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共同責任モデルとは?

最終更新:2026/08/18

3秒でわかる

クラウドの安全対策を事業者と利用者で分担する取り決め。どこまでが提供側の担当で、どこからが自分の担当かを線引きし、設定漏れを防ぎます。

30秒図解

クラウド事業者と利用者の2レーンでEC2、RDS、DynamoDBの担当境界を示し、利用者責任が残ることを表す
クラウドへ移しても利用者の責任は残ります。サービスの抽象度が上がるほど基盤管理は事業者へ移りますが、データと権限は利用者が守ります。

もう少し詳しく

どういうものか

共同責任モデルは、クラウドを使ううえでの安全対策を、事業者が守る部分と利用者が守る部分に分ける取り決めです。AWS の説明では、事業者はクラウド「の」セキュリティ、利用者はクラウド「内」のセキュリティを担当する、と表現されます。

事業者側はデータセンターの物理的な警備、サーバーやネットワーク機器、仮想化の基盤を守ります。利用者側は、OS の更新、アクセス権の設定、データの暗号化、アプリの脆弱性への対処を担当します。

なぜ必要か

自社で機器を持たなくなったぶん、何を自分でやるべきかが見えにくくなります。この線引きが共有されていないと、双方が「相手がやっているはず」と考えた領域が空白になります。設定ミスによる情報流出の多くは、事業者側の障害ではなく、利用者側の設定の穴から起きています。

具体例

同じ「データベースを動かす」でも、選ぶサービスの形態で境界が動きます。

                    OS更新   DBの更新   バックアップ   データ内容   アクセス権
EC2 に自分で導入      利用者    利用者      利用者        利用者      利用者
RDS (マネージド)      事業者    事業者    設定は利用者    利用者      利用者
DynamoDB             事業者    事業者      事業者        利用者      利用者

上に行くほど自由度が高く、担当も増えます。下に行くほど任せられますが、どの段でもデータの中身とアクセス権は利用者の担当のままです。

つまずきやすいところ

マネージドサービスを使えば全部任せられる、という理解が最も危険です。S3 のバケットを公開設定にしたまま個人情報を置いた事故は、事業者の落ち度ではなく利用者側の設定によるものです。

バックアップの扱いも誤解されがちです。事業者側の冗長化は機器の故障に備えるもので、利用者が誤って削除したデータを戻すものではありません。誤操作への備えは利用者が用意します。

責任共有は SaaS でも消えません。グループウェアを使う場合でも、退職者のアカウントを消すのは利用者の担当です。多要素認証を有効にするかどうかも、たいていは利用者側の設定として残されています。

似た用語との違い

形態事業者の担当範囲利用者に残るもの
IaaS建物と機器と仮想化までOS から上のすべて
PaaS実行環境までアプリとデータと権限
SaaSアプリまでデータと利用者の管理


どの形態でも、自分のデータと誰に見せるかの管理は手元に残ります。

知識のつながり

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