ITパスポート対策

無線LANとモバイル

ケーブルを使わない通信は便利ですが、電波は届く範囲にいる誰にでも拾えます。だからこそ試験では、無線 LAN の設定のうち どれが本当の安全対策なのか を問う出題が繰り返されます。

SSIDとWi-Fiの規格

無線 LAN のアクセスポイントには SSID という名前が付いています。同じ場所に複数のアクセスポイントがあっても、SSID で選び分けられるようにするための識別子です。パソコンの接続画面に並ぶネットワーク名がこれにあたります。

Wi-Fi は無線 LAN の規格の通称で、世代ごとに速度と使う電波の周波数が違います。2.4GHz 帯は障害物に強く遠くまで届きますが、電子レンジなど他の機器と干渉しやすい帯域です。5GHz 帯は干渉が少なく速い一方、壁などの障害物に弱くなります。遠さの 2.4GHz、速さの 5GHz という対比で押さえてください。

暗号化方式の安全性

電波は空中を飛ぶため、暗号化しなければ内容をそのまま読み取られます。暗号化方式には世代があり、新しいほど安全です。

方式安全性覚えかた
なし(暗号化しない)危険通信が丸見えになる
WEP危険古く、短時間で解読できる
WPA不十分WEP の改良版だが現在は非推奨
WPA2実用水準長く標準として使われてきた
WPA3最も安全現在の推奨

選択肢に WEP と WPA3 が並んでいたら、安全なのは WPA3、選んではいけないのは WEP です。WEP は名前が短く古そうに見えないため、うっかり選ばせる狙いで置かれます。

見せかけの対策に注意

出題者が最も好むのが、効果が限定的な対策を「安全対策」として並べる形です。

ESSID ステルスは、アクセスポイントが SSID を発信しないようにして一覧に出さない設定です。ただし通信自体は流れており、専用の道具を使えば SSID は判明します。隠しているだけで、暗号化の代わりにはなりません。

MAC アドレスフィルタリングは、あらかじめ登録した機器の MAC アドレスだけを接続させる設定です。しかし MAC アドレスは暗号化されずに流れるため、盗み見て同じ値になりすますことができます。

どちらも補助にはなりますが、通信内容を守るのは暗号化だけです。この一点を軸にすれば、ひっかけ選択肢はほぼ落とせます。

公衆無線 LAN では、暗号化されていないアクセスポイントや、正規のものに似た SSID を名乗る偽のアクセスポイントに注意が必要です。個人情報や決済の操作は避け、どうしても使うなら HTTPS のサイトに限る、VPN を使うといった対策が求められます。

モバイル通信

携帯電話の回線を使う通信も出題範囲です。LTE のあとに登場した 5G は、高速大容量に加えて、遅延が小さいこと、多数の機器を同時につなげることが特徴で、IoT との組み合わせで語られます。

テザリングは、スマートフォンの回線を経由して、パソコンなど他の機器をインターネットにつなぐ機能です。MVNO は、自前の回線設備を持たず、通信事業者から回線を借りて安価にサービスを提供する事業者を指します。設備を持たずに借りて提供するという説明が MVNO の正解文です。

生田 陸人
ゆめさくエンジニア / 現役ソフトウェアエンジニア
編集 LuaGate編集部