エンジニアキャリアの歩き方
メンタルヘルスとバーンアウト(燃え尽き症候群)対策
エンジニアの仕事は、新しいことを覚え続けることと、答えの見えない問題に長時間向き合うことの繰り返しです。転職活動中や、副業や独立を始めた直後は、そこに環境の変化が重なります。
休んでも戻らない日が続くなら、自分で判断しない
眠れない日が続いている。週末に休んでも疲れが戻らない。こうした状態がしばらく続くようなら、様子を見る段階をそこで終わりにしてください。
相談できる先はいくつかあります。会社に産業医がいれば産業医、いなければ社内の相談窓口や、加入している健康保険の相談サービスがあります。会社を通したくない場合や、勤め先を離れている場合は、地域の医療機関や自治体の相談窓口に直接連絡できます。どこに行けばよいか分からないときは、まずかかりつけの医師に聞けば案内してもらえます。
大事なのは、続けられる状態かどうかの判断を自分だけで抱えないことです。仕事の量を減らすべきか、休むべきかは、産業医や社内の相談窓口、かかりつけ医など、状況を外から見られる相手に一度話してから決めてください。疲れているときは自分の状態が見えにくくなることがあり、「あと少しだけ」で続けてしまって判断が遅れることがあります。
相談するのに、はっきりした理由がいるわけでもありません。何が起きているか説明できないまま話しに行っても構いません。
燃え尽きを気持ちの問題として扱うと、打つ手がなくなる
うまくいかないのは自分の心構えが足りないからだ、と考えると、対策が「もっと踏ん張る」しかなくなります。
実際には、仕事の量、自分で決められる範囲の狭さ、終わりが見えないこと、成果が誰にも見えないこと、といった環境の側の条件が大きく関わると言われています。原因が環境の側にあるなら、手を入れる場所も環境の側です。締め切りを引き直す、担当を分ける、レビューの体制を変える。こうした相談は、体調を崩す前のほうが通りやすくなります。
追いかけないものを、先に決める
毎週のように新しいライブラリやサービスが出てきます。全部を追おうとすると、休んでいる時間が「遅れている時間」に見えて、休息そのものが不安の材料になります。
そこで、追わないものを決めます。今のキャリアに直接つながらない領域は、話題として知っているだけで十分だと割り切る。この線を引くと、情報の量が減るだけでなく、学ばない時間を後ろめたさなしに取れるようになります。
あわせて、通知を切る時間帯を先に予定として入れておいてください。空いた時間に休もうとすると、空き時間は永久に来ません。何時以降は画面を開かない、日曜は通知を止める、といった線を 1 本引いて、予定表に書いておきます。
在宅で働いていると、仕事の終わりが自分では分かりにくくなります。散歩に出る、パソコンを片づける、といった動作を終わりの合図として決めておくと、切り替えの手がかりになります。
転職や独立の時期は、決める材料が増えすぎる
書類で落ちる、案件が決まらない、という状態が続くと、自分に価値がないという結論に飛びつきたくなります。ただ、選考の結果は、その時点でその会社が必要としていた条件と合ったかどうかの話で、人としての評価ではありません。
この時期は、比べる相手を過去の自分だけに限定してください。今日ひとつエラーを解決した、記事を 1 本読んだ、といった小さな記録を残しておくと、うまくいかない日が続いても地面の位置が分かります。
そして、一人で考え続けないことです。同じ立場の人と話せる場を持っておくと、自分だけが行き詰まっているわけではないと分かります。それでも状態が変わらないときは、最初の項目に戻ってください。
復習ミニクイズ
エンジニアがバーンアウトを防ぎ、持続可能なキャリアを築くための「実践的対策」として、レッスンの内容に合致する最も適切な行動はどれですか?