パイプとリダイレクト
一時ファイルを作ってから数えるのがつらい
/etc の下にファイルがいくつあるか数えたいとします。素直にやると、こうなります。
ターミナル
$ ls /etc > /tmp/etc-list.txt
$ wc -l /tmp/etc-list.txt
147 /tmp/etc-list.txt答えは出ましたが、用のない /tmp/etc-list.txt が残りました。数えるたびに置き場所と名前を考え、あとで消して回ることになります。
パイプ | は、前のコマンドの出力を次のコマンドの入力にします。間にファイルを挟まず、そのまま渡せます。
ターミナル
$ ls /etc | wc -l
147つなぐ数に制限はありません。左から右へ、出力が入力へと流れていきます。
ターミナル
$ ls /usr/bin | sort -r | head -3
zless
zip
zgrepls が出した一覧を sort -r が逆順に並べ替え、その結果を head -3 が先頭 3 行に切り詰めています。途中の出力は画面に出ず、いちばん右のコマンドの結果だけが見えます。
Linux のコマンドは、1 つで完結する大きな道具ではなく、1 つのことだけをする部品として作られています。wc は数えるだけ、sort は並べ替えるだけ、head は先頭を切り出すだけ。それぞれが小さいままで役に立つのは、パイプでつなげるからです。覚えるコマンドを増やすより、つなぎ方に慣れるほうが早く効きます。
結果が画面から流れて消える
パイプでつないだ先は画面です。結果を残したいときはリダイレクト > を使います。> は毎回ファイルを空にしてから書き込み、>> は末尾に足していきます。
ターミナル
$ ls /etc | wc -l > /tmp/count.txt
$ cat /tmp/count.txt
147
$ ls /var | wc -l >> /tmp/count.txt
$ cat /tmp/count.txt
147
14
>は、右のコマンドが失敗したときでもファイルを空にします。中身が要るファイルに向けて>を打つ前に、行き先の名前をもう一度読んでください。
エラーだけが画面に残る
存在しないディレクトリを見にいくと、ファイルへ送ったはずのメッセージが画面に出ます。
ターミナル
$ ls /no/such > /tmp/out.txt
ls: cannot access '/no/such': No such file or directory
$ cat /tmp/out.txt
$ ls /no/such > /tmp/out.txt 2>&1
$ cat /tmp/out.txt
ls: cannot access '/no/such': No such file or directoryエラーメッセージは通常の出力とは別の口から出ていて、> が捕まえるのは通常の出力だけだからです。両方を同じ行き先へ流したいときだけ、末尾に 2>&1 を足します。
課題
- echo でテストデータを作る
- パイプ | で grep につなぐ
- 'an' を含む行を抽出する