ゆめさくエンジニア研究所
代表記事2026.09.078分で読めます

3ヶ月でエンジニアは嘘じゃないけど、"できる"のレベルが一番低い

運営代表現役ソフトウェアエンジニア

3ヶ月で名乗れるのは本当です。ただしその状態で何ができて何ができないのかを、現場の基準で書きます。

目次11項目
  1. 「エンジニアになれる」には3つのレベルがある
  2. レベル1 コードが書ける
  3. レベル2 小さな副業案件が取れる
  4. レベル3 現場で戦力として働ける
  5. 3ヶ月で到達できるのは、どこまでか
  6. スクール選びで失敗する人の共通点
  7. 「できる」の定義を確認せずに入会している
  8. 自分のゴールも言語化されていない
  9. 経験者ほど、"できる"の定義を気にします
  10. 入る前に、この質問をしてください
  11. うちの答えも、先に書いておきます

「3ヶ月でエンジニアになれる」という広告を、嘘だとは思っていません。

ただ、あの「なれる」が指しているのは、3段階あるうちの一番低いところです。売る側はそこのつもりで言っていて、買う側はもっと上を想像している。同じ言葉で、まったく違うものを取引しています。

先に断っておくと、これは他社批判ではありません。「できる」という言葉が曖昧なまま売り買いされている、という話です。うちも含めて。

田中まほ
田中まほゆめさく広報
「うちも含めて」を入れると、うちの広告も疑ってくださいと言っているようなものです。
代表
代表
そう読んでもらって構いません。うちも「18ヶ月でレベル3」と書いていて、まだ証明できていないので。
田中まほ
田中まほゆめさく広報
では、この記事は何のために出すんですか。
代表
代表
買う側が売る側に聞ける一問を渡すためです。うちに向けても使える一問でないと、意味がない。

システムの受託開発をしている会社なので、採用する側でもあり、スクールを運営する側でもあります。両方から見える景色で書きます。

「エンジニアになれる」には3つのレベルがある

この分け方は、私が考えたものではありません。うちの受講生の一人が、カウンセリングで話してくれた言葉です。IT企業で3年働いている方が、スクール選びで何に困ったかを、こう説明してくれました。

レベル1 コードが書ける

チュートリアルを完走できて、教材の範囲なら自分で書ける状態です。

ここは3ヶ月あれば十分に届きます。 真面目にやれば2ヶ月で来る人もいます。

ただし、この段階にははっきりした限界があります。教材から一歩外れると止まります。 エラーメッセージが読めない、どこから調べればいいか分からない、要件が言葉で渡された瞬間に手が動かない。「書ける」のであって「作れる」わけではない状態です。

レベル2 小さな副業案件が取れる

要件をヒアリングして、金額を決めて、納期までに納めて、修正対応まで回せる状態です。

ここで初めて、コード以外のものが要ります。見積もりの出し方、仕様の詰め方、契約、納品後の責任範囲。技術の問題が半分、それ以外が半分です。

3ヶ月でここまで来る人もいます。ただし条件があって、前職で「お客様と話して、納期を守る」経験がある人です。営業職や接客業から来た方が、意外にここで強い。技術がゼロから始まった人が3ヶ月でここに来るのは、率直に言って難しいです。

レベル3 現場で戦力として働ける

チームに入って、既存のコードを読んで、レビューを受けて、直して、次の設計を任される状態です。

ここが一番遠いです。理由は、「自分で書く力」より「他人が書いたものを読む力」のほうが要るからです。

ゆめこ
ゆめこ
どうして、読む力のほうが要るの。

実務のコードは教材の10倍から100倍の量があって、書いた人はもういません。設計の意図を読み取って、壊さずに足す。この筋肉は、ゼロから作るチュートリアルでは付きません。

開発会社として履歴書を見る側から言うと、未経験の方について見ているのは、ほぼここの手前です。「レベル3に育ちそうか」を見ています。

3ヶ月で到達できるのは、どこまでか

売る側はレベル1、買う側はレベル3「エンジニアになれる」には3つのレベルがある。レベル1はコードが書ける状態で、3ヶ月で届く。レベル2は小さな副業案件が取れる状態で、前職の経験次第では届く。レベル3は現場で戦力として働ける状態で、3ヶ月では基本的に届かない。広告の「なれる」はレベル1で、買う側の想像はレベル3。同じ言葉で、まったく違うものを取引している。履歴書を見る側は、未経験ならレベル3に育ちそうかを見る。売る側はレベル1、買う側はレベル3同じ言葉で、まったく違うものを取引しているレベル1コードが書ける3ヶ月で届くレベル2小さな副業案件が取れる3ヶ月で前職の経験次第では届くレベル3現場で戦力として働ける3ヶ月で基本的に届かない広告の「なれる」私の想像履歴書を見る側は、未経験なら「レベル3に育ちそうか」を見る
「エンジニアになれる」には3つのレベルがある。
レベル状態3ヶ月での到達
1コードが書ける届く
2小さな副業案件が取れる前職の経験次第では届く
3現場で戦力として働ける基本的に届かない

