ITパスポート対策

IoTとビッグデータ

身の回りのモノがネットワークにつながると、これまで取れなかったデータが大量に集まります。集める側の話がIoT、集まったデータを活かす側の話がビッグデータです。

IoTとは

IoT(Internet of Things、モノのインターネット)とは、家電や自動車、工場の機械など、従来はコンピュータではなかったモノをインターネットにつなぎ、状態の把握や遠隔操作を行う仕組みです。

IoT機器を理解するうえで対になるのが次の2つの部品です。

部品はたらき
センサー現実の状態を測ってデータに変える温度センサー、加速度センサー、カメラ
アクチュエータ電気信号を受けて現実のモノを動かすモーター、バルブ、エアコンの駆動部

センサーは入力、アクチュエータは出力と考えると混同しません。試験ではこの2つを入れ替えた選択肢が定番なので、「測るのがセンサー、動かすのがアクチュエータ」と言い切れるようにしておきましょう。

エッジコンピューティング

IoT機器が増えると、すべてのデータをクラウドに送って処理する方式では通信量が膨らみ、応答も遅れます。そこで、データが発生した場所の近く、つまり機器側やその周辺の機器で処理の一部を行う方式が使われます。これがエッジコンピューティングです。

利点は、通信量を減らせること、応答までの遅れが小さくなること、生データを外に出さないのでプライバシー保護にもつながることです。自動運転や工場の異常検知のように、一瞬の遅れが問題になる用途と相性が良いと覚えてください。「エッジコンピューティングはすべての処理をクラウドに集約する方式である」という記述は、意味が正反対なので誤りです。

ビッグデータの3つの特徴

ビッグデータとは、従来のやり方では扱いきれないほど巨大で多様なデータ群を指します。特徴は次の3つで説明されることが多く、頭文字からVolume、Variety、Velocityと呼ばれます。

特徴意味
量(Volume)データの規模が非常に大きい全店舗の購買履歴
種類(Variety)形式がさまざま表形式のデータに加え、文章、画像、音声、位置情報
速度(Velocity)発生と処理が高速センサーが毎秒送り続ける計測値

ここでよく問われるのが、量が多いことだけがビッグデータの条件ではないという点です。表形式に整っていないデータ、いわゆる非構造化データを含む点が重要になります。

使いこなす人と道具

集めただけのデータには価値がありません。分析にかかわる用語を整理します。

用語意味
データサイエンティスト統計やITの知識と業務知識を併せ持ち、データから価値ある知見を導く専門人材
データマイニング大量のデータを解析し、人が気付いていなかった規則性や関連を掘り出すこと
BI(ビジネスインテリジェンス)業務データを集約・可視化し、経営や業務の意思決定に役立てる仕組み

データマイニングとBIは混同しやすい組み合わせです。未知の規則性を発見するのがデータマイニング、すでに知りたい指標を見やすくまとめて判断を助けるのがBIと区別しましょう。

また、ある目的で集めたデータを別の目的に活用することをデータの二次利用と呼びます。有用な反面、個人情報を含む場合は本人の同意や、個人を特定できないようにする加工が必要になります。この配慮の有無が正誤の分かれ目になります。

生田 陸人
ゆめさくエンジニア / 現役ソフトウェアエンジニア
編集 LuaGate編集部