実践スクリプト作成
完成形を思い浮かべてから書き始めて、手が止まる
実務で使うスクリプトも、いきなり全体を書くわけではありません。手で打って動いた 1 行を土台にして、そこに「渡せるようにする」「確かめてから進む」を足していきます。順番を守れば、途中でどこが壊れているか分からなくなることがありません。
土台はこの 1 行です。まず手元で打って、望む出力が出ることを確かめます。
ターミナル
du -sh /var/log/nginx出たら、これをファイルに移して、対象を外から渡せるようにします。
ターミナル
#!/bin/bash
dir=$1
du -sh "$dir"ここまでで使えるものにはなりましたが、渡し忘れると du -sh "" が走り、読んでも意味の取れないエラーが出ます。
使い方を知らない人が、最初に実行する
自分だけが使うつもりでも、半年後の自分は使い方を忘れています。受け取った値を使う前に、渡されているか、指したものが実在するかを確かめます。
ターミナル
#!/bin/bash
if [[ $# -eq 0 ]]; then
echo "使い方 $0 ディレクトリ名" >&2
exit 1
fi
dir=$1
if [[ ! -d "$dir" ]]; then
echo "ディレクトリがありません $dir" >&2
exit 1
fi
du -sh "$dir"$# は渡された引数の個数です。$0 にはスクリプト自身の名前が入るので、使い方の案内にそのまま置けます。
>&2 はメッセージを標準エラーの側に流す書き方です。こう書いておくと、集計結果だけをファイルに取りたいときに、案内文が混ざりません。exit 1 は「異常で終わった」という合図で、呼び出した側がこの値を見て次の処理を止められます。案内を出しただけで先へ進んでしまわないよう、必ず添えてください。
途中でこけたのに、最後まで走り切る
前半のコマンドが失敗しても、シェルは何事もなかったように次の行へ進みます。空のディレクトリを作ったあと、そこへ集めるはずのファイルが 1 つも無いのに「完了」と出る、といった終わり方をします。
止めたい場所を自分で書くのが基本ですが、行数が増えてきたら先頭に 1 行足す方法もあります。
ターミナル
#!/bin/bash
set -eset -e は「どこかのコマンドが失敗したら、その場でスクリプトを終える」という指定です。書き忘れの保険になりますが、失敗してもよい行まで止めてしまうので、入れたなら全体を通しで動かして確かめてください。
まずは、確かめてから進むという形を手で書けるようにするのが先です。引数の確認と本処理、この 2 つがそろっていれば、実務で読める最小の形になります。
課題
- ファイル数を数える関数を定義する
- 0/2/3 ファイルのディレクトリを用意する
- find と wc -l で各ディレクトリのファイル数を出力する