RAG の答えの精度が低いとき、どこを疑いますか

検索の側 (文書の分け方、埋め込みのモデル、キーワード検索との併用、並べ直し) と、生成の側 (渡す文脈の量と順、プロンプト) に分け、まず正しい文書が取れているかを測ると答える問い。

答えてみる

面接官に「RAG の答えの精度が低いとき、どこを疑いますか」と聞かれたつもりで、答えを見る前に自分の言葉で答えます。

声に出して答えた人は「書かずに答えを見る」で開けます。

解説を読む

聞かれ方から関連するコースまで、この問いの解説を全部ここに置いています。

こう聞かれます

  • 「RAG の答えの精度が低いとき、どこを疑いますか」
  • 「答えがずれている原因が、検索か生成かを、どう見分けますか」
  • 「文書はどんな大きさに分けますか」

面接官が見ている点

  • 検索の側と生成の側を分けて考えられるか
  • 勘で直さず、「正しい文書が取れているか」を先に測ると言えるか
  • 直す手を、それぞれの弱点も含めていくつか挙げられるか

短い答え

  • まず、質問に対して正しい文書が検索で取れているかを、生成と分けて測ります。取れていなければ検索の側、取れているのに外れるなら生成の側を疑います。
  • 検索の側では、文書の分け方、埋め込みのモデル、キーワード検索との併用 (ハイブリッド検索)、結果の並べ直し (再ランキング) を見ます。
  • 生成の側では、渡す文脈の量と順番、プロンプトの指示を見ます。

少し詳しい答え

先に分けて測る

RAG は「探す」と「答える」の 2 段です。最後の答えだけを見ていると、どちらが悪いのか分かりません。

  1. 質問と、その答えが載っている文書の組を、いくつか用意します
  2. 検索の結果の上位に、その文書が入っているかを数えます
  3. 正しい文書が入っているのに答えが外れる物だけを、生成の側の問題として見ます
質問正しい文書は上位 5 件に答え
返品の期限は入った合った
送料はいくら入らない外れた (検索の側を疑う)
領収書は出せるか入った外れた (生成の側を疑う)

検索の側

  • 文書の分け方細かく切りすぎると前後の意味が抜け、大きすぎると関係の無い文が混ざります。見出しの単位で切る、前後を少し重ねる、などを試します
  • 埋め込みのモデル埋め込みは、文の意味を数の並び (ベクトル) に変えた物です。日本語や専門の言葉に弱いモデルだと、近い意味の文を拾えません
  • ハイブリッド検索意味の近さで探す検索は、型番や固有の名前のような言葉の一致に弱いことがあります。キーワードの検索と組み合わせます
  • 再ランキング広めに拾った候補を、別の仕組みで質問との関係の強さで並べ直し、上位だけを渡します

生成の側

  • 渡す量多く渡すほど良いとは限らず、関係の無い文が混ざると答えがぶれます。モデルが一度に読める量 (コンテキスト長) にも上限があります
  • 順番大事な文書を上に置く、文書ごとに出どころを付ける、などで答えが変わることがあります
  • プロンプト「渡した文書だけを根拠に答える」「載っていなければ分からないと言う」と指示します

トレードオフ

再ランキングやハイブリッド検索を足すと精度は上がりやすい一方、処理が増えて待ち時間と費用が増えます。渡す文書を増やすと拾い漏れは減りますが、費用が増え、関係の無い文も混ざります。測った数字を見ながら、効いた手だけを残します。

よくある間違い

  • 最後の答えだけを見て直す検索と生成のどちらが悪いか分からないまま、プロンプトばかり直すことになります
  • 意味の検索だけに頼る型番や固有の名前に弱いことがあります。キーワードの検索も併用します
  • 文脈をたくさん渡せば良くなると思う関係の無い文が混ざると、答えがかえってぶれます

深掘りの問い

  • 「評価のための質問は、どう集めますか」実際の問い合わせやログから集め、答えの載っている文書を人が付ける、と答えます
  • 「文書が更新されたらどうしますか」変わった文書だけ埋め込みを作り直す仕組みにする、と答えます
  • 「答えに出典を付けるには」渡す文書に番号や出どころを付け、答えでその番号を示させる、と答えます

確認日 2026年10月24日

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