ゆめさくエンジニア研究所
講師インタビュー2026.08.2712分で読めます

ゆめさくエンジニア メンターインタビュー──「否定しない」から始める。上メンターが、できたことより先に"続けていること"を認める理由

ゆめさく研究所 編集部

塾と予備校で人を見てきたメンターが、オンライン30分の使い方を話しています。進まなかった週も認めるところから始め、次の一週間でやることを決めて終わる。

目次9項目
  1. 塾・予備校のマネージャーから、ITスクールの立ち上げへ
  2. メンタリングは、オンラインで30分。学習の道筋と、キャリアの話
  3. メンタリングで大事にしている5つのこと
  4. ① まず、否定しない
  5. ② 褒める──できたことを、その場で
  6. ③ 認める──進まなかった時間も含めて
  7. ④ 成長を「認識」してもらう
  8. ⑤ この時間の中でも、何かひとつ持ち帰ってもらう
  9. さいごに、受講を迷っている方へ

塾・予備校のマネージャーから、ITスクールの立ち上げへ

田中まほ
田中まほゆめさく広報
本日はよろしくお願いします。まずは、うえさんのこれまでの経歴を教えていただけますか?
上メンター
よろしくお願いします。上と申します。もともとは塾の講師で、そのあと予備校のマネージャー をしていました。
田中まほ
田中まほゆめさく広報
IT分野が最初ではないんですね。
上メンター
そうなんです。教える仕事のほうが先 で、そこからITスクールの立ち上げに携わる ようになりました。合わせると、20年以上ずっと教える現場にいる ことになります。
田中まほ
田中まほゆめさく広報
20年、ですか。
上メンター
気づいたら、という感じですね(笑)。ただ、扱う科目は変わっても、人が学ぶときに起きることはあまり変わらない というのが正直な実感です。
田中まほ
田中まほゆめさく広報
変わらない、というのは。
上メンター
つまずく場所も、やめたくなるタイミングも、だいたい似ている んですよ。
田中まほ
田中まほゆめさく広報
マネージャーというお立場だと、教える以外の部分も見られていたのでは。
上メンター
そうですね。授業の中身と同じくらい、どうやって続けてもらうかを考える仕事 でした。
上メンター
受験でも、成績が伸びない一番の理由は、途中で来なくなることなんです 。逆に言うと、続いている人は、ペースが遅くてもいつか届く。その順番を、そこで叩き込まれた 感覚があります。
田中まほ
田中まほゆめさく広報
いまのメンタリングにも、そのまま効いていそうですね。
上メンター
効いていると思います。ここからお話しする5つも、結局は同じことを言っているので。

メンタリングは、オンラインで30分。学習の道筋と、キャリアの話

田中まほ
田中まほゆめさく広報
そもそも、ゆめさくのメンタリングというのはどんな時間なんでしょう。
上メンター
オンラインで、30分ほどお話しする時間 です。
田中まほ
田中まほゆめさく広報
授業とは、役割が違うんですね。
上メンター
違いますね。授業が「進める時間」だとしたら、メンタリングは「立て直す時間」に近いと思っています。
上メンター
学習って、うまくいっているときはメンターがいなくても進むんですよ。止まったとき、迷ったとき、やめようかなと思ったときに、何が起きるか 。そこがメンタリングの本番だと思っています。
田中まほ
田中まほゆめさく広報
実際、どんな相談が多いですか?
上メンター
大きく2つあります。ひとつは学習の進め方 ですね。何から手をつければいいか、どのくらいのペースでやればいいか、というところ。学習の道筋の立て方と、続け方 は、ずっとやってきた部分なので、そこは具体的にお話しできます。
上メンター
もうひとつがキャリアの相談 です。IT系の学校でマネージャーもしていた ので、そのあたりは詳しいほうだと思います。
田中まほ
田中まほゆめさく広報
技術の質問だけではないんですね。
上メンター
全然違いますね。「未経験から本当に転職できるのか」「いまの仕事と両立できるのか」「どのくらいの期間を見ておけばいいのか」。このあたりは、かなりよく聞かれます。
上メンター
こういう不安って、抱えたまま学習しても、ずっと手元に残る んですよね。先が見えないまま走っているような状態になるので。だったら、早い段階で一度話しておいたほうがいいと思っています。
田中まほ
田中まほゆめさく広報
30分というのは、短くはないですか?
上メンター
短いです(笑)。だからその30分で何を返すかは、かなり考えています 。そこは5つ目のお話につながるので、後ほど。