つまり「3ヶ月でエンジニアになれる」という広告は、嘘とは限りません。 レベル1のことを「エンジニアになれる」と呼んでいるなら、事実です。

問題は、買う側がレベル3を想像していることです。売る側はレベル1のつもりで、買う側はレベル3のつもり。ここが事故の発生源です。

田中まほ
田中まほゆめさく広報
それは買う側の思い込み、で終わらせてしまう会社もあると思います。
代表
代表
終わらせられません。どちらが詳しいかで言えば売る側です。詳しいほうが黙っているのは、思い込みを使っているのと同じなので。

スクール選びで失敗する人の共通点

「できる」の定義を確認せずに入会している

失敗した話を聞くと、ほとんどがここです。カリキュラムの中身は熱心に比べているのに、ゴールの定義は聞いていません。

言語のラインナップ、受講期間、料金、サポート時間。これらは全部比較しやすいので、みんな比較します。ところが「卒業したとき、私は何ができる状態ですか」は比較しづらいので飛ばされます。飛ばされたまま契約が成立してしまう。

自分のゴールも言語化されていない

もうひとつ、自分の側のゴールが決まっていないことも多いです。

「エンジニアになりたい」だけだと、レベル1でもレベル3でも当てはまってしまいます。「転職したい」なのか「副業で月5万円ほしい」なのか「いまの仕事で使いたい」なのかで、必要な期間はまるで違います。

売る側と買う側の両方が曖昧だと、確認しようがありません。どちらか一方が定義すれば防げる事故です。

経験者ほど、"できる"の定義を気にします

現場を知っている人ほど、この質問をします。理由は単純で、レベル1とレベル3のあいだにどれだけ距離があるかを、体で知っているからです。

自分が入社1年目に何ができなかったかを覚えている。だから「3ヶ月で即戦力」と言われると、逆に警戒する。

ゆめこ
ゆめこ
未経験だと、どうなるの。

未経験の方は、その距離を知りようがありません。だから広告のほうを信じてしまいます。 これは情報格差であって、本人の判断力の問題ではないと思っています。

先ほどの受講生が、うちを選んだ理由がこれでした。

受講生
カウンセリングを最初に行ってもらった時に、「ただコードが書けるだけじゃ意味がないと思ってる」って、そこで担当してくださった方がおっしゃってて。その時に、自分の想像してる「できる」のレベルに近いのがここなのかなっていうのを直感的に思ったので、ここに決めました。

売り文句として用意した言葉ではありません。うちの担当者が、聞かれたから答えただけです。それが決め手になったということは、裏を返せば、他では聞けなかったということだと思っています。

入る前に、この質問をしてください

入る前に、この一問を聞く無料カウンセリングや体験授業で、この一問をそのまま聞く。卒業したとき、私は「チュートリアルが完走できる」(レベル1)「小さな副業案件が取れる」(レベル2)「現場で戦力になる」(レベル3)のどれになっていますか。答えの中身より答え方を見る。良い答えは、レベルを明言する、条件を付ける、個人差に触れる、届かない範囲を先に言う。入る前に、この一問を聞く無料カウンセリングや体験授業で、そのまま聞く卒業したとき、私はレベル1「チュートリアルが完走できる」レベル2「小さな副業案件が取れる」レベル3「現場で戦力になる」のどれになっていますか。答え方を見る。良い答えは、だいたいこういう形レベルを明言する「レベル2の手前です」など条件を付ける「週20時間確保できた場合です」など個人差に触れる「前職の経験によって変わります」など届かない範囲を先に言う「即戦力までは6ヶ月では厳しいです」など
無料カウンセリングや体験授業で、この一問をそのまま聞く。

無料カウンセリングでも、体験授業でも構いません。この一問を、そのまま聞いてください。

卒業したとき、私は「チュートリアルが完走できる」「小さな副業案件が取れる」「現場で戦力になる」のどれになっていますか。

答えの中身より、答え方を見てください。 良い答えは、だいたいこういう形になります。

  • レベルを明言する(「レベル2の手前です」など)
  • 条件を付ける(「週20時間確保できた場合です」など)
  • 個人差に触れる(「前職の経験によって変わります」など)
  • 届かない範囲を先に言う(「即戦力までは6ヶ月では厳しいです」など)

逆に、こういう答えが返ってきたら止まってください。

  • 「あなた次第です」で終わる。それはそうなのですが、答えになっていません
  • 質問に答えず、卒業生の成功事例の話にすり替わる
  • 「全部できるようになります」と広く答える

この質問に答えられないということは、卒業時の状態を定義していないということです。定義していないものは、達成したかどうかも判定できません。

うちの答えも、先に書いておきます

同じ質問を、うちにもしてください。答えを先に出しておきます。

18ヶ月かけてレベル3を狙う設計です。6つのフェーズに分けて、基礎から開発、AIまで積みます。AIに入るのは11ヶ月目です。

そして、卒業生がまだ一人もいないので、その設計が達成されたという証明を、私はまだ持っていません。 開講から半年あまりで、18ヶ月コースなので、計算上まだ誰も卒業できていません。

田中まほ
田中まほゆめさく広報
最後に自分で足を引っ張っています。ここだけ削れば、きれいに終わります。
代表
代表
きれいに終わったら、この記事が言っていることと逆になります。定義を言って、達成の証明が無いことも言う。そこまでで一組です。

ここまで含めて、比べる材料にしてください。


更新履歴 2026-09-13 公開

※筆者は「ゆめさくエンジニア」の運営代表です。掲載した受講生の声は、本人の許諾を得たインタビューから引用しています。

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