分析レポート完成
このレッスンでできるようになること。問いから分析、示唆までを1本のレポートとしてつなげられるようになります。
いよいよ総合制作です。ここで作るのは、グラフを4枚並べただけの資料ではありません。読んだ人が判断できるレポートです。構成は次の4つの部で考えます。
第1部は問いです。何を知りたくてこの分析をしたのかを1文で書きます。「3店舗のうち、来月どこに販促費を寄せるべきか」といった形です。ここが無いレポートは、読み手に「で、何が言いたいの」と思わせます。
第2部はデータの説明です。期間、件数、店舗数、そして掃除でどう扱ったかを書きます。「2026年1月から6月までの明細1240件。金額が空欄だった3件は集計から除外した」。この部が信頼を作ります。
第3部が分析です。ここで初めてグラフと数字が出ます。第6章のダッシュボード4枚と、第7章の前月比や構成比がここに入ります。図には必ずタイトルと軸ラベルを付けます。
第4部が示唆です。分かったことを3つ、事実と解釈を分けて書きます。ここまでが今回の到達点で、次のレッスンでその先の提案まで進みます。
Python
report = {
"question": "図書館の利用はどの月に多いか",
"period": "2026-01 から 2026-06",
}レポートを組み立てるときのコツは、最後から書くことです。示唆を先に書いてしまい、それを支えるために必要な図と数字だけを残します。この順で作ると、資料に無駄な図が入りません。分析していると全部見せたくなりますが、読み手の時間は有限です。使わなかった集計は付録に回すか、思い切って捨てます。
数字の整合も最後に必ず確認します。本文に書いた総売上と、図の合計と、表の合計が一致しているか。この3つがずれているレポートは驚くほど多く、1つでも見つかると全体が疑われます。数字は1か所で計算し、そこから参照する形にしておくのが安全です。今回の演習でも、レポートの各項目を同じ表から作ります。
演習は2段階です。まず準備済みの rows、total、top_store、top_category を使って、確認できた事実を3文にします。次に、そのリストをレポートの findings に組み込みます。_report_data が問い、期間、件数、同じ表からの売上集計を準備するので、その処理は書き直しません。
図書館の報告なら、文章を作って辞書の項目へ入れる形は次のようになります。
Python
report = {"subject": "図書館", "notes": []}
visitor_count = 80
notes = []
notes.append(f"来館者は {visitor_count} 人です")
report["notes"] = notesappend で1文ずつ追加し、report["notes"] = notes でリスト全体を辞書に入れています。演習では事実3文だけを採点し、増減の原因などの解釈は別に検討します。
要件
- 集計と question、rows、period、total、by_store の組立ては _report_data に任せる
- findings に「分析対象は {rows} 件、総売上は {total} 円です」を追加する
- 次に「売上が最も大きい店舗は {top_store} です」を追加する
- 最後に「売上が最も大きいカテゴリは {top_category} です」を追加する
- 3文のリストを report["findings"] に代入してレポートへ組み込む