AIへの指示の出し方:プロンプト入門
プロンプト改善コンサルティング:問題特定から改善提案までの流れ
返ってきた文章を読んで「何か違う」と思い、プロンプトに一行足す。また違う気がして、今度は別の一行を足す。3 回繰り返したころには、プロンプトは長くなり、最初は出ていたはずの良さも消えています。
違和感のまま手を動かすと、こうなります。直す前に必要なのは、何が足りないのかを言葉にする作業です。
上から順に疑う
期待外れの原因は、たいてい次の 3 つのどこかにあります。しかも順番があり、上から潰したほうが早く済みます。
上ほど影響が広いからです。何をさせたいかが曖昧なままトーンだけを直しても、返ってくる文の中身は変わりません。逆に指示を具体にした瞬間、気になっていたトーンの問題まで一緒に消えることがあります。
不満を、一文にしてから直す
診断の前に、いま何が不満なのかを一文で書きます。「短い」「硬い」「ずれている」のどれなのか。これを書けないまま手を入れると、直したのかどうかも判定できません。
たとえば新商品の加湿器について「SNS 投稿用のキャッチコピーを考えてください」と頼んで、当たり障りのない案が並んだとします。不満を一文にすると「誰に向けた言葉なのかが決まっていないので、刺さらない」になります。原因は 2 番目、相手と目的です。そこだけを足します。
プレーンテキスト
# 相手
寝室の乾燥が気になるが、動作音がうるさいのは嫌だという 30 代の共働き夫婦
# 目的
X に投稿し、商品ページへのリンクを踏んでもらう
# 伝える中身
- 動作音 15dB
- UV-C ライトで 99% 除菌役割やトーンには手を付けていません。それでも案の質は変わります。1 か所ずつ直す理由は、こうして「効いたのはどこか」を残すためです。
診断は、足すためだけのものではありません。何度も直したプロンプトには、「簡潔に」と「詳しく説明して」のように、後から足した条件どうしがぶつかっている箇所がよくあります。こういうときは、どちらかを消すのが正しい直し方です。長くなったプロンプトを一度上から読み、いま効いていない行を削るだけで戻ることもあります。
直した理由が、次の仕事に持ち越せる
ここで「相手を書いていなかったから刺さらなかった」と言語化できていれば、次に別の商品の依頼が来たときも、同じところから手をつけられます。言い換えだけで乗り切ると、この持ち越しが起きません。
うまくいかないプロンプトを直すのは、下手だからではありません。頭の中にある前提のうち、どれを渡し忘れていたかを探す作業です。渡し忘れは誰にでもあります。
復習ミニクイズ
ある企業の広報担当者が「新サービスの紹介記事を書いてください」というプロンプトをAIに送りましたが、出力された内容が一般的すぎて、自社サービスの独自の強みが全く反映されていませんでした。この場合、レッスンの内容に基づいた最も効果的な改善アプローチはどれですか?