エンジニアキャリアの歩き方
リモートワークで成果を出すための自己管理術
リモートで働きはじめて数か月たったころ、「ちゃんと評価されているのだろうか」という不安が出てきます。この不安には、はっきりした理由があります。
働いている姿は、誰にも見えていない
オフィスにいれば、遅くまで残っていたことも、難しいバグに詰まっていたことも、勝手に伝わりました。リモートではそれが全部消えます。残るのは、こちらが出したものだけです。
これは、成果だけで評価されるようになった、という話ではありません。その成果すら、放っておけば見えないままだという話です。だから、自分の仕事を見える形に翻訳することが、リモートでは業務の一部になります。サボらないための工夫ではなく、正当に扱われるための工夫です。
通知を開いたままだと、1 日が細切れになる
集中は意志では守れません。チャットの通知が出るたびに、頭の中で組み立てていたものが崩れて、戻すのに数分かかります。1 日に何十回も起きれば、それだけで午前がなくなります。
やることは単純で、深く考える作業に入る前に通知を止めるだけです。何時から何時までは反応が遅れる、とチームに先に伝えておけば、止めても問題になりません。
タスクの側も調整します。「認証まわりを直す」といった大きさのままでは着手できないので、1 時間で終わる単位まで割ってから手をつけます。細かく割ると、途中で中断されても戻りやすくなります。
作業する場所も、意志の問題ではなく設計の問題です。机と椅子が体に合っていないと、集中が切れる前に体のほうが先に音を上げます。長時間座る仕事なので、ここに使うお金は回収できます。
詰まったときの相談が、いちばん遅れる
隣にいれば 10 秒で済むことを、チャットだと遠慮して抱え込みます。半日溶かしてから相談する、というのがリモートでいちばん多い損失です。
相談が遅れるのは、書くのが面倒だからでもあります。次のような書き方をすると、結局やりとりが往復します。
プレーンテキスト
お疲れ様です。さっきのコードの件ですが、エラーが出て詰まっています。
お手すきのときに見てもらえますか。先に材料を出しておけば、相手が起きた時間に読んで、そのまま返せます。
プレーンテキスト
ユーザー登録でサーバー側のエラーが出ていて、ログにはDB接続の拒否が出ています。
環境変数の再設定は試しましたが変わりませんでした。
設定ファイルの見方だけ、5分ほど見ていただけると助かります。状況、試したこと、してほしいこと。この 3 つがあれば、相手の返信を待つ時間が減ります。
週の終わりに、3 行だけ残す
自分が何をしていたかは、1 か月もすれば自分でも忘れます。評価の面談で思い出せず、実際より小さく伝わってしまうのは、よくある話です。
その週にやったこと、詰まったこと、来週やることを 3 行書いて共有するだけで、この事故は防げます。あわせて、プルリクエストの説明に「なぜこの直し方にしたか」を一言足しておくと、コードを読む人にも判断の跡が残ります。どちらも数分の作業です。
この記録は、評価の場面だけで役に立つものではありません。転職を考えたときに経歴を書き出す材料になりますし、同じところで何度も詰まっていることに自分で気づく手がかりにもなります。書いた分だけ、あとから使えます。
復習ミニクイズ
リモートワーク環境において、周囲からの信頼を獲得し、正当な評価を受けるために最も推奨される行動はどれですか?