生成AI資格対策(生成AIパスポート+G検定)
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製品名を覚えても、半年で入れ替わる
試験には「この製品を提供している企業はどれか」という対応付けの問題が出ます。しかしその対応関係は、教材が書かれた時点と受験する時点で違っていることがあります。名称が変わる、提供元が買収される、複数の製品が1つに統合される、といったことが実際に起きます。ですからここでは、個別製品名の一覧を暗記させることはしません。
一方で、業界の構造そのものは比較的安定しています。誰かが基盤モデルを作り、誰かがそれを API として貸し、誰かが業務アプリに組み込み、誰かが開発者向けの部品を提供する。この4層は、個々の会社名が入れ替わっても残ります。構造を先に頭に入れておけば、新しい製品名を聞いたときにこれはどの層の話かと即座に位置づけられます。暗記より長持ちする理解です。以下は執筆時点での整理で、このレッスンは年2回の更新を前提に作られています。
4つの層で捉える
| レイヤー | やっていること | 主な提供者の性格 | 利用者から見た形 |
|---|---|---|---|
| 基盤モデル開発層 | 大規模なモデルそのものを研究し訓練する | AI 研究に特化した企業、大手テック企業 | モデルという成果物 |
| クラウド API 提供層 | モデルをクラウド経由で呼び出せる形にして貸す | 大手クラウド事業者、モデル開発元自身 | 従量課金の API |
| 業務アプリ組み込み層 | 既存の業務ソフトの中に AI 機能として載せる | 業務ソフトのベンダー、SaaS 事業者 | 使い慣れた画面の中の新機能 |
| 開発者向け部品層 | アプリを作るための部品を提供する | ミドルウェア企業、オープンソースのコミュニティ | ライブラリ、データベース、管理ツール |
基盤モデル開発層に参入できるのは、計算資源と研究人材を大規模に確保できる主体に限られます。日本の主要ベンダーも独自のモデル開発に取り組んでおり、日本語や国内の制度に強いモデルを目指す動きがあります。国産モデルの必要性が語られる背景には、データを国内に置きたいという要請と、技術的な自立性の観点があります。
クラウド API 提供層では、大手クラウド事業者が自社開発のモデルと他社が開発したモデルの両方を、同じ基盤の上から選べる形で提供する構えを取ることが多くなっています。モデル開発元がそのまま API も提供する場合と、クラウド事業者が仲介する場合の両方があるという点が、対応付けをややこしくする原因です。初期投資なしに従量課金で使え、使うモデルを差し替えやすいのが利用者から見た特徴です。
業務アプリ組み込み層は、企業での普及が最も速い層です。新しいツールを導入する必要がなく、既存の権限管理やデータの置き場所をそのまま使えるためです。利用者は AI を使っているという意識をあまり持たずに恩恵を受けます。
開発者向け部品層にはオープンソースの比重が高いという特徴があります。文書をベクトルに変換して保存し、意味の近いものを高速に検索できるベクトルデータベース、複数のモデル呼び出しや検索や外部ツールの実行を順につなぐオーケストレーションの枠組み、出力の品質や費用や応答時間を測る評価と監視の仕組みが代表的な部品です。
対応関係は自分で確かめる
製品と提供元の対応は、次の順で調べれば確実です。まとめ記事を出発点にしないことが肝心です。
- 提供元の公式サイトを一次情報とする。製品ページと料金ページに、現在の正式名称と提供形態が書かれています。名称変更の履歴も公式サイトに残ります
- 公式ドキュメントで、どのモデルが使えるかを確認する。クラウド事業者は使えるモデルの一覧をドキュメントに掲載しており、対応を確かめる最短経路になります
- 試験対策としては、公式シラバスや出題範囲の記述に載っている語だけを追う。実施団体の公式サイトで出題範囲を確認し、そこに現れる語を起点にします
- 調べた日付を控える。半年後には変わっている前提で、いつ時点の情報かをメモに残します
試験ではこう出る
- 「この製品の提供元はどれか」という対応付けでは、まずレイヤーで見当をつけ、業務アプリの中の機能なのか開発者が呼ぶ API なのかを判断してから絞ります
- 「自社データを参照して回答させたい。必要な部品はどれか」には、ベクトルデータベースを含む RAG の構成が答えになります。モデルの再訓練を選ばせる誤答が置かれます
- 基盤モデルを作ることと API として提供することを同一視させる選択肢に注意します
- 受験の直前には、必ず実施団体と各社の公式サイトで最新の名称と提供形態を確認してください
復習ミニクイズ
社内文書を参照して回答する仕組みを自社で組み立てるとき、文書を数値のベクトルとして保存し、意味の近いものを高速に検索する役割を担う部品はどのレイヤーに属しますか。