3秒でわかる
Agent Loopとは、AIエージェントが「状況を見る→次の行動を決める→ツールを使う→結果を受け取る」を、仕事が終わるまで繰り返す仕組みです。
30秒図解
もう一歩わかる図解
注文101を2周で変更する流れ
続行・完了・停止の分岐
Agent Loopをたとえると?
修理担当者が、機械を見る、直す場所を決める、工具を使う、動作を確かめる、という作業を直るまで繰り返す流れに似ています。
実際にはこう使います
もう少し詳しく
AIエージェントが現在の入力と状態から次の行動を選び、ツール結果や引き継ぎを状態へ加えて再びLLMを呼び、最終回答または停止条件まで反復する実行サイクルです。
1周で起きること
Agent Loopは、LLMを何度も呼ぶだけの処理ではありません。毎周、現在の依頼、これまでの履歴、直前のツール結果をLLMへ渡し、次に何をするかを選ばせます。
基本の1周は次の4段階です。
1. 現在の状態を観察する
2. LLMが次の行動を決める
3. ツールを実行する
4. 結果を状態へ追加する
ツール結果を追加して次の周へ進むため、2周目の判断は1周目より新しい情報を使えます。このフィードバックが、単発のチャットとAgent Loopの大きな違いです。
問い合わせ対応を2周させる
「注文101を確認して、発送前なら住所を変更して」という依頼を考えます。
1周目では、LLMが注文検索を選び、ツールが「注文101は発送前」と返します。2周目では、その結果を含む状態から住所変更を選びます。変更ツールが「更新済み」と返したら、最終回答を作って終了します。
ここでは注文101という同じ対象が、検索結果と更新結果の両方に現れます。最初から更新を決め打ちせず、1周目の事実を2周目の判断へ戻すことが重要です。
ループが分岐する場所
LLMの出力によって次の処理が変わります。
| LLMの出力 | 次にすること |
|---|---|
| ツール呼び出し | 引数と権限を確認して実行し、結果を次の周へ渡す |
| 別エージェントへの引き継ぎ | 担当と入力を更新して、次の周へ進む |
| 最終回答 | 結果を返してループを終える |
| 不正な出力や失敗 | 再試行、停止、人への確認のいずれかへ進む |
つまり、輪はいつも同じ経路を回るわけではありません。毎周の出力を分類し、続行か終了かを決める制御が必要です。
終了条件を先に決める
「LLMが終わったと言うまで」だけでは、同じ検索や編集を繰り返す可能性があります。実装では、複数の終了条件を組み合わせます。
OpenAI Agents SDKでも、最終出力なら終了、ツール呼び出しやhandoffなら結果を加えて再実行し、max_turnsを超えた場合は例外にする流れが示されています。
たとえば最大4turnと決めた実行では、3turn目のツール結果を次へ渡せても、4turnを超えては続けません。数字は仕事の難しさと費用に合わせて決めますが、上限そのものは開始前に用意します。
Workflowとの違い
Workflowは、処理の順番をコード側で先に決める方法です。Agent Loopでは、次に使うツールや必要な周回数をLLMが状況に応じて選びます。
請求書を「読み取る→承認する→保存する」のように手順が固定できるならWorkflowが向きます。調査やデバッグのように、結果を見ないと次の行動を決められない仕事ではAgent Loopが役立ちます。
安全に回すための設計
Agent Loopでは、前の小さな誤りが次の判断へ渡り、周回ごとに影響が大きくなることがあります。ツールを実行する前に引数と権限を検証し、削除・送信・公開など戻しにくい操作には人の承認を入れます。
さらに、各周の入力、LLM出力、ツール名、引数、結果、終了理由を追跡できるようにします。失敗したときに「何周目の、どの判断からずれたか」を確認できることが、改善と安全運用の前提です。
Agent Harnessとの関係
Agent Loopは、エージェントが仕事を進める反復の流れです。Agent Harnessは、そのLoopを動かすためにモデル接続、ツール、状態、承認、回数上限、観測を束ねる実行基盤です。
Loopが「仕事の回り方」、Harnessが「その回り方を安全に実行する土台」と覚えると区別しやすくなります。
覚え方
ツールを使って終わりではありません。結果を次の判断へ戻して輪を閉じ、完了条件を満たしたら止める。これがAgent Loopです。
メリット・注意点
メリット
- ・途中結果を使い、最初には決められない次の行動を選べる
- ・複数のツールを目的達成まで順番に使い分けられる
- ・各周の記録から、失敗した判断やツール結果を追跡できる
注意点
- ・周回が増えるほど応答時間とモデル・ツールの費用が増える
- ・誤った結果を状態へ戻すと、後の判断にも誤りが連鎖しやすい
- ・終了条件や回数上限が弱いと、同じ行動を繰り返す可能性がある
10秒理解度チェック
Agent Loopを成立させる流れとして最も適切なものは?
よくある質問
Agent LoopとAIエージェントは同じですか?
同じではありません。AIエージェントは目的に向かって行動するシステム全体、Agent Loopはその中で判断・実行・結果の反映を繰り返す流れです。
Agent Loopは何を繰り返しますか?
現在の状態をLLMへ渡し、次の行動を選び、必要なツールを実行し、その結果を状態へ追加する一連の処理を繰り返します。
Agent Loopはいつ終了しますか?
最終回答ができたとき、目的の状態を確認できたとき、人の確認が必要なとき、またはturn数・時間・費用などの上限に達したときです。
Agent LoopとWorkflowの違いは何ですか?
Workflowは処理順をコード側であらかじめ決めるのが基本です。Agent Loopは、ツール結果を見たLLMが次の行動や周回数を動的に選びます。
Agent LoopとAgent Harnessの違いは何ですか?
Agent Loopは反復の流れ、Agent Harnessはその流れをモデル、ツール、状態、承認、上限、観測と組み合わせて動かす実行基盤です。
Agent Loopが無限ループにならないようにするには?
完了条件に加えて、最大turn数、時間、費用、同一ツールの連続回数を制限し、異常時は停止または人へ引き継ぎます。
一次情報・内容確認
内容確認:2026/08/18 / ゆめさく編集部