AIへの指示の出し方:プロンプト入門
プロンプト改善コンサルティング:問題特定から改善提案までの流れ
この回でやること
プロンプト改善のプロが実践する、問題特定から改善提案までの流れを詳しく解説。具体的なBefore/After例を通じて、ChatGPTなどの生成AIから高品質な回答を引き出すための構造化テクニックとコンサルティング視点を学びます。
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- 最後にクイズ 1 問
返ってきた文章を読んで「何か違う」と思い、プロンプトに一行足す。また違う気がして、今度は別の一行を足す。3 回繰り返したころには、プロンプトは長くなり、最初は出ていたはずの良さも消えています。
違和感のまま手を動かすと、こうなります。直す前に必要なのは、何が足りないのかを言葉にする作業です。
上から順に疑う
期待外れの原因は、たいてい次の 3 つのどこかにあります。しかも順番があり、上から潰したほうが早く済みます。
上ほど影響が広いからです。何をさせたいかが曖昧なままトーンだけを直しても、返ってくる文の中身は変わりません。逆に指示を具体にした瞬間、気になっていたトーンの問題まで一緒に消えることがあります。
不満を、一文にしてから直す
診断の前に、いま何が不満なのかを一文で書きます。「短い」「硬い」「ずれている」のどれなのか。これを書けないまま手を入れると、直したのかどうかも判定できません。
たとえば新商品の加湿器について「SNS 投稿用のキャッチコピーを考えてください」と頼んで、当たり障りのない案が並んだとします。不満を一文にすると「誰に向けた言葉なのかが決まっていないので、刺さらない」になります。原因は 2 番目、相手と目的です。そこだけを足します。
プレーンテキスト
# 相手
寝室の乾燥が気になるが、動作音がうるさいのは嫌だという 30 代の共働き夫婦
# 目的
X に投稿し、商品ページへのリンクを踏んでもらう
# 伝える中身
- 動作音 15dB
- UV-C ライトで 99% 除菌役割やトーンには手を付けていません。それでも案の質は変わります。1 か所ずつ直す理由は、こうして「効いたのはどこか」を残すためです。
診断は、足すためだけのものではありません。何度も直したプロンプトには、「簡潔に」と「詳しく説明して」のように、後から足した条件どうしがぶつかっている箇所がよくあります。こういうときは、どちらかを消すのが正しい直し方です。長くなったプロンプトを一度上から読み、いま効いていない行を削るだけで戻ることもあります。
直した理由が、次の仕事に持ち越せる
ここで「相手を書いていなかったから刺さらなかった」と言語化できていれば、次に別の商品の依頼が来たときも、同じところから手をつけられます。言い換えだけで乗り切ると、この持ち越しが起きません。
うまくいかないプロンプトを直すのは、下手だからではありません。頭の中にある前提のうち、どれを渡し忘れていたかを探す作業です。渡し忘れは誰にでもあります。