メンタリングで大事にしている5つのこと

田中まほ
田中まほゆめさく広報
メンタリングをするうえで、大事にしていることを教えてください。
上メンター
5つあります。順番にお話ししますね。

① まず、否定しない

上メンター
1つ目は、否定しないこと です。ここは一番最初に置いています。
田中まほ
田中まほゆめさく広報
なぜ、一番最初なんでしょう。
上メンター
一度否定されると、その次から本当のことを話してもらえなくなる からです。
上メンター
たとえば「今週あまり進みませんでした」と言ってくださったときに、こちらが少しでも残念そうな顔をしたら、次の週からは「まあまあ進みました」に変わります。それ以降は、実際に何が起きているのか分からなくなる んですよね。
田中まほ
田中まほゆめさく広報
言いづらいことほど、聞けなくなってしまう。
上メンター
そうなんです。メンタリングは、正直に話してもらえないと成立しない 時間なので。だから、何を言われてもまず受け取るところから始めます。
田中まほ
田中まほゆめさく広報
間違いを指摘しないわけではないですよね?
上メンター
指摘はします。否定と訂正は、別のもの だと思っていて。「それは違います」ではなくて、「そう考えたのはどこからですか?」から入るようにしています。
上メンター
そうすると、たいていその人なりの筋道がある んですよ。途中まで合っていることも多い。そこを飛ばして結論だけ直すと、直った理由が本人に残らない ので。

② 褒める──できたことを、その場で

上メンター
2つ目は、褒めること です。
田中まほ
田中まほゆめさく広報
シンプルですが、意識されているんですね。
上メンター
はい。ただ、褒め方には気をつけています 。「すごいですね」だけだと、実は何も伝わらないんですよ。
田中まほ
田中まほゆめさく広報
嬉しくはありますが。
上メンター
嬉しいんですけど、その場で消えてしまう んですよね。何がよかったのかが分からないので、次に再現できない。
上メンター
なので、できるだけ具体的に、その場で言う ようにしています。「先週詰まっていたところを、今日は自分で解決していましたよね」とか。何ができるようになったのかを、こちらが名指しする イメージです。
田中まほ
田中まほゆめさく広報
結果が出ていないときは、褒めにくくないですか?
上メンター
そこは結果ではなく、やったことを見る ようにしています。うまくいかなかった週でも、調べた、試した、聞いてくれた、というのは全部やったこと なので。

③ 認める──進まなかった時間も含めて

上メンター
3つ目は、認めること です。褒めることとは、少し分けて考えています。
田中まほ
田中まほゆめさく広報
分けているんですね。違いはどこにありますか?
上メンター
褒めるのは、できたことに対して。認めるのは、できていない時間も含めて 、という感じでしょうか。
上メンター
学習って、ずっと右肩上がりにはならないんですよ。仕事が忙しい週もあるし、体調が悪い週もある。そこで「今週は何もできませんでした」と言ってくださった方に、まず必要なのは褒め言葉ではない と思っていて。
田中まほ
田中まほゆめさく広報
では、何を伝えるんですか。
上メンター
そういう週があるのは普通だ、ということ ですね。20年この仕事をしていますが、最初から最後まで一定のペースで進んだ方は、ほとんどいない んですよ。むしろ、そのほうが例外です。
上メンター
止まった週に責められると、次はメンタリング自体に来づらくなる んです。そうなると、そのまま離れてしまう。続いてさえいれば、進みはあとから戻せる ので。
進みはあとから戻せる上メンターの話。学習って、ずっと右肩上がりにはならない。仕事が忙しい週もあるし、体調が悪い週もある。「今週は何もできませんでした」と言ってくださった方に対して、そういう週があるのは普通だ、ということ。止まった週に責められると、次はメンタリング自体に来づらくなり、そのまま離れてしまう。続いてさえいれば、進みはあとから戻せる。線は模式で、目盛りや期間は無い。進みはあとから戻せる続いてさえいれば仕事が忙しい週体調が悪い週「今週は何もできませんでした」そういう週があるのは普通だ止まった週に責められるとそのまま離れてしまう上メンター
上メンターの話。

