1. Hello, Object! を返す
コース一覧
Java入門:基礎文法編
インスタンスを作る

Java入門:基礎文法編

変数、制御構文、メソッド、クラス、継承、インターフェースなど Java とオブジェクト指向の基礎を、コードを書きながら学べる無料コースです。プログラミング初学者や、業務システム開発で Java を扱う必要がある社会人を対象としています。約 17 時間 (1 日 30 分 × 34 日) で 69 レッスンを修了でき、修了後は Spring などのフレームワーク学習や Java 認定試験への準備が無理なく進められます。

1
Hello, Java
01. はじめての Java プログラム5分
02. 複数行の出力5分
03. 変数を使った自己紹介5分
04. コメントを書く5分
05. 第 1 章まとめクイズ5分
2
変数と演算
01. 変数を宣言する5分
02. データ型の使い分け5分
03. 変数とデータ型クイズ5分
04. 四則演算と剰余5分
05. 税込価格を計算する5分
06. インクリメントとデクリメント5分
07. 比較演算子5分
08. 論理演算子5分
09. 演算子の優先順位5分
10. 文字列の連結5分
11. 型変換 (キャスト)5分
12. 第 2 章 まとめクイズ5分
3
条件分岐
01. if 文の基本5分
02. if-else 文5分
03. else if で複数分岐5分
04. 成績判定プログラム12分
05. うるう年を判定する5分
06. switch 文5分
07. 三項演算子5分
08. じゃんけんの勝敗判定15分
09. FizzBuzz の判定部分5分
10. 第 3 章 まとめクイズ5分
4
繰り返し
01. for 文の基本5分
02. 1 から N までの合計5分
03. 九九の段を作る5分
04. while 文5分
05. カウントダウン5分
06. do-while 文5分
07. 二重ループ5分
08. break と continue5分
09. FizzBuzz 完成5分
10. 繰り返しクイズ5分
11. 第 4 章 まとめクイズ5分
5
メソッド
01. メソッドを定義する5分
02. 引数を受け取るメソッド5分
03. 戻り値を返す5分
04. 複数の引数を取るメソッド5分
05. メソッドのオーバーロード5分
06. メソッドクイズ5分
07. BMI を計算するメソッド5分
08. 第 5 章 まとめクイズ5分
6
配列
01. 配列の基本5分
02. 配列の要素にアクセス5分
03. 配列を for で走査5分
04. Javaで配列の合計・平均を求める方法(forループ)5分
05. 配列の平均5分
06. 配列の最大値5分
07. 配列の線形探索12分
08. 拡張 for ループ5分
09. 配列クイズ5分
10. 第 6 章 まとめクイズ5分
7
クラスとオブジェクト
01. クラスを定義する5分
02. クラスにフィールドを持たせる12分
03. クラスにメソッドを定義する5分
04. インスタンスを作る5分
05. コンストラクタ5分
06. this キーワード5分
07. カプセル化 (private と getter)12分
08. Person クラスを作る5分
09. Product クラスで税込価格15分
10. 銀行口座クラス15分
11. toString のオーバーライド5分
12. クラスとオブジェクト クイズ5分
13. Java 入門 最終クイズ5分

インスタンスを作る

Ticket t; と書いた時点では、チケットはまだ 1 枚もありません。この行が用意したのは、チケットを指すための変数だけです。そのまま t.seat に触ると NullPointerException で止まります。設計図を書いたことと、実体があることは別の話です。

new は、その場で 1 つ作る命令

実体を生み出すのは new です。

Java

Ticket t; // 指す先がまだ無い。t は null t = new Ticket(); // ここで実体が 1 つ生まれ、t がそれを指す t.seat = "A-12";

new Ticket() がやっているのは 2 つです。Ticket が持つべきフィールドの分だけ置き場所を確保し、そこを指す情報を返します。返ってきた情報を変数に入れておくから、あとから t.seat で辿り着けます。

