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会計のきほん

財務諸表は会社の成績表

会社の状態を数字でまとめた書類を財務諸表と言います。試験でよく出るのは次の3つです。

財務諸表何を表すかたとえるなら
貸借対照表ある時点での資産、負債、純資産の状態ある日の写真
損益計算書一定期間の収益、費用、利益1年間の動画
キャッシュフロー計算書一定期間の現金の増減財布の出入り

貸借対照表は、左側の資産の合計と、右側の負債と純資産の合計が必ず一致します。この釣り合いからバランスシートとも呼ばれます。

損益計算書の利益は段階に分かれています。売上高から売上原価を引いたものが売上総利益、そこから販売費及び一般管理費を引いたものが営業利益、さらに受取利息や支払利息などの本業以外の損益を加減したものが経常利益です。本業でどれだけ稼いだかを示すのは営業利益です。

キャッシュフロー計算書が別に必要なのは、売上が立っても入金が翌月なら現金は増えないからです。利益が出ているのに現金が尽きる黒字倒産は、この差から起こります。

損益分岐点を計算する

費用は、売上に関係なく毎月かかる固定費と、売上に比例して増える変動費に分かれます。家賃や正社員の給与は固定費、材料費や仕入原価は変動費です。

売上高と費用の合計が等しくなり、利益がちょうどゼロになる売上高を損益分岐点売上高と言います。式は次のとおりです。

損益分岐点売上高 = 固定費 ÷ (1 - 変動費率)

変動費率は、変動費 ÷ 売上高 で求めます。実際に計算します。売上高 1,000万円、変動費 400万円、固定費 300万円の会社を考えます。

  1. 変動費率を出す。400 ÷ 1,000 = 0.4
  2. 分母を出す。1 - 0.4 = 0.6
  3. 割る。300 ÷ 0.6 = 500万円

検算します。売上高が500万円のとき、変動費は 500 × 0.4 = 200万円、これに固定費300万円を足すと費用は500万円となり、売上高と一致します。利益はゼロなので正しく求められています。

なお、売上高から変動費を引いた額を限界利益と呼びます。上の例では 1,000 - 400 = 600万円です。限界利益が固定費と等しくなる点が損益分岐点だ、と言い換えることもできます。

投資と資産の指標

経営の効率を測る指標も出題されます。

指標求め方意味
ROE当期純利益 ÷ 自己資本 × 100株主が出したお金でどれだけ稼いだか
ROI利益 ÷ 投資額 × 100その投資がどれだけ利益を生んだか

建物や機械のように長く使う資産は、買った年に全額を費用にせず、使う年数に分けて少しずつ費用にします。これが減価償却です。毎年同じ額を計上する定額法と、残った価値に一定の率を掛ける定率法があります。定率法は初年度の費用が大きくなります。

試験ではこう問われます

計算問題は毎回のように出ます。注意する点は次のとおりです。

  • 損益分岐点の式で、固定費を変動費率で割ってしまう誤りが典型です。割るのは 1 から変動費率を引いた値です
  • 変動費率は率であって金額ではありません。問題文が金額で与えられたら、まず売上高で割ります
  • 売上総利益、営業利益、経常利益の並び順を問う出題があります。本業のもうけを聞かれたら営業利益です
  • 貸借対照表は時点、損益計算書は期間を表します。これを入れ替えた選択肢がよく混ざります
  • 減価償却は現金の支出を伴わない費用です。買った年に全額を費用にする、という説明は誤りです
生田 陸人
ゆめさくエンジニア / 現役ソフトウェアエンジニア
編集 LuaGate編集部