IDS/IPSと多層防御

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IDS/IPS入門

IDS/IPSと多層防御

何重にも守る 〜検知と防御〜

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目次

今日の流れ

1. ファイアウォールの復習とその限界

2. IDS 侵入の検知

3. IPS 侵入の防御

4. WAFと多層防御の考え方

5. まとめと振り返り

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IDS/IPS入門 - イントロ

今日のゴール

この時間で身につけてほしいことです。

  • ファイアウォールだけでは不十分だと分かる
  • IDS(侵入検知)の役割が分かる
  • IPS(侵入防御)の役割が分かる
  • IDSとIPSの違いを説明できる
  • 多層防御という考え方をイメージできる
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IDS/IPS入門 - イントロ

復習 ファイアウォールとは

前回学んだファイアウォールを思い出すと、IDS/IPSの位置づけが分かりやすくなります。

  • 通信の出入口に立つ「関所」だった
  • 送信元や宛先ポートを見て仕分けた
  • ルールに合う通信だけを通した
  • 合わない通信はその場で遮断した
  • あくまで「許可・遮断のルール」での判断だった
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IDS/IPS入門 - イントロ

それだけでは不十分

ファイアウォールを通り抜けてくる攻撃もあります。関所をすり抜ける相手への備えが要ります。

許可した通信に紛れる
  • Web通信は普段から許可
  • その中に攻撃を混ぜられる
中身までは見ない
  • 荷札(IPやポート)は見る
  • 荷物の中身までは確認しない
通った後を見張れない
  • 関所を通った後は素通り
  • 異常な動きに気づけない
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IDS/IPS入門 - イントロ

関所を通り抜ける攻撃

正規の通信に見せかけて関所を通ると、ファイアウォールは止められません。だから追加の見張りが要ります。

  • 攻撃者は許可された通信の形をまねる
  • 荷札が正しければ関所は通してしまう
  • 中身を見て「おかしさ」に気づく仕組みが必要
  • それがIDSやIPSの出番になる
  • ファイアウォールと役割を分担して守る
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IDS/IPS入門 - 検知

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第2部 IDS 侵入を検知する

異常に気づいて知らせる

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IDS/IPS入門 - 検知

IDS とは

通信を見張り、怪しい兆候を見つけたら知らせてくれる仕組みです。

IDS(Intrusion Detection System / 侵入検知システム)

ネットワークやサーバーの通信を監視し、攻撃や不正の兆候を見つけたら管理者に知らせる仕組み。建物に置く「防犯カメラと警報」のように、異常を検知して通報する役割。

通信を常に見張る防犯カメラ役

攻撃や異常の兆候を見つける

見つけたら管理者へ警報を出す

通信そのものは止めない(知らせるだけ)

気づくことに専念する

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IDS/IPS入門 - 検知

検知の2つの仕組み

IDSが「怪しい」と判断するやり方には、大きく2通りあります。

シグネチャ型 / アノマリ型

シグネチャ型は既知の攻撃パターン(手口の指名手配書)と照合して見つける。アノマリ型は普段と違うふるまい(いつもと違う動き)を異常として見つける。

シグネチャ型は既知の手口と照合する

指名手配書と顔を見比べるイメージ

アノマリ型は普段との差で気づく

いつもと違う動きを異常とみなす

両方を組み合わせると見逃しが減る

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IDS/IPS入門 - 検知

IDSの置き場所

どこを見張るかで、2つのタイプに分かれます。役割の違いを押さえましょう。

ネットワーク型
  • 通信の流れを見張る
  • ネット全体を広く監視
ホスト型
  • 1台のサーバーを見張る
  • ログやファイルの変化を監視
組み合わせ
  • 広い監視と狭い監視を併用
  • 死角を減らせる
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IDS/IPS入門 - 防御

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第3部 IPS 侵入を防ぐ

検知して、その場で止める

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IDS/IPS入門 - 防御

IPS とは

IDSが「気づいて知らせる」のに対し、IPSは「気づいて自分で止める」仕組みです。

IPS(Intrusion Prevention System / 侵入防御システム)

攻撃の兆候を検知したら、その通信をその場で自動的に遮断する仕組み。警報を鳴らすだけでなく、シャッターを下ろして侵入そのものを食い止める警備員のような役割。

攻撃を検知したら自動で遮断する

通信の通り道に置いて止める

知らせるだけでなく実際に防ぐ

対応が速く被害を抑えやすい

判断を誤ると正常な通信も止まる

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IDS/IPS入門 - 防御

IDSとIPSの違い

検知までは同じですが、その後の動きが正反対です。「知らせる」か「止める」かが分かれ目です。

IDS(検知)

