ITパスポート対策

確率と統計のきほん

データの真ん中を表す3つの値

データ全体を1つの数で代表させる値を代表値と言います。よく出るのは次の3つです。

用語意味
平均値すべての値を足して個数で割った値
中央値小さい順に並べたときのちょうど真ん中の値
最頻値いちばん多く出てくる値

1、2、2、3、42 という5個のデータで求めます。

  1. 平均値は (1 + 2 + 2 + 3 + 42) ÷ 5 = 50 ÷ 5 = 10
  2. 中央値は並べ替えると 1、2、2、3、42 なので、真ん中の3番目で 2
  3. 最頻値は2回出てくる 2

平均値だけが 10 と大きく離れました。42 という飛び抜けた値(外れ値)に引っ張られたからです。給与や世帯収入のように一部に大きな値があるデータでは、平均値より中央値のほうが実感に近い、という説明が試験でよく出ます。データの個数が偶数のときの中央値は、真ん中2つの平均です。

ばらつきを表す標準偏差

平均が同じでも、値がぎゅっと集まっているデータと散らばっているデータがあります。この散らばり具合を表すのが標準偏差です。求め方は次の手順です。

  1. 各値から平均を引く。これを偏差と言う
  2. 偏差を2乗して平均する。これが分散
  3. 分散の平方根をとる。これが標準偏差

2、4、4、4、5、5、7、9 の8個で計算します。

  1. 合計は 40 なので平均は 40 ÷ 8 = 5
  2. 偏差は順に −3、−1、−1、−1、0、0、2、4
  3. 2乗すると 9、1、1、1、0、0、4、16 で、合計 32
  4. 分散は 32 ÷ 8 = 4
  5. 標準偏差は 4 の平方根で 2

偏差をそのまま足すと必ず 0 になるので、2乗してから平均します。分散は単位が2乗になってしまうため、元のデータと同じ単位に戻すために平方根をとる、という順番で覚えてください。標準偏差が大きいほどばらつきが大きい、が結論です。

正規分布

身長やテストの点数のように、平均の近くにデータが集まり、左右対称の釣り鐘の形になる分布を正規分布と言います。この形になるとき、平均から標準偏差1つぶんの範囲に全体の約68パーセント、2つぶんの範囲に約95パーセントが入ります。

グラフの読み取り

どのグラフが何を見るためのものか、が問われます。

グラフ見るもの
ヒストグラムデータがどの範囲に何個あるかという分布
散布図2つの項目の関係(相関)
円グラフ全体に対する構成比
レーダーチャート複数項目のバランス
パレート図件数の多い順の棒と累積比率の折れ線。ABC分析に使う
管理図上限と下限の線を引き、工程が安定しているかを見る

試験ではこう問われます

引っかけの型は次のとおりです。

  • 平均値と中央値の取り違え。外れ値があるデータでは平均値が引っ張られる、という説明が正解になりがちです
  • 相関関係と因果関係の混同。散布図で右上がりでも、一方がもう一方の原因だとは言えません
  • ヒストグラムと散布図の説明を入れ替えた選択肢。分布を見るのがヒストグラム、関係を見るのが散布図です
  • パレート図とABC分析はセットで出ます。重点的に管理すべき少数の項目を見つけるために使います
生田 陸人
ゆめさくエンジニア / 現役ソフトウェアエンジニア
編集 LuaGate編集部