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SQL入門:データベース操作のきほん
物理FK vs 論理FK

SQL入門:データベース操作のきほん

SELECT、INSERT、UPDATE、DELETE に加え、WHERE、JOIN、GROUP BY、サブクエリなど SQL の基礎構文を、ブラウザ上のサンプル DB を操作しながら学べる無料コースです。データ分析やアプリ開発で SQL を初めて学ぶ社会人や学生を対象としています。約 18 時間 (1 日 30 分 × 36 日) で 71 レッスンを修了でき、修了後は業務データの抽出、集計、簡単なレポート作成を SQL で行えるようになります。

1
SQLとデータベースの基礎
01. データベースとは何か5分
02. リレーショナルDBの仕組み5分
03. テーブル・行・列の基本5分
04. 主キーとNULL制約5分
05. 基礎確認クイズ5分
2
データの取得 - SELECT文マスター
01. SELECT文の基本構文5分
02. WHERE句で条件絞り込み5分
03. 比較演算子とLIKEパターン5分
04. AND/OR/NOTで複合条件5分
05. ORDER BYでソート5分
06. LIMITで件数制限5分
07. 日付関数の活用5分
08. データ取得チャレンジ5分
3
データ集計と分析
01. 集計関数 COUNT/SUM/AVG/MAX/MIN5分
02. NULLの扱い方5分
03. 算術演算とエイリアス5分
04. CASE式で条件分岐5分
05. DISTINCTで重複排除5分
06. 文字列関数5分
07. GROUP BYでグループ化5分
08. HAVINGでグループ条件5分
09. SELECT文の実行順序5分
10. 集計分析チャレンジ5分
4
テーブル結合
01. なぜ結合が必要か5分
02. INNER JOINの基本5分
03. LEFT/RIGHT OUTER JOIN5分
04. 複数テーブルの結合5分
05. 自己結合5分
06. 集合演算 UNION/INTERSECT/EXCEPT5分
07. 結合の実践演習5分
08. テーブル結合クイズ5分
5
サブクエリ活用
01. サブクエリとは5分
02. WHERE句のサブクエリ5分
03. FROM句のサブクエリ5分
04. SELECT句のサブクエリ5分
05. WITH句(CTE)の活用5分
06. サブクエリ実践クイズ5分
6
テーブル作成とデータ操作
01. CREATE DATABASE と CREATE TABLE5分
02. データ型の選び方5分
03. INSERT 文でデータを追加する5分
04. UPDATE 文でデータを更新する5分
05. DELETE 文でデータを削除する5分
06. 物理削除と論理削除5分
07. ALTER TABLE で構造を変更する5分
08. 制約 (NOT NULL / UNIQUE / DEFAULT)5分
09. TRUNCATE と DROP5分
10. DDL / DML 実践クイズ5分
7
外部キーと参照整合性
01. 外部キーの役割5分
02. FOREIGN KEY制約の設定5分
03. ON DELETE/UPDATE ポリシー5分
04. CASCADE vs RESTRICT vs SET NULL5分
05. 物理FK vs 論理FK5分
06. 外部キークイズ5分
8
データモデリング入門
01. データモデリングとは5分
02. ER図の読み方・書き方5分
03. エンティティと属性5分
04. リレーションシップとカーディナリティ5分
05. 1対1/1対多/多対多の設計5分
06. モデリング基礎クイズ5分
9
正規化
01. なぜ正規化が必要か5分
02. 第1正規形 (1NF)5分
03. 第2正規形 (2NF)5分
04. 第3正規形 (3NF)5分
05. 非正規化の判断5分
06. 正規化クイズ5分
10
物理設計とインデックス
01. 物理設計の考え方5分
02. 命名規則のベストプラクティス5分
03. インデックスの仕組み5分
04. CREATE INDEXの使い方5分
05. インデックス設計の注意点5分
06. 物理設計クイズ5分

物理FK vs 論理FK

外部キーを張れない場所がある

ここまでの FOREIGN KEY は、DB がその場で検査してくれる本物の制約でした。これを物理FKと呼びます。ところが現場のテーブル定義を見ると、明らかに accounts.id を指している account_id という列に、制約が付いていないことがあります。手抜きに見えますが、多くは意図的です。

