AWS SAA(Solutions Architect - Associate)対策

SAAとは

このレッスンを終えると、SAA-C03 が CLF と何が違う試験なのかを、出題形式のレベルで説明できるようになります。

まずは1問読んでみます

ある企業が、自社の在庫管理システムを EC2 上で運用しています。夜間のバッチ処理でデータベースへの負荷が跳ね上がり、日中の参照が遅くなっています。アプリケーションを改修せずに、日中の参照性能を改善したいと考えています。最も適した構成はどれですか。

CLF であれば「RDS とは何ですか」と聞かれていたところです。SAA ではサービスの名前は最初から知っている前提で、この文章のどこが答えを決めているのかを問われます。ここでは「参照が遅い」「アプリケーションを改修せずに」の2つが決め手で、答えはリードレプリカを追加して参照系を逃がす構成になります。

つまり SAA は、知識の量を測る試験ではなく、要件の文章を構成に翻訳できるかを測る試験です。この違いを最初に飲み込むことが、合格までの最短距離になります。

SAA-C03 の形式

本記事執筆時点で、SAA-C03 は次の形です。

項目内容
問題数65問
試験時間130分
合格ライン1000点満点中 720点
出題形式単一選択と複数選択。ほぼすべてがシナリオ文
1問あたりの目安約2分

65問で130分なので、1問に使えるのは約2分です。ところが本番のシナリオ文は4行から8行あり、選択肢も1つが2行になることが珍しくありません。読む量が多いので、全文を丁寧に読んでいると時間が足りません。だからこそ、要件語だけを拾う読み方を身につける必要があります。

4分野と配点

分野配点中身のイメージ
セキュアなアーキテクチャの設計30%IAM、暗号化、VPC の通信制御
弾力性に優れたアーキテクチャの設計26%マルチAZ、疎結合、DR
高性能なアーキテクチャの設計24%ストレージとデータベースの選定、キャッシュ
コストを最適化したアーキテクチャの設計20%購入形態、ライフサイクル、適正サイズ化

配点の一番大きい分野がセキュリティであることに注意してください。IAM のポリシー評価と VPC の通信制御は、それ自体を問う問題に加えて、他分野の問題の中にも顔を出します。この2つを曖昧にしたまま進むと、どの分野でも取りこぼします。

CLF との違い

観点CLFSAA
問われるもの用語と役割の理解要件に対する構成の選定
設問の形「S3 の説明として正しいものはどれか」「この要件を最も低コストで満たす構成はどれか」
誤答の作り明らかに違うものが混ざる4つとも実在して動く。要件のどれかだけを外す
落ちる原因知らない知っているのに読み落とす

SAA でつまずく人の多くは、サービスを知らないのではありません。4つの選択肢がどれも動くように見えて、要件のどれを優先するかで1つに絞れないところで止まります。ですからこのコースでは、毎レッスンで惜しい選択肢がなぜ落ちるかを必ず扱います。

要件語から構成への翻訳が得点源

冒頭の問題で見たとおり、シナリオの中には答えを指し示す言葉が必ず埋まっています。

要件語翻訳先
単一障害点を排除複数のアベイラビリティゾーンに分散
読み取りが重いリードレプリカ
アプリを改修せずに手前や横に付け足すマネージド機能
最も低コストで常時起動している資源を減らす方向
運用の手間を最小にマネージドサービスやサーバーレス

この対応表を厚くしていく作業が、そのまま SAA の勉強になります。次のレッスンで、その翻訳の手順を型として固めます。

よくある引っ掛け

「アプリを改修せずに」と書いてあるのに、アプリ側でキャッシュ制御を実装する選択肢を選んでしまうパターンが定番です。技術的には正しく、実務なら十分あり得る案ですが、要件に反しているので試験では誤答です。動くかどうかではなく、要件を全部満たしているかどうかで選びます。

まとめ

  • SAA-C03 は65問130分、720点で合格。1問あたり約2分しか使えない
  • 出題はほぼすべてシナリオ形式で、用語の意味ではなく構成の選定を問われる
  • 配点はセキュア30%、弾力性26%、高性能24%、コスト20%
  • 誤答は4つとも実在して動く。要件のどれかを外しているものを消していく
  • 得点源は「要件語から構成への翻訳」。この対応表を厚くすることが対策の本体
生田 陸人
ゆめさくエンジニア / 現役ソフトウェアエンジニア
編集 LuaGate編集部

復習ミニクイズ

ある企業が SAA-C03 の受験を計画しています。CLF には合格済みで、主要サービスの役割は説明できます。SAA に向けた対策として、最も的を射ているものはどれですか。