条件で抽出する
このレッスンでできるようになること。条件式で行を絞り込めるようになります。SQL の WHERE にあたる操作です。
「1万円以上の売上だけを見たい」という絞り込みは、分析でいちばん多く出てくる操作です。SQL を学んだ方は次の文を見たことがあるはずです。
SQL クエリ
SELECT * FROM sales WHERE 金額 >= 10000;pandas で同じことをするのがブールインデックスです。まず条件式を書きます。
Python
import pandas as pd
df = pd.read_csv("sales.csv")
mask = df["金額"] >= 10000
big = df[mask]df["金額"] >= 10000 は1つの値ではなく、行の数だけ True と False が並んだ Series を返します。これをマスクと呼びます。そのマスクを df[...] に渡すと、True の行だけが残った DataFrame が返ります。SQL の WHERE が1文で書けるのに対し、pandas は「条件を作る」と「条件で絞る」の2段階に分かれている、と考えると分かりやすくなります。
慣れてきたら1行にまとめて df[df["金額"] >= 10000] と書きます。実務ではこの形をよく見ます。
使える比較は >= <= > < == != の6つです。文字列にも使えるので df[df["店舗"] == "渋谷店"] で渋谷店だけが残ります。等しいかどうかは = ではなく == である点に注意してください。= は代入の記号です。
いくつかの値のどれかに当てはまるかを見たいときは isin を使います。df[df["店舗"].isin(["渋谷店", "横浜店"])] は SQL の IN と同じで、2店舗の行が残ります。
絞り込んだ結果は新しい DataFrame です。件数を数えるなら len()、合計を出すなら ["金額"].sum() と続けられます。この演習では、金額での絞り込みと店舗での絞り込みの両方を書きます。
要件
- 金額が10000以上という条件で行を絞る
- その件数を big_count に、金額の合計を big_total に int で入れる
- 店舗が渋谷店の行を絞り、その件数を shibuya_count に int で入れる
入出力例
filter_sales("売上日,店舗,商品名,カテゴリ,数量,金額
2026-01-05,渋谷店,白磁のマグカップ,食器,2,3600
2026-01-06,横浜店,鉄のフライパン,調理器具,1,7800
2026-01-07,大宮店,積み重ね収納ボックス,収納,3,4500
2026-01-08,渋谷店,木製カッティングボード,調理器具,1,4200
2026-01-09,横浜店,白磁のマグカップ,食器,4,7200
2026-02-03,渋谷店,鋳物ホーロー鍋,調理器具,1,16800
2026-02-04,大宮店,白磁のマグカップ,食器,5,9000
2026-02-05,渋谷店,布製収納バスケット,収納,2,3000
") → {"big_count":1,"big_total":16800,"shibuya_count":4}
filter_sales("売上日,店舗,商品名,カテゴリ,数量,金額
2026-01-05,渋谷店,白磁のマグカップ,食器,2,3600
2026-01-06,横浜店,鉄のフライパン,調理器具,1,7800
2026-01-07,大宮店,積み重ね収納ボックス,収納,3,4500
2026-01-08,渋谷店,木製カッティングボード,調理器具,1,4200
") → {"big_count":0,"big_total":0,"shibuya_count":2}