張れない、あるいは張らない理由は 3 つあります。1 つ目は、親テーブルが別のデータベースにある場合です。サービスを分けて運用していると参照先が別の場所にあるので、REFERENCES では繋げません。2 つ目は、テーブルを複数のサーバに分割している場合です。親と子が別のサーバに載っていると、DB は照合しようがありません。3 つ目は書き込み量です。1 秒に数千行が積まれるログ系のテーブルでは、1 行ごとに親を確かめるコストが無視できなくなります。

こういうときに使うのが、論理FKと呼ばれる運用です。

制約は書かず、名前と約束だけで繋ぐ

SQL クエリ

CREATE TABLE page_view_log ( id BIGINT PRIMARY KEY, account_id BIGINT NOT NULL, -- accounts.id を指す path TEXT NOT NULL, viewed_at TIMESTAMP NOT NULL );

account_id という名前とコメントだけが関係を表しています。DB は何も知らないので、存在しないアカウントの行も黙って受け取ります。

SQL クエリ

INSERT INTO page_view_log VALUES (9001, 99999, '/pricing', NOW()); -- 99999 番のアカウントが無くても通る

速いのは、確かめていないからです。

見るところ物理FK論理FK
整合性DB が保証するアプリと運用が保証する
書き込み検査の分だけ遅い速い
親が別 DB や別サーバ張れない使える
孤児レコード発生しない発生しうる

守る責任がアプリと運用に移る

論理FKは「整合性を諦める」ことではありません。守る場所が DB の外へ移るだけです。移った先で何もしなければ、ただの壊れたテーブルになります。

要るものは 2 つあります。1 つは書き込み側の規律で、親の存在を確かめてから子を書く、親を消したら子も始末する、という手順をアプリに持たせます。もう 1 つは定期的な点検で、親に存在しない値を持つ子の行を数えるジョブを回し、見つかったら通知します。孤児が出たということは、削除の順序かアプリのどこかが壊れているという合図なので、件数そのものより「増えていないか」を見ます。

迷ったら物理FKにする

同じデータベースの中で混ぜて構いません。顧客や商品のようなマスタ系は物理FK、アクセスログや監査ログのように大量に積まれる系は論理FK、という分け方が現実的です。

新しく作るテーブルで判断に迷ったら、物理FKにしておきます。論理FKを選ぶ理由、つまり親が別 DB にあるとか書き込みが極端に多いといった事情を具体的に言えないなら、DB に見張らせておくほうが安上がりです。後から物理FKへ移すこともできますが、そのときは既存の孤児を全部片付けてからでないと、制約そのものが張れません。

テーブル構造

CREATE TABLE users ( id INT PRIMARY KEY, name TEXT NOT NULL ); -- 論理FKのつもりだったが整合性チェックが甘く orphan が混入したログ CREATE TABLE event_log ( id INT PRIMARY KEY, user_id INT NOT NULL, event_type TEXT NOT NULL ); INSERT INTO users (id, name) VALUES (1, '田中'), (2, '佐藤'), (3, '鈴木'); INSERT INTO event_log (id, user_id, event_type) VALUES (1001, 1, 'login'), (1002, 2, 'login'), (1003, 1, 'purchase'), (1004, 99, 'login'), -- orphan (1005, 100, 'purchase'); -- orphan

期待される出力

iduser_idevent_type
100499login
1005100purchase

ヒント

LEFT JOIN して親側が NULL の行を抽出する古典パターン

NOT EXISTS (SELECT 1 FROM users WHERE id = e.user_id) でも同じ結果

論理FK 運用では定期的にこの SELECT を回して監視する

このレッスンに出てくる用語

意味があいまいなまま進んだ語は、ここから読み直せます。

  • 外部キーテーブル同士を結びつける鍵
  • テーブルDB の表 (Excel のシートみたいなもの)
  • データベースデータを構造化して保存する仕組み
  • コメント# で1行コメント。
  • レコードテーブル内の1件分のデータ(行)
  • 判断YES/NO 分岐を表す菱形
query.sql
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