AWS SAA(Solutions Architect - Associate)対策

受験と次のステップ

このレッスンでできるようになること

申し込みから当日の操作、スコアレポートの読み方までを段取りとして押さえ、合格後にどの方向へ進むかを自分で決められるようになります。

まず状況を読む

ある受講生が模試②で 780 点相当を出しました。残っているのは知識ではなく段取りです。試験会場とオンラインのどちらで受けるか、当日に何が起きるか、落ちたときに何日空くのか。ここを知らないまま申し込むと、実力とは関係のないところで失点します。SAA は要件を読んで構成を選ぶ試験ですが、受験そのものにも要件と制約があります。

申し込みの段取り

申し込みは AWS の認定アカウント(AWS Skill Builder と紐づくもの)を作るところから始まります。そこから試験配信元へ進み、日時と方式を選びます。方式は2つあります。

方式実施場所向いている人
テストセンターピアソン VUE の会場自宅の環境を整えるのが難しい人。機材トラブルの心配を会場に預けたい人
オンライン監督(OnVUE)自宅や個室移動時間を削りたい人。静かな個室と安定した回線を用意できる人

受験料、予約の変更期限、再受験までの待機日数、認定の有効期限は変わることがあります。数字は覚えず、申し込み画面と公式ページで最新を確認してください。日本語での受験を選べること、そして母国語が英語でない受験者向けの時間延長の申請がある点は、申し込み前に確認する価値があります。延長は試験の予約前に申請しておく必要があるので、順番を間違えないようにしてください。

当日の流れ

テストセンターなら、本人確認書類を持って早めに入り、私物をロッカーに預けて着席します。持ち込めるのは基本的に何もありません。

オンラインの OnVUE は準備が本体です。事前にシステム動作確認を済ませ、当日は開始時刻より前にチェックインします。机の上を空にし、部屋の四方と机上をカメラで映して監督者に見せます。デュアルディスプレイは使えず、途中で席を立てず、独り言や画面外への視線も指摘の対象になります。家族や同居人が入ってこない個室を確保することが、回線速度より効いてきます。

試験が始まったら、進め方は模試で練習したとおりです。130 分で 65 問なので、1問あたり2分がひとつの目安になります。迷った問題は見直しフラグを立てて先へ進み、最後にまとめて戻ります。要件語を先に拾ってから選択肢を読む読み方は、本番でこそ効きます。

スコアレポートの読み方

合否は試験終了後に画面へ出ます。詳細なスコアレポートは後から認定ポータルに出て、そこに2種類の情報が載ります。

1つ目は総合スコアです。100 から 1000 の尺度で、合格ラインは 720 です。ここで大事なのは、これが正答率ではないという点です。採点対象にならない評価用の設問が混ざっており、素点をそのまま換算した値でもありません。「何問落としたか」を逆算しようとしても意味がありません。

2つ目は分野別の評価です。分野ごとに「十分な知識がある」か「改善が必要」かという形で示されます。ここも順位や点数ではなく、合否が決まった後の振り返り材料です。落ちた場合はここが最短の復習リストになります。改善が必要と出た分野に対応する章へ戻り、その章末のシナリオ演習をもう一度解くのが最も速い立て直し方です。

要件語から次の一手へ

合格後の進路も、要件から選ぶという同じ読み方で決められます。

あなたの状況次の一手
設計より運用や監視を任されているSysOps Administrator – Associate
コードを書いて AWS 上のアプリを作る側にいるDeveloper – Associate
設計の深さをもう一段上げたいSolutions Architect – Professional
特定領域が業務の中心にあるセキュリティやネットワーク、機械学習などの専門知識認定
資格より先に実績が要る手を動かす。小さな構成を自分で設計して動かし、費用と可用性を説明できる状態にする

Professional は Associate の延長線上にありますが、範囲も設問の長さも一段違います。SAA に受かったから次は必ず Professional、という決まった道はありません。日々の仕事で扱う要件がどこにあるかで選んでください。なお本コースの続編として Professional 対策を用意する予定は現時点でありません。進む場合は公式の試験ガイドとサンプル問題から入るのが確実です。

もうひとつ忘れやすいのが、認定には有効期限があるという点です。更新の条件と方法は変わることがあるので、合格したらその時点で公式ページを一度読み、期限を自分のカレンダーに入れておいてください。

よくある引っ掛かり

1つ目は、オンライン受験で個室を確保しないまま申し込んでしまうことです。同居人が通る部屋は、途中で中断になる可能性があります。会場受験へ切り替える判断は早いほど楽です。

2つ目は、スコアレポートの分野別評価を「合格の内訳」だと思い込むことです。分野ごとに合格ラインがあるわけではなく、総合スコアだけで判定されます。ある分野が改善必要と出ていても総合で 720 を超えていれば合格です。

まとめ

  • 申し込みは認定アカウントから。会場受験とオンライン監督の OnVUE を、環境で選ぶ
  • 受験料、変更期限、再受験の待機日数、有効期限は変わる。数字は公式ページで最新を確認する
  • OnVUE は事前のシステム動作確認と個室の確保が本体。当日は机上を空にする
  • スコアは 100 から 1000 で 720 が合格ライン。正答率ではないので問題数を逆算しない
  • 分野別評価は復習リストとして使う。改善必要と出た章のシナリオ演習へ戻る
  • 次は SysOps、Developer、Professional、専門知識のどれでもよい。今の業務の要件で選ぶ
生田 陸人
ゆめさくエンジニア / 現役ソフトウェアエンジニア
編集 LuaGate編集部

復習ミニクイズ

SAA-C03 に合格した受講生が、スコアレポートを見て「セキュアなアーキテクチャが改善が必要と出ているので、合格は取り消されるのではないか」と心配しています。正しい理解はどれですか。