  • 異常を見つけて知らせる
  • 通信は止めない
  • 防犯カメラと警報のイメージ
  • 誤検知でも実害は出にくい

IPS(防御)

  • 異常を見つけてその場で止める
  • 通信の通り道に置く
  • シャッターを下ろす警備員のイメージ
  • 速く防げるが誤遮断に注意
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IDS/IPS入門 - 防御

ファイアウォール・IDS・IPSの比較

3つは役割が重なりつつも違います。何を見て、どう動くかで整理します。

見るもの
動き

ファイアウォール

IPやポート(荷札)

ルールで許可・遮断

IDS

通信の中身・ふるまい

異常を検知して通報

IPS

通信の中身・ふるまい

異常を検知して遮断

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IDS/IPS入門 - 多層防御

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第4部 WAFと多層防御

何重にも守る

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IDS/IPS入門 - 多層防御

WAF とは

Webアプリに特化した守りで、入力フォームなどを狙う攻撃を防ぎます。

WAF(Web Application Firewall)

WebサイトやWebアプリに届くリクエストの中身を調べ、フォーム入力などを悪用する攻撃を防ぐ仕組み。Web専用の門番として、アプリへの不正なリクエストをはじく。

Webアプリ向けに特化した守り

リクエストの中身まで調べる

入力欄を悪用する攻撃を防ぐ

ファイアウォールより上の層を守る

アプリの前に置く専用の門番

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IDS/IPS入門 - 多層防御

多層防御(縦深防御)

1つの壁に頼らず、何重もの守りを重ねる考え方です。

多層防御(縦深防御 / Defense in Depth)

1つの対策だけに頼らず、入口・通信・端末・アプリと、複数の守りを層のように重ねる考え方。1枚の壁が破られても、次の壁が被害を食い止める。

守りを1枚に頼らない

入口・通信・端末・アプリを重ねて守る

1つ破られても次が止める

お城の堀・石垣・天守のイメージ

被害が奥まで届きにくくなる

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IDS/IPS入門 - 多層防御

何重もの守りの全体像

入口から内側まで、役割の違う守りが重なって全体を守ります。

多層防御
入口の守り
ファイアウォール(関所)
WAF(Web専用の門番)
通信の見張り
IDS(検知して通報)
IPS(検知して遮断)
運用の守り
SOCによる24時間監視
ログの分析と対応
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IDS/IPS入門 - 多層防御

SOC 監視の役割

仕組みを置いても、見て対応する人がいて初めて守りが回ります。その中心がSOCです。

集めて見張る
  • 各機器のログを集約
  • 24時間体制で監視
異常に対応する
  • 警報を受けて調査
  • 本物の攻撃か見極める
改善につなげる
  • 対応の記録を残す
  • 次の守りに反映する
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IDS/IPS入門 - 多層防御

守りの層と侵入の届きにくさ(イメージ)

守りを重ねるほど、攻撃が奥まで届きにくくなります。あくまでイメージです。

95 防げる割合(イメージ)765738190
40防げる割合(イメージ)
70防げる割合(イメージ)
92防げる割合(イメージ)
守り1層
守り2層
守り3層以上

出典: 守りの層数と防御力の傾向を示す概念図(概算)

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IDS/IPS入門 - まとめ
クイズ

振り返りクイズ

今日の内容を確認しましょう。

攻撃を検知したら「その場で自動的に通信を遮断する」のはどれ?

A
IDS
B
IPS
C
ホワイトリスト
D
アノマリ型
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IDS/IPS入門 - まとめ
答え

振り返りクイズ 解答

攻撃を検知したら「その場で自動的に通信を遮断する」のはどれ?

A
IDS
B
IPS
C
ホワイトリスト
D
アノマリ型

検知して自動で遮断するのはIPS(侵入防御システム)です。IDSは異常を検知して管理者に知らせるだけで、通信そのものは止めません。「知らせる」のがIDS、「止める」のがIPSと覚えましょう。

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IDS/IPS入門 - まとめ

質疑・次回予告

今日のまとめと、次に学ぶテーマです。質問があればここで受け付けます。

今日のおさらい
  • IDSは検知して知らせる
  • IPSは検知して止める
  • 守りは何重にも重ねる
次回予告
  • 脆弱性管理とパッチ 〜穴をふさぎ続ける〜
  • 守りの「穴」をふさぎ続ける運用を学ぶ
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守りは1枚の壁では足りない。関所(ファイアウォール)を抜けてくる相手には、検知のIDSと防御のIPSを重ねる。何重もの守りこそが、奥まで攻撃を届かせない一番の備えになる。

IDS/IPS入門

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