AWS CLF(Cloud Practitioner)対策

その他サービスの分類

このレッスンを終えると、これまでの章で扱っていない頻出サービスをカテゴリごとに整理して、要件の文から正しい 1 つを選べるようになります。CLF ではサービスの細かい機能ではなく、どのカテゴリの道具か が問われます。

自分でサーバーを建てたときは何をしていたか

1 台のサーバーでシステムを作っていたとき、次のような道具を別々に用意していたはずです。ログを集計する仕組み、蓄えたデータをグラフにする仕組み、コードを置くリポジトリ、サーバーを同じ構成で建て直すための手順書。AWS ではこれらにも専用のマネージドサービスがあり、名前とカテゴリの対応を覚えるだけで解ける問題が一定数出ます。

分析

サービス役割ひとことで
Amazon AthenaS3 上のファイルに対して SQL で問い合わせるサーバーを建てずに S3 を SQL で読む
Amazon Kinesisストリーミングデータをリアルタイムに収集し処理する流れてくるデータをその場で扱う
Amazon QuickSightビジネスインテリジェンス。ダッシュボードとグラフを作る経営層に見せる可視化
Amazon Redshiftデータウェアハウス。大量データの分析用データベース蓄積したデータをまとめて分析する
AWS Glueデータの抽出・変換・ロード (ETL) を担うマネージドサービス分析前のデータ整形

機械学習

サービス役割
Amazon SageMaker機械学習モデルの構築・学習・デプロイを一貫して行う基盤
Amazon Rekognition画像と動画の解析。物体や顔の検出
Amazon Comprehend自然言語処理。文章から感情やキーワードを抽出する
Amazon Transcribe音声をテキストに変換する
Amazon Pollyテキストを音声に変換する
Amazon Translate言語間の翻訳

名前の意味と機能が対応しているものが多いので、Transcribe は書き起こし、Polly は読み上げ、と方向をセットで覚えます。

移行と転送

サービス役割
AWS Snowball物理デバイスを郵送して大容量データを移す。回線が細い、または量が多すぎる場合に使う
AWS Database Migration Service (DMS)稼働中のデータベースを止めずに移行する
AWS DataSyncオンプレミスと AWS の間でファイルデータをネットワーク経由で転送する
AWS Migration Hub複数の移行案件の進捗を 1 か所で追跡する

開発者ツール

サービス役割
AWS CodeCommitソースコードを保管する Git リポジトリ
AWS CodeBuildビルドとテストを実行する
AWS CodeDeployビルド成果物を EC2 などへ配布する
AWS CodePipeline上の 3 つをつないで継続的デリバリーの流れを作る
AWS Cloud9ブラウザで動く統合開発環境

構成管理と自動化 (IaC)

サービス役割
AWS CloudFormationテンプレート (JSON または YAML) からインフラを自動で構築する。Infrastructure as Code の中心
AWS Elastic Beanstalkアプリのコードを渡すと実行環境を自動で用意する。プラットフォームサービス寄り
AWS Systems Manager稼働中のサーバー群にパッチ適用やコマンド実行をまとめて行う

CloudFormation は「同じ構成をもう一度、別のリージョンにも作る」ための道具で、手順書を書く代わりにテンプレートを書く発想です。

試験ではこう出る

  • 「S3 のログをそのまま SQL で分析したい」から Athena。データベースへ入れ直す選択肢は誤り
  • リアルタイムのストリーミングデータ」から Kinesis
  • 「分析結果をダッシュボードで可視化」から QuickSight
  • 「画像から物体や顔を検出」から Rekognition
  • 「回線が細く数十テラバイトを移したい」から Snowball。ネットワーク転送の選択肢が誤答になる
  • 「データベースを停止せずに移行」から DMS
  • 「インフラをコードで再現可能に」「同じ環境を複製したい」から CloudFormation

迷いやすいのは Elastic Beanstalk と CloudFormation です。アプリを載せるだけで動かしたいなら Elastic Beanstalk、インフラ構成そのものをテンプレートで定義したいなら CloudFormation と覚えます。

まとめ

  • CLF は機能の深さではなくカテゴリの対応を問う。名前とカテゴリを結び付けて覚える
  • 分析は Athena・Kinesis・QuickSight・Redshift・Glue の 5 つを押さえる
  • 移行は回線が細い場合の Snowball、無停止移行の DMS の 2 つが軸
  • IaC の中心は CloudFormation。Elastic Beanstalk はアプリ実行環境の自動用意
生田 陸人
ゆめさくエンジニア / 現役ソフトウェアエンジニア
編集 LuaGate編集部

復習ミニクイズ

オンプレミスのデータセンターにある 60 テラバイトのアーカイブデータを AWS へ移したいと考えています。拠点の回線は細く、ネットワーク経由では数か月かかる見込みです。最も適切なサービスはどれですか。