エンジニアキャリアの歩き方
転職活動の全体像と成功までのロードマップ
転職を考え始めたとき、多くの人が最初に求人サイトを開きます。ところが、そこから前に進まないまま数か月が過ぎる、ということがよく起きます。
求人を眺めるところから始めると、止まる
条件を決めずに一覧を見ると、年収の高い順に目が動いて、「自分には無理そうだ」で閉じてしまいます。勢いで何社か応募できたとしても、今度は志望動機が毎回ばらばらになり、面接で「なぜうちなのか」に答えられません。応募先が増えるほど、自分が何を求めていたのかが分からなくなっていきます。
先に決めておくのは 2 つだけです。今の職場の何が不満で辞めるのか。次の職場で何が手に入れば成功と言えるのか。給与、技術、働き方、扱うプロダクトの 4 つに順位をつけて、1 位と最下位を紙に書いておくと、迷ったときに戻れます。
順位づけで大事なのは、最下位を決めることです。「全部大事」は順位ではありません。給与が最下位なら、多少下がっても技術が合う会社を選べます。働き方が 1 位なら、出社が週 3 日の会社は最初から候補から外せます。この 1 行があるだけで、見る求人の数が半分以下になります。
順番は、決める、書く、出す、会う
この順番は入れ替えが効きません。決めないまま書くと、経歴書が「やったことの一覧」になります。書かないまま出すと、書類で落ちた理由が分からず、同じ落ち方を繰り返します。
書く段階では、使った技術だけでなく、そのときのチーム構成と自分の役割、そして何を判断したかを一緒に残しておきます。これは経歴書のためだけでなく、面接で必ず掘り下げられる部分でもあるので、記憶が新しいうちに書き出しておくと後が楽になります。
準備に時間をかけた分は、あとで回収できます。逆に、準備を飛ばした分は必ず面接で返ってきます。
本命から応募しない
面接は慣れます。1 社目で言葉に詰まった質問は、3 社目では落ち着いて答えられます。だからこそ、志望度のいちばん高い会社を最初に受けるのはもったいない選択です。
志望度が中くらいの会社を数社先に受けて、聞かれた質問をその日のうちにメモしておきましょう。答えられなかった質問こそ、準備が足りていない場所を教えてくれます。選考ではないカジュアル面談を使えるなら、そこで市場の温度を先に測っておくのも手です。
一度に何十社も出すのも避けたいところです。日程が重なって疲れるうえ、1 社ごとの下調べが薄くなります。
期間を区切らないと、終わらない
働きながらの活動は、区切りを決めないと際限なく延びます。目安は 3 か月から 4 か月です。1 か月目は棚卸しと書類、2 か月目は応募と面接、3 か月目は最終面接と条件の確認、そして退職の相談にあてます。
長引くほど現職の業務が回らなくなり、判断も雑になります。短すぎると準備が足りません。退職の申し出をいつまでにするかは会社の規定によるので、就業規則を先に確認しておくと、内定が出てからあわてずに済みます。
復習ミニクイズ
エンジニアが転職活動を成功させるためのロードマップにおいて、最初のステップである「自己分析とキャリアビジョンの言語化」で最も優先すべきことは何ですか?