AIエージェントとは
チャットとエージェントの違い
チャット型の AI は、文章を返すところで止まります。良いコードを教えてくれても、そのコードをファイルに貼るのは自分の仕事です。
AI エージェントは、そこから先に進みます。ファイルを自分で開き、自分で書き換え、自分で動かします。
プレーンテキスト
チャット あなたの質問 → AI の返事 → あなたが手で反映
エージェント あなたの依頼 → AI がファイルを読む・書く・動かす手で反映する工程が消えるので速くなります。同時に、気づかないうちにファイルが変わっているという新しいリスクが生まれます。このコースの半分は、その後始末の技術です。
エージェントの3つの動作
やっていることは、たった3つの組み合わせです。
プレーンテキスト
読む ファイルの中身を開いて確認する
編集 ファイルを書き換える、新しく作る
実行 コマンドを走らせて結果を見るおこづかい帳の合計金額が合わないとき、人間はどうするでしょうか。まず該当のファイルを開いて読み、おかしい行を直し、動かして確かめます。エージェントも同じ順序で動きます。
エージェントは魔法ではなく、人間の作業手順をなぞる仕組みです。 ここが腑に落ちると、指示の出し方も自然に決まります。人間の同僚に頼むときと同じ書き方でよいのです。
何を読ませるかで結果が変わる
エージェントは、あなたのパソコンの中身を全部知っているわけではありません。渡されたファイル、自分で開いたファイルしか見ていません。
プレーンテキスト
悪い 金額の計算がおかしいので直して
良い kakeibo.py の calcTotal が、割引後の金額ではなく元の金額を足しています下の書き方なら、エージェントは真っ先に kakeibo.py を開きます。上の書き方だと、まず関係ありそうなファイルを探すところから始まり、遠回りになります。
実行できるということの意味
実行できるのは強力です。テストを走らせて、落ちたら自分で直して、また走らせる。この往復をエージェントは勝手にやってくれます。
ただし実行できるということは、消すこともできるということです。ファイルの削除、データベースの初期化、外部への送信。この種の操作は、後の章で扱う「立ち止まる技術」の対象になります。
いまは、エージェントが読む・編集する・実行するの3つを持っている、と覚えてください。
演習で確かめること
下の演習では、おこづかい帳の1件あたりの金額を扱う関数をエージェントに直させます。あなたが書くのはコードではなく、エージェントへの指示です。
どのファイルの、どの関数を、どう変えるのか。この3つを書いてみてください。
完成条件
- 触ってよいのは kakeibo.py だけです
- 指定金額と同じ金額は数えません
- countOver 関数の戻り値で採点します