AWS Certified Generative AI Developer - Professional 資格対策コース
モデルパラメータ調整(Temperature / top-k / top-p)と A/B テスト
このレッスンで学ぶこと 対応試験ドメイン D4 タスク 4.2.4(モデルパラメータ調整と A/B テスト)。Amazon Bedrock の推論パラメータ(Temperature・top-k・top-p・maxTokens)が出力に与える影響を理解し、A/B テストで客観的にパラメータやモデルを選ぶ進め方を身につけます。
解説
生成 AI の出力は、推論時パラメータで「どれだけ確定的か」「どれだけ多様か」を制御できます。試験では「事実回答で揺れをなくしたい」「創造的な文章がほしい」といった要件に対し、適切なパラメータと検証手順を選べるかが問われます。
主要パラメータの意味
| パラメータ | 役割 | 大きくすると | 小さくすると |
|---|---|---|---|
| Temperature | 確率分布の鋭さ(ランダム性) | 多様・創造的・揺れる | 確定的・再現性高い |
| top-p(nucleus) | 累積確率 p までの候補から選ぶ | 候補が広がり多様 | 候補が絞られ安定 |
| top-k | 上位 k 個の候補から選ぶ | 候補が増え多様 | 候補が絞られ安定 |
| maxTokens | 出力の最大トークン数 | 長く生成(コスト増) | 短く打ち切る |
ポイントは次の通りです。Temperature を下げる(0 に近づける)と、同じ入力に対しほぼ同じ確定的な出力になり、事実回答・分類・抽出に向きます。逆に高くすると多様で創造的になり、アイデア出しやコピー生成に向きます。top-p と top-k は候補語彙の絞り込みで、Temperature と併用してランダム性を調整します。
Python
import boto3
client = boto3.client("bedrock-runtime", region_name="us-east-1")
# 事実回答は確定的に
resp = client.converse(
modelId="anthropic.claude-3-5-sonnet-20241022-v2:0",
messages=[{"role": "user", "content": [{"text": "東京都の県庁所在地は?"}]}],
inferenceConfig={"temperature": 0.0, "topP": 0.1, "maxTokens": 64},
)A/B テストで客観的に選ぶ
パラメータやモデルを「感覚」で決めるのは試験的に誤りです。A/B テストで、複数の設定(モデル・パラメータ・プロンプト)を実トラフィックや評価データに当て、品質指標やビジネス指標を比較して選びます。
- 候補 A(例 Temperature 0.2)と候補 B(例 Temperature 0.7)を一定割合のトラフィックに振り分ける
- ユーザー満足度・タスク完了率・コスト・レイテンシなどの指標で比較する
- Amazon Bedrock Model Evaluation で評価データに対する品質を客観計測し、A/B 判断の根拠にできる
- 一度に 1 要素だけ変えるのが原則(複数同時変更だと何が効いたか分からない)
A/B テストは新モデル投入時のカナリアデプロイ(少量トラフィックで様子見)とも相性が良く、リスクを抑えて切り替えられます。
試験で問われるポイント
- 事実回答・分類・抽出は Temperature を低く(決定論的・再現性重視)、創造タスクは高く(多様性重視)。要件と方向を逆にする選択肢がひっかけ
- Temperature を 0 にしても「精度が必ず上がる」わけではない。揺れが減るだけで、根本の品質はモデル適合性やプロンプト・RAG 品質で決まる
- top-p と top-k は候補語彙の絞り込み。Temperature と役割が違う(ランダム性の鋭さ vs 候補集合のサイズ)
- パラメータ・モデル選定は感覚でなく A/B テスト+客観評価で決める。Bedrock Model Evaluation が評価の根拠になる。複数要素を同時に変えないのが鉄則
サービスの使い分け早見表
| やりたいこと | 使うもの | 混同しやすいもの |
|---|---|---|
| 確定的・再現性の高い回答 | Temperature を下げる(0 付近) | maxTokens 調整(長さの制御で揺れには無関係) |
| 多様・創造的な生成 | Temperature を上げる + top-p/top-k 緩める | top-k を 1 に固定(むしろ多様性が消える) |
| 候補語彙の絞り込み | top-p / top-k | Temperature(分布の鋭さの調整) |
| パラメータ・モデルを客観選定 | A/B テスト + Bedrock Model Evaluation | 公開ベンチマーク(自社品質を保証しない) |
まとめ
推論パラメータは出力の確定性と多様性を制御します。Temperature が中心軸で、事実回答は低く、創造タスクは高く設定します。top-p・top-k は候補語彙の絞り込みです。そしてどの設定が良いかは感覚ではなく A/B テストと Bedrock Model Evaluation による客観評価で、一度に 1 要素ずつ変えて検証するのが試験の答えです。
次のステップ
次のクイズレッスンで、パラメータの方向選択と A/B テストの設計を問うシナリオ問題に挑戦しましょう。
関連レッスン
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- オブザーバビリティとモニタリング(pro-observability)
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