AIへの指示の出し方:プロンプト入門
制約条件と出力フォーマット指定:AIの回答を思い通りにコントロールする
300 文字と書いたのに、520 文字で返ってくる
文字数の指定は、思ったほど守られません。「300 文字以内」と書いても 500 文字を超えることがありますし、「200 文字程度」なら 350 文字でも AI にとっては程度の範囲です。
AI は文章を書きながら、残りの文字数を数えているわけではありません。数えるのではなく、そろそろ書き終わりそうなあたりで文章を締めています。だから字数の指定は、書いた値そのものではなく「短めか長めか」という方向としてしか効きません。
確実に効かせたいなら、字数ではなく、数えられる単位に置き換えます。
- 300 文字以内 → 箇条書きで 3 項目、1 項目 1 文
- 短めに → 見出しを付けず、段落 2 つ
- 長すぎないように → 表 1 枚、行数は 5 行
項目の数や行の数は、AI が書きながら数えられます。字数と違って、ほぼそのまま守られます。
形の指定は、字数よりも中身を変える
出力の形を決めると、字数の制御より大きな副作用があります。形が決まった時点で、書く内容まで決まるからです。
プレーンテキスト
新型スマートフォン「A-Phone 15」の紹介記事を作ってください。
読み手は、機械が苦手な 50 代以上の方です。
「解像度」「mAh」のような専門用語は使わず、日常の言葉に置き換えてください。
出力は次の形にしてください。
1. キャッチコピー(1 行)
2. 特徴(3 項目の箇条書き、1 項目 1 文)
3. 従来モデルとの比較表(列は 機能 / 従来機 / 新型 の 3 つ)「3 項目」と決めた時点で、AI は挙げる特徴を 3 つに絞る作業を始めます。「3 列の表」と決めた時点で、比較の軸を探しにいきます。形式の指定は見た目を整えるための指示ではなく、中身の作り方を決める指示です。
どの形で受け取るかは、次にそれをどこへ貼るかで決めてください。資料に貼るなら Markdown、表計算に入れるなら CSV、プログラムで読むなら JSON です。貼り先を決めずに「見やすくして」と頼むと、また解釈が割れます。
「〜しないでください」は効きにくい
禁止の指示は、肯定の指示より弱く効きます。「絵文字を使わないでください」と書いたのに絵文字が出てくるのは、禁止した言葉そのものがプロンプトの中にあり、その語が続きに出やすくなってしまうためです。
禁止したいことは、代わりに何をするかへ書き換えてください。「専門用語を使わないで」ではなく「中学生が知っている言葉だけを使って」。「言い訳を書かないで」ではなく「結論から書き始めて」。
どうしても禁止の形で書きたいときは、置く場所を変えます。禁止事項をプロンプトの冒頭ではなく、いちばん最後、出力が始まる直前に置くと守られやすくなります。長い本文をはさむと、前に書いた条件ほど薄まるからです。
復習ミニクイズ
AIに「新製品の比較」を依頼し、その結果をそのまま資料作成に活用したい場合、最も効果的な「制約条件」と「出力フォーマット」の組み合わせはどれですか?