いつも書いている Ticket t = new Ticket(); は、この 2 行を 1 行にまとめた形です。実際の開発でもほとんどの場面でこちらを使います。

new を書いた回数だけ増える

new は、書くたびにまったく新しい実体を作ります。

Java

Ticket a = new Ticket(); Ticket b = new Ticket(); System.out.println(a == b); // false

a と b は別の場所を指しているので、== で比べても false です。フィールドに同じ値を入れても結果は変わりません。== はオブジェクトに対しては、中身が同じかではなく、同じ実体かを聞く演算子だからです。

変数が握っているのは、実体そのものではない

ここが new の山場です。変数に入っているのは実体のコピーではなく、実体の置き場所を指す矢印です。だから = で別の変数に渡しても、実体は増えません。

Java

Ticket a = new Ticket(); a.seat = "A-12"; Ticket c = a; // 矢印が 1 本増えただけ c.seat = "B-3"; System.out.println(a.seat); // B-3。触っていない a も変わっている

new を書いていないので、実体は最初の 1 つのままです。a と c はその 1 つを両側から指しているだけなので、どちらから書き換えても同じものが変わります。実体を 2 つにしたいなら、new をもう 1 回書くしかありません。

やってみよう

instantiateAndGet() は、自分で定義した型から実体を 1 つ作り、その実体のメソッドを呼んだ結果を返します。

  • Solution の中に static class で型を 1 つ定義します。フィールドは要りません
  • その型に、String を返すメソッドを 1 つ持たせます。返す文字列は課題の要件のとおりです
  • instantiateAndGet() の中で new を書き、返ってきた実体からメソッドを呼びます
  • 文字列をそのまま return しても表示は合いますが、new が 1 度も走っていません

要件

  1. Solution クラスの中に Book クラスをネストで定義すること (static class Book 推奨)
  2. Book クラスに read() のような戻り値が String のメソッドを持たせ、"Hello, Object!" を返すこと
  3. instantiateAndGet() の中で new Book() でインスタンスを作り、その戻り値を return で返すこと

入出力例

instantiateAndGet() → "Hello, Object!"

ヒント

`static class Book { String read() { return "Hello, Object!"; } }` のように、`Solution` の中に `static` 付きでネストするのが一番扱いやすいです

インスタンスは `Book b = new Book();` のように、型・変数名・`new クラス名()` の順で書きます。`new` を忘れるとインスタンスは作れません

作ったインスタンスのメソッドはドットで呼びます。`b.read()` の戻り値をそのまま `return` すれば OK です

生田 陸人
監修生田 陸人
ゆめさくエンジニア / 現役ソフトウェアエンジニア監修者プロフィールを見る →
編集 ゆめさく編集部·公開 2026/05/19·更新 2026/08/26

関連レッスン

  • コンストラクタ

    オブジェクトを生まれた瞬間に初期化する仕組み、コンストラクタを学ぼう。new でクラスを呼び出すときに何が起きているのかを追いかけながら、Book クラスを組み立てて本のフルタイトルを返すメソッドを完成させる。

  • this キーワード

    this は「このオブジェクト自身」を指す参照です。フィールドと引数の名前衝突を解決したり、メソッドチェーンを書いたり、別のコンストラクタを呼んだりするために使います。

  • カプセル化 (private と getter)

    `private` フィールドと `public` な getter / setter を使って、データを安全に守る「カプセル化」を学ぼう。負の入金を弾く `safeAccount(int initial, int deposit)` を書く。

  • Person クラスを作る

    Person クラスを設計しながら、フィールド・コンストラクタ・メソッドの基本を身につけよう。インスタンスから自己紹介の文字列を取り出す課題に挑戦する。

このレッスンに出てくる用語

意味があいまいなまま進んだ語は、ここから読み直せます。

  • 変数データに名前をつけて参照する仕組み
  • 設計何をどう作るかを決める前工程
  • フィールドクラスが持つデータ
  • オブジェクトキーと値のペアで構造を作るデータ
  • 演算子//は切り捨て除算(7 // 2 = 3)。
  • メソッドクラスに属する関数
  • クラスデータと振る舞いを束ねる単位
  • 戻り値呼び出し元への返答を表す点線矢印
main.java
学習モード
エディタを読み込んでいます

メモ

インスタンスを作る

⌘S で保存