問9 情報理論的安全性

情報処理​安全確保​支援士 令和7年度 秋期 午前II、全25問のうちの問9。

出典:令和7年度 秋期 情報処理安全確保支援士試験 午前II 問9(ふりがなを省いた)

情報理論的安全性に基づく暗号技術はどれか。

  1. アDH 鍵共有
  2. イRSA 暗号
  3. ウ楕円曲線暗号
  4. エワンタイムパッド
答えと解説を開く

正解はエです。

ワンタイムパッドは、平文と同じ長さの本当にでたらめな鍵を 1 回だけ使って暗号化します。暗号文からは、どの平文もありうる状態になるので、計算機の性能がいくら上がっても解けません。これが情報理論的安全性で、エが正解です。

ほかの選択肢が違う理由

  • アDH 鍵共有は、離散対数を求めるのが計算上むずかしいことを根拠にしています。計算量的安全性で、計算の力が十分あれば破れます。
  • イRSA 暗号は、大きな数の素因数分解が計算上むずかしいことを根拠にしています。これも計算量的安全性です。
  • ウ楕円曲線暗号は、楕円曲線の上の離散対数を求めるのがむずかしいことを根拠にした、計算量的安全性の暗号です。

仕組み

暗号の安全性には 2 つの考え方があります。「今の計算機では現実的な時間で解けない」という計算量的安全性と、「計算の力に関係なく、情報が足りないので解けない」という情報理論的安全性です。

ワンタイムパッドは最も強い一方、通信と同じ量の鍵を安全に配らなければならず、使い回すと一気に崩れます。そのため実際の通信では、計算量的安全性の暗号を使うのがふつうです。