172.16.0.0 - 172.31.255.255 (172.16/12)
  • 192.168.0.0 - 192.168.255.255 (192.168/16)

家の Wi-Fi ルーターの裏側で、各端末は 192.168.x.x のアドレスを使っているはずです。そのまま外には出られないので、ルーターが NAT (次々レッスン) でグローバル IP に変換して外に出します。

特殊な IP アドレス

アドレス用途
127.0.0.1ループバック (自分自身)。ローカル開発で使う localhost。
0.0.0.0「すべてのインターフェース」を意味するワイルドカード。サーバーが listen する宛先で多用。
255.255.255.255リミテッドブロードキャスト。同一セグメント全体に送る。
169.254.x.xリンクローカル。DHCP から IP がもらえなかったとき自動付与される。

localhost (127.0.0.1) は開発で頻繁に使うので必ず覚えておきましょう。

この章のポイント

IP は付け替わるもの

家のスマホやPC の IP アドレスは固定ではありません。Wi-Fi につなぐたびに DHCP で再割り当てされるのが普通です。これを動的 IP と呼びます。サーバーや業務用 PC では明示的に固定 IP を割り当てます。

まとめ

このレッスンの要点は、IPv4/IPv6 の構造 / グローバル IP とプライベート IP / 特殊用途アドレス の 3 点です。実務でこれらを切り分けて説明できるようになると、設計レビューや障害対応の精度が一段上がります。

理解度チェック

Q. 次のうち、プライベート IP アドレスの範囲に 含まれない ものはどれ?

  1. 10.0.0.0/8
  2. 172.16.0.0/12
  3. 192.168.0.0/16
  4. 203.0.113.0/24
答えを見る

正解は 4。203.0.113.0/24 は RFC 5737 の TEST-NET-3 (ドキュメント用) です。プライベート IP は 10/8、172.16/12、192.168/16 の 3 つだけ覚えれば OK。

出典 (References)

最終更新: 2026-05-28

関連レッスン

よくある質問

Q. IPv4 と IPv6 はどう違いますか?

A. IPv4 は 32 ビット(約 43 億個)、IPv6 は 128 ビット(事実上無限)のアドレス空間です。IPv4 アドレス枯渇問題への解として IPv6 が登場し、両者は併存しています(デュアルスタック)。サーバー設計では両方に対応するのが現代的です。

Q. プライベート IP とグローバル IP の違いは?

A. プライベート IP(192.168.x.x、10.x.x.x、172.16-31.x.x)は組織内だけで有効、グローバル IP はインターネット上で一意です。家庭の機器はプライベート IP を持ち、NAT でグローバル IP に変換されて外と通信します。

Q. IP アドレスからユーザーを特定できますか?

A. 完全な特定はできません。IP は接続元のおおよその地域とプロバイダを示すだけで、複数ユーザーで共有されることも多いです。ログ調査では IP + ユーザーエージェント + Cookie などを組み合わせて識別します。プライバシー保護の観点でも単一情報では追跡できません。

次のレッスン

次は サブネットマスクと CIDR で、IPv4 / IPv6 の構造、グローバル/プライベートの違いを理解します を学びます。

事前確認 — 進む前に次の 3 つができることを確認しましょう。

  1. IPアドレス の要点を自分の言葉で説明できる
  2. このレッスンの最小コード (または操作手順) を見ずに書ける
  3. 練習問題やクイズで間違えた箇所を読み直して理解した

理解度チェック (30 秒)

Q. IPアドレス とは何か、1 文で説明してください。

この章のポイント

A. 本文の「このレッスンで分かること」または冒頭の説明文を見直し、自分の言葉で要約できれば OK。詰まったら本レッスンの最初の H2 セクションを読み返してみましょう。

関連レッスン

復習ミニクイズ

次のうち、プライベート IP アドレスはどれですか