具体的に頼む
おしゃれに、では伝わらない
第1章では、思いついたことをそのまま言葉にしてアプリを出しました。ここからは「思ったとおりに出す」段階に進みます。最初の関門が、曖昧な言葉です。
「おしゃれにして」とだけ頼むと、返ってくる画面は毎回変わります。AI が手を抜いているのではありません。おしゃれの中身が決まっていないので、AI が代わりに決めているだけです。決めたのが自分でない以上、出てきた画面が自分の思いどおりになるのは偶然です。
曖昧な言葉には共通の形がある
困る言葉には共通点があります。人によって答えが変わる言葉です。
- おしゃれに、いい感じに、モダンに
- 見やすく、きれいに、スッキリ
- 大きめに、ちょっと広く、少し明るく
どれも、10人に聞けば10通りの絵が出てきます。反対に、10人に聞いても同じ絵になる言葉なら、AI にも同じ絵が出せます。
数値と例に置き換える
やることは1つだけです。曖昧な言葉を、数値か具体例に置き換える。
プレーンテキスト
悪い例
おこづかい帳をおしゃれにしてプレーンテキスト
良い例
おこづかい帳の見出しを紺色にしてください。
色はちょうど #1e3a8a を使ってください。
見出しの下に、残高を表示する場所を1つ作ってください。悪い例と良い例の差は、センスではありません。判断を自分でしたか、AI に預けたかの差です。紺色と決めたのは自分で、AI は置いただけになりました。
置き換えの型は3つあります。
- 色は色の名前か、# から始まる6桁の記号にする。この記号をカラーコードと呼びます。#1e3a8a のように書くと、世界中どこでも同じ色になります
- 大きさや間隔は数値にする。「広め」ではなく「24ピクセル」と書く。ピクセルは画面上の点の数で、px と書きます
- 文言はカギカッコで囲んで、そのまま書く。「わかりやすい見出し」ではなく「見出しはちょうど おこづかい帳 にしてください」と書く
決められないときは、選択肢を出させる
「紺色と言われても、何色がいいか分からない」という場面はあります。そのときに「おしゃれに」へ戻ってはいけません。代わりにこう頼みます。
プレーンテキスト
見出しの色の候補を3つ、色の名前とカラーコード付きで挙げてください。
まだ画面は変えないでください。決めるのは自分のままで、材料だけ AI に出させる形です。第2章の最後で、この頼み方をもう一度使います。
この回でやること
おこづかい帳の見出しを、色まで指定して出します。曖昧な言葉を1つも使わずに書けるかが、この回の練習です。
完成条件
- 「おしゃれに」ではなく、文言と色をそのまま書いて頼みます
- 色は #1e3a8a と、カラーコードで指定します
- 見出しの文言はちょうど「おこづかい帳」にします