④ 成長を「認識」してもらう

上メンター
4つ目は、成長を実感してもらうこと です。ここが、たぶん一番メンターの仕事らしい部分だと思っています。
田中まほ
田中まほゆめさく広報
といいますと。
上メンター
自分の成長って、自分ではほとんど見えない んですよ。毎日少しずつ変わっているので、変化として感じられない。気づけるのは、離れて見ている側だけ なんです。
田中まほ
田中まほゆめさく広報
だから、こちらから伝える必要がある。
上メンター
そうです。1か月前に何を聞いていたかを、私が覚えておく ようにしています。「最初の頃、ここで止まっていましたよね」と伝えると、本人が初めて自分の変化に気づく ことがあって。
田中まほ
田中まほゆめさく広報
具体的には、どんなことを認識してもらうんですか?
上メンター
3つあります。頑張りや努力始めたこと 、そして継続していること です。
田中まほ
田中まほゆめさく広報
「始めたこと」も、成長に入るんですね。
上メンター
入ると思っています。やろうと思って、実際に申し込んで、時間を確保する。ここまでで、もうかなりのことをやっている んですよ。ただ、始めてしまうと本人はそれを当たり前だと思うようになる。
上メンター
継続も同じです。「まだこれしかできていない」と言う方は多いんですけど、続けていること自体が結果 なので。そこは、こちらが何度でも言葉にして返すようにしています。

⑤ この時間の中でも、何かひとつ持ち帰ってもらう

上メンター
5つ目は、メンタリングの時間そのものを、有意義なものにすること です。先ほどの、30分をどう使うかという話ですね。
上メンター
話を聞いて、励まして終わり、にはしたくないんですよね。この時間の中でも成長してほしい と思っていて。
田中まほ
田中まほゆめさく広報
相談を聞く時間、ではないんですね。
上メンター
それだけだと、その場は気持ちが軽くなっても、次の週に同じ状態で戻ってきてしまう ので。なので、終わるときには何かひとつ、持って帰れるものがある状態 を目指しています。
田中まほ
田中まほゆめさく広報
たとえば、どんなものですか?
上メンター
よくやるのは、次の1週間で何をやるかを、必ず一緒に決めてから終わる ことですね。「勉強を頑張る」ではなくて、「この日にここまでやる」というところまで具体的にします。
上メンター
あとは、詰まったときの調べ方を、その場で一緒にやってみる こともあります。答えをお渡しするより、そのほうが次に効くので。
上メンター
30分を使ってもらっている以上、来る前と後で何かが変わっていないと意味がない と思っているので。そこは毎回意識しています。

さいごに、受講を迷っている方へ

田中まほ
田中まほゆめさく広報
最後に、受講を迷われている方へメッセージをお願いします。
上メンター
「続けられるだろうか」と不安に思われている方が多いと思うんですけど、続けられないときがあるのは、当たり前 なんです。
上メンター
ここまでお話ししてきたことって、結局ぜんぶ「やめないでいられる状態をつくる」ための話なんですよね。否定しないのも、認めるのも、成長を伝えるのも。
上メンター
一人でやっていると、進んでいないことにしか目がいかなくなる んです。そこを見る役を、私たちがやります。変化に気づく係がいる と思って、来ていただけたら嬉しいです。
田中まほ
田中まほゆめさく広報
本日は貴重なお話をありがとうございました。
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