1行だけ自分で直す
2文字を足すのに、3往復かかる
おこづかい帳の下のほうに、こう出ているとします。
プレーンテキスト
<p id="total">合計 3680円</p>これを「合計金額 3680円」にしたくなりました。足したいのは2文字です。ここで AI にお願いすると、こんなことが起きます。
プレーンテキスト
あなた 合計のところ、合計金額にしてください
AI 直しました
画面 変わっていない
あなた 下の合計の行です
AI 直しました
画面 見出しまで「合計金額」になっている
あなた 見出しは戻してください3往復して、まだ終わっていません。前のレッスンで見たとおり、AI は画面を目で見ていないので、「合計」という文字が2か所あると、どちらのことか判断できません。
手なら、10秒で終わる
同じことを自分の手でやります。手順は3つです。
- index.html を開く
合計 3680円と書いてある場所を探す合計金額 3680円に書き換える
これだけです。開きの札と閉じの札の間だけを触り、札そのものには手を出さない。前のレッスンで見たとおりのことをするだけです。
プレーンテキスト
直す前 <p id="total">合計 3680円</p>
直した後 <p id="total">合計金額 3680円</p>山かっこの中は1文字も変えていません。変えたのは、はさまれた真ん中だけです。
どちらを使うかの分かれ目
この章でいちばん覚えてほしいのは、次の線引きです。
プレーンテキスト
AI に頼む 作りたい形がまだ無い時。ゼロから画面を作る、機能をひとつ足す
手で直す どこを直すか自分で分かっている時。文字を変える、数字を変えるどこをどう直すか自分の頭で言えるなら、それはもう手で直したほうが速い作業です。 言葉にして相手に伝え、返事を待ち、結果を確かめる。その往復のぶんだけ、手で開いて書き換えるより遅くなります。
これは AI が劣っているという話ではありません。第1章から第4章まで、AI がいなければ画面すら出せませんでした。ただ、最後の詰めのところでだけ、人の手のほうが圧倒的に速い領域があるということです。
読めなくても直せる
「でもコードは読めません」と思うかもしれません。全部を読む必要はありません。直したい文字を探して、そこを書き換える。今日やるのはこれだけで、これはもう、あなたにできることです。
そしてこの感覚こそが、コードを学び始める入り口になります。1行直せた人は、次は1行書けるようになります。
今日の演習
演習の画面では、指示を出して直してもらう形になります。ただし今日は、そのついでに自分の手でも同じ直しをやってみてください。エディタで index.html を開いて、文字を書き換えて、画面が変わるのを見る。どちらが速いか、体で比べてほしいところです。
完成条件
- 直すのは id が total の行の中身だけです
- どの行のことかが伝わるように、いまの文字をそのまま引用して伝えてください
- 採点が通ったら、自分の手でも同じ書き換えを試してみてください