問12 期待費用の比べ方

情報セキュリティ​マネジメント試験 令和8年度 公開問題、全15問のうちの問12。

出典:令和8年度 情報セキュリティマネジメント試験 科目A・B 公開問題 問12(表は原本の画像を文字に書き起こし、狭い画面で読めるよう 2 列に組み直した)

良品である確率が 0.9,不良品である確率が 0.1 の外注部品について,受入検査を行いたい。受入検査には四つの案があり,それぞれの良品と不良品 1 個に掛かる諸費用は表のとおりである。期待費用が最も低い案はどれか。

単位 円
案良品と不良品に掛かる費用
A良品 0,不良品 1,5⁠0⁠0
B良品 4⁠0,不良品 1,0⁠0⁠0
C良品 8⁠0,不良品 5⁠0⁠0
D良品 1⁠2⁠0,不良品 2⁠0⁠0
  1. アA
  2. イB
  3. ウC
  4. エD
答えと解説を開く

正解はウです。

期待費用は、起こる確率で重みを付けた費用の平均です。部品 1 個について、良品の費用に 0.9 を、不良品の費用に 0.1 を掛けて足します。A は 0 × 0.9 + 1,5⁠0⁠0 × 0.1 = 1⁠5⁠0 円。B は 4⁠0 × 0.9 + 1,0⁠0⁠0 × 0.1 = 3⁠6 + 1⁠0⁠0 = 1⁠3⁠6 円。C は 8⁠0 × 0.9 + 5⁠0⁠0 × 0.1 = 7⁠2 + 5⁠0 = 1⁠2⁠2 円。D は 1⁠2⁠0 × 0.9 + 2⁠0⁠0 × 0.1 = 1⁠0⁠8 + 2⁠0 = 1⁠2⁠8 円。最も低いのは C の 1⁠2⁠2 円です。正解はウです。

ほかの選択肢が違う理由

  • アA は良品の費用が 0 円ですが、不良品で 1,5⁠0⁠0 円掛かり、期待費用は 1⁠5⁠0 円です。4 つの中で最も高くなります。
  • イB の期待費用は 3⁠6 + 1⁠0⁠0 = 1⁠3⁠6 円で、C の 1⁠2⁠2 円より高くなります。
  • エD は不良品の費用が最も安いものの、9 割を占める良品で 1⁠2⁠0 円掛かります。期待費用は 1⁠0⁠8 + 2⁠0 = 1⁠2⁠8 円で、C より 6 円高くなります。

仕組み

期待値の考え方は「よく起こることの費用ほど重く数える」です。不良品は 1⁠0 個に 1 個しか出ないので、不良品の費用を大きく削っても、良品の費用が増えると全体ではかえって高くなることがあります (D がその例です)。

リスクの大きさを「起こる確率 × 起きたときの損失」で見積もるのも、同じ考え方です。セキュリティ対策の費用の比べ方にもそのまま使えます。