エイリアスで効率化
同じ 20 文字を、1 日に 30 回打っている
作業中に何度も打つコマンドがあります。ファイルを詳しく一覧する指定、履歴を見やすく整える指定。どれも短くはないのに、指定の部分は毎回まったく同じです。
打つたびに打ち間違えて、打ち直して、また間違える。手が止まると、考えていたことも一緒に止まります。エイリアスは、この繰り返しを短い名前ひとつに畳むための仕組みです。
ターミナル
alias ll='ls -alF'
ll
# 詳しい一覧が出る書き方には 2 つだけ約束があります。= の前後に空白を入れないこと、右側はシングルクオートで囲むことです。空白を入れると別のコマンドとして解釈され、見つからないと言われます。
中身は、ただの文字列の置き換え
エイリアスは新しいコマンドを作っているわけではありません。入力された行の先頭にその名前があったとき、登録された文字列に差し替えてから実行しているだけです。
差し替えが起きるのは先頭だけなので、行の途中に同じ名前が出てきても展開されません。echo ll と打っても一覧は出ず、ll という 2 文字がそのまま表示されます。登録した名前が効いたり効かなかったりするように見えたら、たいていこれが理由です。
同じ理由で、すでにあるコマンドと同じ名前を登録すると、以降その名前は差し替えられた方を指します。短くするつもりが、標準のコマンドを覆い隠していた、ということが起こります。名前は自分で作った短縮形だと分かるものにしておくのが安全です。
何が登録されているか分からなくなったら、名前を指定して調べられます。
ターミナル
alias # 登録されているものを全部出す
type ll # ll の正体を教えてくれる
unalias ll # 登録を外すtype は、その名前がエイリアスなのか、シェルの機能なのか、実際のファイルなのかを答えてくれます。挙動が想像と違うときに、まず打つコマンドです。
よく使われるのは、長い指定を短くする形です。
ターミナル
alias la='ls -A'
alias gs='git status -sb'
alias gl='git log --oneline --graph -20'閉じると消えるので、書いておく
ここまでの登録は、そのシェルの中だけのものです。タブを閉じれば消えます。毎回使いたいものは、起動のたびに読み込まれる ~/.bashrc に書き足します。
ターミナル
echo "alias ll='ls -alF'" >> ~/.bashrc
source ~/.bashrc書き足すときは、外側をダブルクオート、中のコマンドをシングルクオートにします。逆にすると、ls -alF が書き込む前に実行されてしまい、その結果がファイルに残ります。
自分が 3 回以上打ち直したコマンドだけを登録してください。最初から便利そうなものを大量に並べると、名前を思い出せずに結局使わなくなります。
課題
- alias で greet を定義する
- greet を呼び出して hello world を表示する