3秒でわかる
処理の流れを担当者ごとの帯に分けて描くフロー図。誰がどの作業を持ち、どこで受け渡しが起きるのかを、順番と一緒に一枚で示せます。
もう少し詳しく
どういうものか
スイムレーンは、フロー図を横 (または縦) の帯に区切り、帯ごとに担当を割り当てた図です。プールの競泳レーンに似た見た目からこの名前が付いています。1 つの箱は 1 つの作業で、置かれた帯がその作業の担当を表します。
利用者 | [申込む] --------------> [結果を受け取る]
| ^
受付 | [内容を確認] --> [審査へ回す] |
| |
審査担当 | [可否を判定] --+なぜ必要か
普通のフロー図は「何が起きるか」しか書けません。実際の業務で揉めるのは、処理の順番より「そこは誰の担当か」です。帯に分けて描くと、担当の受け渡しが線の本数として目に見えます。帯をまたぐ矢印が多い設計は、それだけ連絡と待ち時間が発生します。
システム設計でも同じ使い方をします。利用者、フロントエンド、API、データベースを帯にすると、どの層に処理が偏っているかが分かります。
具体例
会員登録の流れを 3 レーンで描くと、下記のように整理できます。
| レーン | 担当する作業 |
|---|---|
| 利用者 | フォーム入力、確認メールのリンクを押す |
| Web アプリ | 入力チェック、仮登録、確認メール送信 |
| メール基盤 | 送信、到達結果の通知 |
この形にすると、確認メールが届かないときに見る場所が 2 つに絞れます。
つまずきやすいところ
レーンを増やしすぎると読めなくなります。5 本を超えたら、粒度が細かすぎるか、図を分けるべきです。
もうひとつ、レーンに「部署名」と「システム名」を混ぜると意味が濁ります。人の担当を描く図と、システムの責務を描く図は別物なので、1 枚の中では揃えます。
分岐も描きすぎに注意が要ります。ひし形の判断を並べるほど、担当の受け渡しという本来の見どころが埋もれます。例外処理まで 1 枚に詰め込まず、正常な流れを描いた図と、例外だけを描いた図に分けるほうが伝わります。
似た用語との違い
誰の作業かを問題にしたいときはスイムレーン、呼び出しの順番やタイミングを詰めたいときはシーケンス図が向きます。
覚え方
帯をまたぐ矢印の本数が、そのまま引き継ぎの回数です。業務の改善案を考えるときは、まず矢印が一番多く行き来している 2 レーンの間を疑うと当たりが早くなります。